200文字小説「ワルツダンサーの矜持」 作者: 丸屋嗣也 掲載日:2014/03/08 僕はワルツを踊っている。ただ独りで。 少女が現れた。僕と踊りたいらしい。 断る理由なんてない。僕は手を差し出した。 でも、暫く二人で踊ると少女は顔を曇らせた。理由を聞いてみると、どうやら僕の踊りはヘタクソだったらしい。 僕は悲しそうな彼女に微笑みかけた。うまく行ったかは分からない。そして去っていく少女に声を掛けた。 「次、お会いする時までに腕を上げているつもりです」 そうして僕はまたワルツを踊る。ただ独りで。