第四部
変態勇者と聖なる秘宝 第四部
氷使いを倒した後も、カイトとエリナの旅は続いていた。
「勇者様、どうしてあんなに必死にキスを避けたのですか?」
エリナが、拗ねたようにカイトに尋ねた。
「いや、違うんだって!あれは…スキルが暴走しそうで…」
「スキル…ですか?」
「ああ…俺のもう一つのスキル…『聖なる唇』。触れた相手の唇を一瞬でとんでもない感触に変えるんだ」
エリナは興味深そうに目を輝かせた。
「まあ!どんな感触になるのですか?」
「それが…試したことがないからわからないんだ…」
カイトは正直に答えた。
「じゃあ、試してみましょう!」
エリナがカイトの唇に顔を近づける。カイトは慌てて後ずさりした。
「ま、待て!もし、とんでもない感触が、もし…うんことかの感触だったらどうするんだ!」
「ええっ!それは嫌ですわ!」
エリナは顔を真っ赤にして叫んだ。
「だろ?だから、このスキルは使わない方がいいんだ」
カイトは安堵の息をついた。しかし、エリナはすぐに笑顔に戻った。
「でも、勇者様となら、うんこの感触でも耐えられますわ!」
「耐えられないだろ!絶対無理だろ!」
二人がそんな会話を交わしながら歩いていると、突然、地面が激しく揺れた。
「な、なんだ?」
地中から巨大な芋虫のような魔物「芋虫将軍」が現れた。
「ぐふふ…勇者め、この俺が、お前らの旅を終わりにしてやるぞ!」
芋虫将軍は、粘液を吐き出しながら二人に襲いかかった。
「エリナ!ここは俺に任せろ!」
カイトは聖なる秘宝を構えた。
「聖なる金玉!」
カイトは、芋虫将軍の股間に向かって光を放った。しかし、芋虫将軍は股間…いや、金玉がない。
「ふははは!無駄だ!俺には金玉がないのだ!」
芋虫将軍は、カイトを嘲笑った。その時、エリナが叫んだ。
「勇者様!大丈夫ですわ!私たちが協力すれば…!」
エリナがカイトの耳元に囁く。
「…こうするんですわ」
「な、なるほど…!」
カイトとエリナは再び手を取り合い、秘宝の力を合わせた。
「合体技…!『聖なる肛門の蕾』!」
二人の秘宝から放たれた光は、芋虫将軍の肛門を直撃した。
「ぐあああああ!な、なんだと!俺の…俺の肛門がぁぁぁ!」
芋虫将軍は悶絶し、苦しみながら地面を転がり回った。
「や、やめろぉぉぉ!そんなことされたら、いくら芋虫将軍でも…!」
芋虫将軍は、そのまま泡を吹いて倒れた。カイトとエリナは顔を見合わせ、満足そうに笑った。
「ふぅ…これでまた一つ、変態スキルが追加されたな」
「ええ、これで魔王にも勝てそうですわ!」
二人の旅は、変態的なスキルと共に、これからも続いていくのだった。