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無題  作者: 紅桔梗
4/18

教室での雑談。

閑話です。「俺」がシスコンということをやっと書けました!笑

「僕」と「俺」の会話をお聞き下さい(´ー`)

 


 ―――夜の学校に響くどなり声。さて、彼らの補習はいつ終わるのやら……







「だっからさぁ! お前のその逃げ癖どうにかしてくんない!? 毎回お前捕まえんの大変なんだけど!?」


「無理だ。」


「即答っ! いつもの長い前置きどこ行った!」


「なんだ。そんなに聞きたいか? 俺の長い前置き」


「聞きたくねぇ……。」


「俺だって言いたくねぇよあんな長い前置き」


「じゃあヤメロ。すぐやめろ。そしてついでに逃げんのもやめろ。僕に迷惑かけるな。僕の体力考えろ。

 お前のその空っぽな脳みそで考えろおおおおお!!」


「あー。煩いな。

 追いかけんのが嫌ならやめとけよ。俺は別に頼んでねぇし」


「お前じゃなくて親に頼まれてんだよっ!」


「あ? お前の? お前の親はとうとう自分の子だけじゃ満足しなくなったのか?」


「その言い方やめてくれないか!?

 僕の親じゃなくてお前のだよ! おばさんが頭下げて

『うちのバカ息子の頭を直してやってください。どうか、どうか、補習を最後まで受けさせて下さい。』

 と涙ながらにお願いされたんだ。」


「………我が親ながらドン引きだぜ。」


「それほどお前の頭が可笑(おか)しいんだよ!

 分かれよっ!」


「分かりたくなかったんだよ! (さっ)しろ!」


「というか、お前さ、なんで学校に来んの?

 もしかしてわざわざ長ーい前置きと言う名の逃げの口実を僕にいうために来てんの? 嫌がらせ?」


「おう! それもある。」


「…友達をやめよう。本気(マジ)で。」


「あ? 嘘だよ嘘。本気(マジ)になんなって!

 いやな、俺もできれば来たくねぇんだよ。誰が好き(この)んで一人ぼっちの補習のために学校来るんだ? お前も俺のことが無ければ来ねぇだろ?

 まあそれと同じでよぉ、俺も最初は行かないようにバリケード張ってたんだよ。家ん中に。そしたら、妹がにっこり笑ってこう言うんだ。」


「……何故バリケードを張っていたのかは置いておこう。で?妹はなんて言ったんだ?」


「『お兄ちゃん学校行こ? お勉強頑張って!』

 って言うんだよ!! 可愛いだろ? そのまま俺の手を引いて学校まで連れてってくれるんだよォォお! 可愛い妹、もとい、可愛い幼女と手を繋げる。それだけで俺は―――」


「はいはい。気持ち悪い。

 何故妹を幼女と言い直したのか。お前の妹小5だろ? それは幼女なのか? あと、高2の野郎(おとこ)が妹に手を引かれて登校って……悲しくね?」


「はぁ!? お前は俺の妹が可愛くないってのか!?」


「そこ!? 怒るトコそこですか!?

 僕は可愛くないって言ってねぇよ!? むしろお前の妹はお前と違って可愛いわ!」


「ふっふっふ。そうだろ? 俺の妹は美少女だろ?

 お前にはやらんぞ?」


「はいはい、わかったからいい加減補習プリント終わらせろやああああ!!

 僕が帰れないだろ!? 今何時だと思ってんだあああ!!」


「サーセン! 急いでやりますっ!!

 因みに今は午後七時です。きりっ」


「はよやれぇぇぇぇぇええい!!」








 ―――彼らの夏休み(補習地獄)はまだまだ続く。

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