教室での雑談。
閑話です。「俺」がシスコンということをやっと書けました!笑
「僕」と「俺」の会話をお聞き下さい(´ー`)
―――夜の学校に響くどなり声。さて、彼らの補習はいつ終わるのやら……
「だっからさぁ! お前のその逃げ癖どうにかしてくんない!? 毎回お前捕まえんの大変なんだけど!?」
「無理だ。」
「即答っ! いつもの長い前置きどこ行った!」
「なんだ。そんなに聞きたいか? 俺の長い前置き」
「聞きたくねぇ……。」
「俺だって言いたくねぇよあんな長い前置き」
「じゃあヤメロ。すぐやめろ。そしてついでに逃げんのもやめろ。僕に迷惑かけるな。僕の体力考えろ。
お前のその空っぽな脳みそで考えろおおおおお!!」
「あー。煩いな。
追いかけんのが嫌ならやめとけよ。俺は別に頼んでねぇし」
「お前じゃなくて親に頼まれてんだよっ!」
「あ? お前の? お前の親はとうとう自分の子だけじゃ満足しなくなったのか?」
「その言い方やめてくれないか!?
僕の親じゃなくてお前のだよ! おばさんが頭下げて
『うちのバカ息子の頭を直してやってください。どうか、どうか、補習を最後まで受けさせて下さい。』
と涙ながらにお願いされたんだ。」
「………我が親ながらドン引きだぜ。」
「それほどお前の頭が可笑しいんだよ!
分かれよっ!」
「分かりたくなかったんだよ! 察しろ!」
「というか、お前さ、なんで学校に来んの?
もしかしてわざわざ長ーい前置きと言う名の逃げの口実を僕にいうために来てんの? 嫌がらせ?」
「おう! それもある。」
「…友達をやめよう。本気で。」
「あ? 嘘だよ嘘。本気になんなって!
いやな、俺もできれば来たくねぇんだよ。誰が好き好んで一人ぼっちの補習のために学校来るんだ? お前も俺のことが無ければ来ねぇだろ?
まあそれと同じでよぉ、俺も最初は行かないようにバリケード張ってたんだよ。家ん中に。そしたら、妹がにっこり笑ってこう言うんだ。」
「……何故バリケードを張っていたのかは置いておこう。で?妹はなんて言ったんだ?」
「『お兄ちゃん学校行こ? お勉強頑張って!』
って言うんだよ!! 可愛いだろ? そのまま俺の手を引いて学校まで連れてってくれるんだよォォお! 可愛い妹、もとい、可愛い幼女と手を繋げる。それだけで俺は―――」
「はいはい。気持ち悪い。
何故妹を幼女と言い直したのか。お前の妹小5だろ? それは幼女なのか? あと、高2の野郎が妹に手を引かれて登校って……悲しくね?」
「はぁ!? お前は俺の妹が可愛くないってのか!?」
「そこ!? 怒るトコそこですか!?
僕は可愛くないって言ってねぇよ!? むしろお前の妹はお前と違って可愛いわ!」
「ふっふっふ。そうだろ? 俺の妹は美少女だろ?
お前にはやらんぞ?」
「はいはい、わかったからいい加減補習プリント終わらせろやああああ!!
僕が帰れないだろ!? 今何時だと思ってんだあああ!!」
「サーセン! 急いでやりますっ!!
因みに今は午後七時です。きりっ」
「はよやれぇぇぇぇぇええい!!」
―――彼らの夏休みはまだまだ続く。