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⑸『エンド・アンドロイド』
⑸『エンド・アンドロイド』
㈠
寧ろ、そうだ、アンドロイドに聞けばいいのだ。アンドロイドなら、世界のからくりを、知っているだろうから。しかし、どこに、言葉を話せるアンドロイドが、存在するんだろう。アンドロイドに、聞いてみたいものだよ。
㈡
しかし、絶対的なる全体的なるアンドロイドは、その進化も退化も見せることなく、宇宙を彷徨うのであろうから、何が何でも、と思っても、想いが結実することはないだろうし、そうもならないだろうと、予想する。
㈢
であるからして、俺は彷徨し、アンドロイドの居る場所へと、想いを巡らせる、まさに、逡巡の状態に、自己を持っていくことが、如何にも、不可思議である。そうか、そうだったんだ、なんていう言葉も、無効なんだろう。