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プロローグ
ここは自分が所属するDream racing Projectの事務所。
壁には様々な企業の写真が貼られている。
その中に地方新聞が数枚混ざっている。
そこには「松下、FRC参戦!」や「松下、初戦は6位 さらに上位を目指したいと語る。」という見出しのものが貼られている。
しかし隣には「松下20位、ペナルティで後退。」や「松下、3戦連続クラッシュ。」と明るい見出しではなくなっていた。
この見出しの通り私、松下大輝は
フォーミュラレーシングチャンピオンシップ(FRC)参戦している。
自分は元々、レースを見るのが好きで、昔からレーサーになる憧れを抱いていた。
そして、レーサーになるというチャンスを掴んだが、低迷が続いていた。
そして自分は焦っていた。
レースで勝てない自分に。