今でも鼻の奥に錆びた鉄のニオイを感じる
エチではないですがR15にいたしました<m(__)m>
またやってしまった……
僕はふるえが止まらない。
それは……ぐっしょりぬれたお布団やパジャマが生温かいのから急速に冷えて来て、僕の体から熱をうばっているだけでは無く、僕がまだ恐い夢につかまっているからだ。
夢の中の僕は両手両足をしばられていて、まるで荷物のように冷たい床に転がされていて、次にギラリと光るナイフをあごの下に当てられて「口を開けるか、のどをさかれるか選べ」と言われて、しかたなく開けた口に薬をいっぱいねじこまれて、そのあと、お腹が痛くなってずっとトイレの中だった。
次に見た夢は頭だけの僕が居て……目の前にはホットドッグみたいにザックリ割られた僕の胴体があって、さけ目から心臓だの腎臓だのが取り出されていて……
「あ、目を取り出すのを忘れてたぜ!」と水色の手術衣の男二人がこちらを振り返って、手に真っ赤になったメスを持って近寄って来たので、ビビッてしまって……
オシッコをもらしてしまった。
思い出したらまた恐くて恐くて……ぬれたお布団の上で縮こまっていたらお母さんが入って来て汚い僕をギューッ!と抱きしめてくれた。
お母さんは本当のお母さんじゃないけど本当のお母さん!
産んだ僕をずっとののしり、ぶつだけぶって、しまいには借金のカタに売り飛ばしてしまったお母さんとは違う!!
とってもとっても優しい人だ!!
だから僕の見た夢も半分は想像だけど半分は本当で……僕は、今はこの優しいお母さんと立派なお父さんに守られて小学校へも通っている。
そんな訳だけだから僕は一所けん命にいい子で居ようとがんばっているつもりだけど、こうして失敗をしてしまうんだ。
「お母さん! ごめんなさい! 僕ぜんぜんダメだ! もう小4なのに!」って謝ると
「賢ちゃんは前もおねしょしたの?」ってお母さんが聞くから
「ううん!僕、前はしなかった! 本当だよ!」って必死になって言ったら
「だったら今は、おねしょしてしまった自分を許してあげていいのよ」
と頭をなでてくれるお母さんに……
僕は泣きながらもう一度抱き付いた。
お母さんと二人でお庭でお布団を干すと、さんさんと太陽が照り付けた。
ああ、おねしょが乾いて……おひさまのにおいがするといいな……
おひさまのにおいのお布団は優しいお母さんに包まれている様な気がするから。
そうしたら僕の鼻の奥に今も居座っている赤茶色の釘のニオイだって……
いつかは消える気がするから。
終わり
極端な表現をしてしまいました(-_-;)
もっとうまく書けるようになりたいです。
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