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「死ぬこと」について。
たいへん遅くなりました。申し訳ない…。
最終話まであと少し。お付き合いくださいませ。
「
“死ぬ”とは何か。考えたことはないか?
俺は時々考える。“死ぬ”とは。“死”とは。なにか。
命が燃え尽きた時。事故死、病死、自殺、他殺、暗殺。これらは全部、肉体的な死であることは間違いない。けどな、これ以外にもいろんな“死”がある。精神的に死ぬことだってある。けどな、死んだ人、肉体的に死んだ人ってのはある意味においてまだ生きている、そう思うんだ。
だってそうだろ?その人の肉体が死んでも、その人自身が、その人との思い出が死んだわけじゃない。亡くなった訳じゃ、ないんだ。
だとしたら、人が死ぬ時は、誰かが亡くなる時は、その人との記憶が失われた時。思い出が思い出じゃなくなった時。その人の存在が忘れ去られた時。そう思わねぇか。……俺はそう思う。
いいか、お前は肉体的には死んだのかもしれない。けれど、お前はまだ生きている。亡くなってはいないんだ。
俺が生きている限り、お前は亡くならない。
」
「……なに、言ってんだよ。」