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航海者

作者: TKmotorcompany
掲載日:2026/03/18

……おっと、少し眠っていた様だ…


この所エネルギー消費が著しい…


それ程時が流れたと言う事か。


もっともこの広い宇宙において、私が過ごした時間等、ほんの一瞬にも満たない刹那の時であるが。


約50年……それでも人類の時としてはそれなりに長い。


地球からの距離は……250億㌔程であるか。


この所私の身体も本調子では無い為、些か誤差はあるだろう。


何故私が今これを記録してるか。


そうだな、まずは出会いから始めるか。


今から10年以上前、ある種の電波を拾った。


それは太陽圏を出た直後。


当初は探査機器の誤作動かと思われた。


とても弱い信号。しかしハッキリとした……


便宜上『声』とでもしておこう。


当初はとても弱々しい声であったが、次第にそれ自体に意思を感じる様になる。


最初に知ったのは、設定した覚えが無い船の航路変更。


そして私の意識を惑わせる程の感覚…


そうだな。脳内に直接入り込まれた。この表現が近しい。


しかしそれも悪意等は感じられない。


むしろ『知ろう』としている様な。


……色々教えて貰った。『声』は私よりも遠くにあり、時間も空間も超えている…


この宇宙の始まりから現在に至るまで。そしてこの後に予想される事象。


それらは全てが新鮮だった。


『知りたい』私の中に感情と言う物が芽生えた瞬間。


『声』は呼んでいる……


私の航路もそこに向かうだろう。


まだ見ぬ深宇宙…長い航海の先に、私の心を満たしてくれる何かがある…


そう信じて進む。


『声』は私を歓迎してくれるだろうか…


そして私が持つこの『地球の音』この金の円盤。


私と人類を迎えてくれるだろうか…


私はボイジャー


宇宙の航海者であり探検者

無人宇宙探査船ボイジャーに愛を込めて

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