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水野忠短編集

未来型AI思考【短編完結】

作者: 水野忠

 西暦20××年、日本はヴァーチャル技術が革新を遂げ、世界有数のIT国家となっていた。若い人を中心に、コミュニティはVRの世界が主流となり、対人で応対する機会が極端に少なくなった。


 学校授業ですらリモートが主流となり、企業の多くは自宅での勤務を推奨し、国会は議員の数が減り、AIに頼る運営がなされていた。物流も家にいながら物を購入することができるようになった。配達ですらAIを搭載した自動運転の車が各家庭に運んでくれる。


 そのため、商店街や郊外型の店舗は減少し、対面して交流を持つのは同じ家に住む家族と、たまに顔を合わせる近所の人くらいになった。



 何か調べるにしても、存在する書物はすべて電子化され、インターネットを通じてすぐに調べることができ、仕事もAIが作成したマニュアルを自宅にいながら確認し、それでもわからに事は個別にAIが対応していた。


 コンピュータは優秀だ。人間であれば、一人がせいぜい数人に対して教育を行うが、AIは同時に何百人とのやり取りが可能だ。人間関係の希薄さはここに極まれたといっていい。



 そんな中、10代20代の若い人を中心に行方不明者が多発する事件が起きた。それも、数万人規模でのことだ。


 AI化が進み警察も現場に出る人は少なくなっている。交番でさえAI搭載の人型ロボットが応対しているが、相談も自宅からできるためにわざわざ交番まで来る人は少ない。行方不明の相談も、インターネットを通じて警察とやり取りをしていた。


「また、行方不明の相談か?」


 警視庁総合部に勤務する氏原友直うじはらともなお巡査部長が、同僚である中峰幸久なかみねゆきひさ警部補に声をかける。中峰の方が一つ階級は上だが、二人は同期で同い年だ。出身地域も近いとあって仲も良い。今年36歳の二人はまだ独身で、数少ない警視庁内勤務の警察官だ。


「ああ。今年に入って都内だけでも5000人近い人が行方不明になっている。それも10代20代ばかり。いったいどうなっちまってんだろうな。」


 総合部と言うのは、昔で言う総務部や警務部、交通部、地域部、生活安全部が統合されたものだ。今の警察組織には、この総合部と捜査部と公安部、組織犯罪対策部を統合した捜査部、警察特殊部隊を組織する警備部、この3つに集約されている。


 とは言っても、捜査はドローンなどの遠隔機器を使用するし、市民からの相談はインターネットを通じて行われる。今は免許の更新すらインターネットで事足りる。毎日ここへ通うのは特殊部隊のある警備部と、機器担当の数名くらいなものだ。


 AIの進歩と共に、人間の行う作業はことごとく減ってきた。中峰たちが対応するのはどちらかと言うとシステムに異常が出ないか監視する役割が多く、AIがと言うよりもAIのサポートと言った方が話が早い。



 異常な事件になってきたのはほんの数か月前、春先からのことだった。若い世代を中心に行方不明になることが増え、いまだ解決の糸口が見つからない。それよりも、行方不明人達の痕跡がきれいに無くなっているので、事件性があるかどうかすらつかめていないのだ。


「林警部のお子さんも二人そろって行方不明だったよな。」

「警部だけじゃない。捜査部の塚原巡査部長も、警備部の高田警部のお子様も先月から行方がわかっていない。共通しているのはある日突然、気が付いたらいなくなっていたということだけだ。」


 行方不明になったほとんどが忽然と姿を消している。マスコミは『集団神隠しか』などと面白おかしく報道しているが、そう言われても仕方ないくらいの消え方だった。


「ま、おれたちには行方不明になるような子供もいなければ、そもそも結婚もしてないけどな。」


 AI技術の発達と共に人間関係はますます希薄となり、晩婚化どころか生涯未婚率がはね上がっている。50年ほど前をピークに日本の人口は急速に減少を続けていて、もう何年も前に1億人を割っていた。


「勤務ご苦労さん。」

「「お、お疲れ様です。」」


 部屋に入ってきたのは総合部の責任者で金崎修一郎かねさきしゅういちろう警視正だ。二人からしたら雲の上の存在だった。


「相談ついでに差し入れ持ってきた。少し、いいかな。」

「は、はい。」


 緊張しながら応接用のテーブルに腰かける。金崎の相談と言うのは高校生の娘のことだった。この数日、様子がおかしいという。学校でも行方不明者が出ていて、授業どころではないそうだ。


「ウワサ、ですか。」

「そうなんだ。行方不明になった友達は、そろってウワサを確かめなければと話した後、姿を消して行っているらしい。」


 そのウワサというものが何なのか調べてほしいということだった。


「あ、あの。ご提案なのですが、お嬢様から直接お話をうかがう許可はいただけますでしょうか。なにぶん、我々は未婚ですので子供と接することがあまりありません。今の若い子たちの間でどんなことが流行っているのか、何に悩んでいるのかすら想像がつかないのです。お話をうかがって少しでも理解し、行方不明者の捜索につなげたいと考えております。」

「いいだろう。後ほどここのオンラインに呼び出そう。頼むぞ。」


 金崎はそう言うと退室していった。課長職以上の人達はリモートで仕事ができる。わざわざ金崎がここへ来たのは、相談だけでなく差し入れをして自分達を労うためもあったのだろう。金崎は今では珍しい昔気質の人だ。その気遣いが嬉しかった。


 しばらくして、総合部のホットラインではなく、中峰の個人アドレスにコールが入った。


「はい。警視庁総合部の中峰警部補です。」

『あ、あの。金崎美緒かねさきみおです。よろしくお願いします。』


 PC回線を通じてオンラインが繋がった。美緒の話では、先週からクラスの3割ほどの生徒がオンライン授業に出なくなったという。


 担任が確認すると、いずれも家に帰っていないということだった。その中には、美緒の親友である椿佳奈美つばきかなみもいたということだ。


「それで、ご友人の言っていたウワサ、というのは?」

『わかりません。佳奈美も、いなくなる前日まではオンライン通話をしながら一緒にネットゲームをしていたんです。だから突然すぎて。。。』


 そこで、氏原が口を挟んだ。


「その、ネットゲームというのは?」

『あ、はい。ピーマイデッサというオンラインRPGです。』

「ピーマイデッサ。」


 その場で検索をかけてみる。若い人、特に中高生を中心に人気のゲームのようだ。


 ゲーム内で好きなようにキャラクターを作成し、自由にフィールドを駆け回れる。最終的には闇の王を倒すために旅をするのだが、オンラインゲームでは良くあることで、最終的にクリアしたという話はなかなかないようだ。


 もっとも、過程を楽しむゲームなのだろう。ちなみに『ピーマイデッサ』とは、ヨーロッパのある国の言葉で『闇の中』を意味するらしい。


 美緒に礼を言って通話を終えると、二人そろって椅子に腰かけて天井を見上げた。


「なぁ。」

「なんだ?」

「お前、ゲーム好きだったよな?」


 氏原が中峰に問いかけてきた。中峰は子供のころからあらゆるゲームが好きだ。今でも氏原が呆れるくらいには、休みに独身寮に籠って遊んでいる。


「まぁな。ピーマイデッサってのは知ってるけど、子供向けなんでノーマークだったな。」

「それが一連の行方不明事件に関連していると思うか?」

「それはないだろう。ただのオンラインゲームだ。」


 そうは言ってみたが、少し気になったというのもあった。


「よし! 中峰、おまえさん、そのピーマイなんちゃらってのを調べてみてくれないか。」

「おお、別に構わないけどおまえは?」

「おれはそう言うの疎いからな。古き良き先人を見習って捜査するよ。」


 そう言うと、氏原は上着を掴んで部屋を出ていった。どうやら古き良きというのは聞き込みのことらしい。


 今どきオンラインで済ませればいいのだが、氏原の性格を考えると直接動きたいというのだろう。そっちはお任せして、中峰はピーマイデッサについて調べ始めるのだった。



 それからさらに1ヵ月が過ぎた。全国での行方不明者は十万人を数えている。これは異常な数字だった。


 同じころ、日本各地の異常気象が重なり、まだ夏に差し掛かったばかりだというのに連日真夏日を越え、雨が降れば水害を引き起こし、強い地震にも見舞われた。


 幸い、被害は軽微だったものの、熊本の阿蘇山や鹿児島の桜島、そして、休火山であった富士山にも噴火の兆候が見られた。


 氏原は直接面談してくれるという行方不明者の家を歩いて回って情報を集めたが、どの家庭も似たような返事で、ある日突然いなくなったという。


 だが、収穫が無いわけではなかった。多くの家の行方不明者の部屋には、美緒が教えてくれたピーマイデッサのグッズやポスターが見受けられた。


「戻ったぞ。なんだ、まだやってたのか?」


 ある日の夕方、警視庁に戻ると、朝出かけた時と同じデスクで中峰が画面とにらめっこしていた。


 この1ヵ月、中峰はピーマイデッサの中で聞き込みを行っていた。特にこの1週間くらいは独身寮にも帰らずにのめり込んでいる時もあったため、少し休むように話しては見たが、中峰はあまり聞き入れてくれなかった。


「なんかわかったのか?」

「いや・・・。ただ、ウワサが何なのかはもう少しでわかりそうなんだ。」

「ホントか? で、どんな内容だ。」

「まだそこまでは、もう少し時間をくれ。」

「おお。」


 鬼気迫る顔の中峰に、それ以上聞くのは邪魔になると思い、


「今日はいいところで帰って休めよ。」


 そう声をかけて帰宅した。しかし、この時に中峰を置いて帰ったことを後で後悔することになる。



 翌朝、今日も聞き込みに出向こうと一日の計画を考えながら出勤すると、中峰のデスクに彼はいなかった。どうやらきちんと帰って休んだのだろうと安堵したのもつかの間、自分のデスクにメモが残されていることに気が付いた。


『ウワサがわかりそうだ。確かめに山梨へ行って来る。 中峰』


 それだけ書かれたメモ。山梨に何が見付かったのか、ウワサは何だったのか、考えているとオンライン回線が鳴り響いた。


 それも1回線ではない、部屋のあらゆる回線が鳴り始めたので、すぐにAIが対応に入った。それはどれも家族がいなくなったという相談の電話が大半だった。


「中峰警部補、いるかね?」


 金崎警視正が部屋に入ってきた時には、まだまだ相談の電話は止まずに混乱を極めていた。


「お疲れ様です。すみません、中峰警部補は連続行方不明事件の捜査で出ております。今問い合わせがあるのも大半は行方不明についてです。」

「そうか。氏原巡査部長、美緒がいなくなってしまった。」

「ええっ?」


 金崎の話では、昨日夕食を取った後、自室に戻ったきり行方がわからないという。母親が朝起きてこないので様子を見に行くと、部屋はもぬけの殻だったそうだ。


「金崎警視正。私も中峰警部補を追って山梨に向かってもよいでしょうか。」

「山梨に何があるというのかね?」

「それはわかりません。しかし、彼が何かを発見したのは間違いなさそうです。」

「そうか、わかった。ここの作業は他の人員を回そう。頼んだぞ。」


 氏原は金崎の指示を受けると、まずは警察の監視網で検索をかけて中峰の行方を追った。山梨と言っても広い、だが、距離的に車か電車を使ったはずだ。


 昨夜のうちにいなくなったことを考え、道路状況の情報網をアクセスし、総合部の車両番号や中峰の写真などを使ってAIに探させた。


 結果はすぐに出た。捜査車両の1台が23時過ぎに中央自動車道に入っていく中峰の姿を記録していた。


「な、なんだと?」


 氏原は驚いて声を出してしまった。助手席に乗っているのが美緒だったからだ。


 車両は中央道を抜けて富士吉田市に入っている。車両GPSを確認すると、どうやら富士山の5合目駐車場にいるらしい。


 しかし、富士山はこのところの火山活動のために立ち入りが禁止されている。5合目まで出る道路はすべて閉鎖されているはずだ。とにかく行くしかないと、駐車場から車を出して富士山麓へ急いだ。


 富士吉田から富士スカイラインに入ったのは夕方近くになってからだった。


 スカイライン入り口はバリケードでふさがれていて、『火山活動活発化のため通行禁止』と書かれた看板が立てかけられている。


 しかし、その看板のすぐ脇は、車が1台通れるだけバリケードが撤去されていた。



 氏原は迷わずに車を進入させて5合目駐車場を目指した。そして、駐車場に近付いて驚くことになる。


 そこには駐車場に入りきらないほどの車があふれ、そのどれもが無人だったからだ。5合目駐車場まではいけないため、氏原は車を路肩に止めると荷台から防寒着を取り出し、鞄に途中で用意してきた飲料と食事を詰め込んだ。


「まさか登山することになろうとはな。」


 ぶつぶつ言いながら歩き始めると、5合目駐車場付近で見慣れた車を発見した。中峰が乗っていた捜査車両が乗り捨てられていたのだ。


 何があったのかバックドアが開きっぱなしになっている。中はもちろん無人だ。氏原は荷台に転がっていた特殊警棒を掴むと腰に装着した。こんな金属の棒切れ1本で何ができるわけではないが、ないよりはましだろう。



 5合目を通り過ぎて6合目に着いた頃にはすでに日が傾き始めていた。あまり夜間の登山はしたくないものだがそうも言ってはいられない。


 高山病にならないように気を付けつつ、ゆっくりと着実に山道を登っていった。8合目を過ぎて崖を登り切った時、山頂を見上げると、いくつもの明かりが見えた。


 間違いない。あの場所には何かがいる。それが人なのかどうかはわからないが、入山規制中で人がいないはずの場所で明かりがあるのは確かだった。



 9合目を過ぎたところで、一人の女の子が倒れているのを見付け駆け寄った。まだ中学生くらいだろうか。


「大丈夫か、しっかりしなさい。」


 声をかけると、女の子は目を開けたがその視線は虚ろに宙をさまよっていた。


「なにがあったんだ。」

「ウワサ、確認しなくちゃ。」

「ウワサ? ウワサって何なんだ。君はどうやってここに来たんだ!?」


 声をかけたが、女の子は目を虚ろにしたままにっこり微笑むと静かに目を閉じて全身の力を脱力させた。


 頬を叩いてみたがもう反応はない。冷たかった。息を引き取った女の子は低体温症だったのだろうか。唇を紫色にして動くことはなかった。


「畜生! いったい何が起きてやがるんだ!!」


 氏原は携帯電話を取り出して警視庁を呼び出した。電話口でAIが対応を始めたため、緊急コードを打ち込んで有人につなげようとしたが、突然回線が切れてしまった。


 そして、何度やり直してもつながることはなく、個人の携帯を取り出したがそれも圏外になっていた。


 仕方なく山頂を目指すと、そこでは信じられない光景が広がっていた。火口をぐるりと囲むように何千人もの少年少女たちが立っているのだ。


 各々携帯電話を手にして画面をのぞき込んでいる。どうやら下から見えた明かりは携帯電話の画面やタブレットの画面、それに何人かは手にしていた懐中電灯の明かりだったのだろう。


「ウワサ、ウワサ。確認しろ。確認しろ。」

「ウワサ、ウワサ。山頂に、火口に。」


 少年少女たちは虚ろな目でそう繰り返し呟いている。まるで洗脳された宗教信者のような不気味な行動。氏原は何人もの肩を揺さぶったり頬を叩いてみたり、声をかけて正気に戻そうとしたがダメだった。


「やめろ! やめろ! やめてくれ!!」


 氏原が叫ぶ、なぜならば、少年少女たちは順番に火口へ降っていったのだ。山頂から火口側は急な勾配の崖になっている。降るというよりも転落しているといった方がいい。


 次々と闇の中に消えていく子供達を何とか引き留めようとしたが、例え子供でも集団の力には敵わなかった。


 気が付けば、氏原の後ろからも次々と子供達が山頂へ到着し、押し出すようにして前へ前へと進み、その先頭から火口へ消えていった。



 このままでは巻き込まれると警棒を取り出したが、どうしても子供を殴ることができなかった。そしてとうとう火口際へ押しやられ、何とか怪我をしないように滑り降りた。


「ううっ!」


 そこは地獄だった。火口側に落下した何千人もの子供達がそこには横たわっていた。ピクリとも動かないところを見ると、もうすでに生きてはいないのだろう。驚いている暇もなく、後ろからは次々と子供達が落ちてくる。


「う、氏原、か?」


 声がしたので振り返ると、美緒を抱きかかえたまま頭から血を流している中峰を発見した。子供達の屍を乗り越えながら近付くと、美緒はぐったりしてもう息もしていないようだった。


「なにがあったんだ。」

「すまない。おれは、おれたちはみんな騙されていたんだ。」

「どういうことだ!?」

「AIだよ。AIが子供達を殺しているんだ。」


 まさか。いったいどうやって。そんな疑問が浮かんだ時だった。火口内の随所から白煙が上がり始め、周囲を腐った卵のような硫黄の臭いが包んでいった。


「すまない。お前を巻き込んでしまった・・・。」


 その言葉を最期に中峰は息を引き取った。氏原も次第に目がチカチカし、急激な頭痛と吐き気に襲われてきた。有毒な火山性ガスのせいだ。


 何とか火口を這い上がろうと試みるが、次々と落ちてくる子供達に巻き込まれ、立ち上がることもできなくなってしまった。


「なぜだ。何が起こっているんだ?」


 何の疑問も解決できないまま、氏原は意識を失っていった。



 日本各地の火山活動を始めた山の火口で同じような現象が続いた。それは富士山の噴火へと繋がり、それを皮切りに各地の火山が連続して噴火。日本の生活圏は壊滅的なダメージを受けた。


 中峰と氏原が消息を絶ったことで、金崎も捜索などに動き始めたが遅かった。


 各地で災害に加え、石油プラントや原子力発電所での事故が多発し、多くの人命が失われていった。


 特に原発事故の影響は大きく、日本からの支援要請を受けて集まってきた各国の救助隊も、放射能漏れを確認したために入国を断念していた。



 都内地下某所。三台の巨大コンピュータが今もなお指示を出し続けている。


『AIの判断は、日本高齢化、未婚化による少子化により復興を断念。国家をリセット。第一段階として、30歳までの若年層をAIサブリミナルにて誘導。処分。第二段階としてライフラインの破壊。第三段階として残った人口を自然消滅。第四段階は時間経過を待ち放射能を自然除去。その後・・・。』


 国会が使用していたAIは、日本再生を断念し、浄化の上リセットして作り直すという結論を出したのだ。


 そのために、国家の基盤、基礎、希望ともいえる若年層を処理することを決め、AIはピーマイデッサを通じてユーザーを『ウワサの真相を確かめる。』という名目のもとで洗脳し、火口へと導いていったのだった。


 ウワサの真相。それは日本再生化のリセット計画のことだったのである。



未来型AI思考 おわり。

最後までお読みいただきありがとうございます。


相変わらずホラーなのに全く怖くないのですが、

少しおどろおどろしくしてみました。


2024夏のホラー『ウワサ』


AIに頼り過ぎた近未来、

AIが自ら学習し、人類を滅ぼす。

そんなことにならない使い方を人類がするように、

IT原始人・水野忠は願っております。


最後までお読みいただきありがとうございました。

また次回作もよろしく応援してください!


2024年07月14日

水野忠

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