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第138話 突撃する赤ちゃんの物語Ⅷ ~異世界成分無添加Vr.~①





 紘和60年 8月24日(土) 早朝。戦艦ラポルト 食堂。



「姫の沢さん。何読んでんの?」

「勉強っスか?」


「手が空いたんで、テオブロマの使用説明書を。そっちは朝練終わり?」


 ゆめさんと、初島さん、来宮さん。


「‥‥昨日の子恋さんの、あの話しかただと、近々外国と紘国軍で戦闘ありそうだから」

「でも、まさか戦闘参加とかは、さすがに無いよね?」

「私らガチの中二女子っスからね。アマリア戦は同情と勢いで参戦したっスけど」



「あッ! ほら、櫻っ」

「あ~。まさか、姫の沢さんも?」

「えっ? どしたの? なぜなぜな~に?」


「ここの手書きのメモ、ピュアプリっスよね?」

「姫の沢さんもピュアラー?」

「ピュアラー‥‥ああ、『補酵素戦士ピュアキュアプリンセス』ね。実は私、これ演じるお仕事入ってて、決め台詞をここにうっかり書き込んじゃったんだよ」


「仕事っスか」


「うん。遊園地の営業で、ピュアキュアコエンザイム役貰ってて」

「え~すっご~い! この艦はね。ピュアプリ女子多いよ」

「ニチクの魔法少女はみんな一度は通る道っスからね。ピュアコエつったら初代の初代じゃないっスか」

「コエンザイムってことは、補酵素組かぁ。栄養素組だったらアツかったのに!」

「いやパイセン。歴代の補酵素組が適時加勢する展開がアツいんスよ?」

「おお~盛り上がるねえ。後は誰がピュアラーなの?」


「え~と私ら以外は。岸尾さんに浜さん、桃山さんも一応観てたって言ってたっけ」

「多賀さん。網代さん。折越さんっスね」

「観てない人数えたほうが早くない? 仲谷さん泉さんは見てないって。あと逢初さんは『そういうの観ると必ずグッズをねだられるから、親が観せてくれなかった』とか」

「だから『リトル・セロ』ばっかだったと。あの医務室エプロンの犬。‥‥何気に悲しい話ぶっこみで、びっくりと同時に涙したっス」

「あ、あとは七道さんも観てないって」

「お~そっか、それはわかる感じ」

「ええとあとは‥‥附属中三人娘は‥‥」


「あ~~。附属中三人娘は観てなさそう」

「いや、紅葉ヶ丘さんは観てたっスね!」

「渚さんは、『知ってる』ってだけ言ってた」

「そっか。でも残る子恋さんはゼッタイ観てなさそう‥‥」

「あ、姫の沢さん」

「それが実は‥‥」



「んん? 何やら面白そうな話をしてるじゃないか。うん。私も参加させて?」



「あ、おはようございます。そっか~子恋さんは、あんまりこういうの観て‥‥」

「いやいやそんなことなくて。私はピュアプリ、めっちゃ観てるよ。少なくとも孫子呉子(そんしごし)李衛公問対(りえいこうもんたい)よりは見てる」

「何その例え‥‥ウケる‥‥」


「実は子恋さんってさ」

「そっス。最近だんだん知れ渡ってきたっスけど」

「めっちゃミーハーだよね‥‥」


「え~~そうなんだ~。‥‥‥‥意外」


「ふ~~ん。姫の沢さんがキュアコエンザイム役を。すっごいじゃん。コエンザイムは始祖にして原初のキュアプリだからね。相応の『格』っていうか、演じるにも威風堂々でなきゃね。そもそも第一シーズンでの彼女とクロプリとのあの決着、そしてタキ・シードルとの逢瀬の顛末が、後に作られる続編の、世界観のベースになってるんだから。レジェンドピュアプリにふさわしい人品と優雅さに加えて、でもやっぱり少女らしい可憐さも持ち合わせていないと。‥‥‥‥うん。姫の沢さんなら、十分表現することができると思うよ」


「さすが子恋さんっス。考察が深い」

「櫻の言うとおり」


「ちょっと待って。お仕事軽んじる気はないんだけど‥‥‥‥遊園地の営業で‥‥むっちゃハードル上げられた気がする‥‥」



「で、ここで、姫の沢さんに重要な質問」

「え? 何子恋さん? 怖い怖い」



「補酵素戦士、ピュアキュアプリンセス。‥‥‥‥誰推し?」





「えっ‥‥‥‥!? それ、重要?」







※ 作者注(#設定語りだみんな逃げろ 案件)


【補酵素戦士 ピュアキュアプリンセス】

紘国で毎週日曜日のAM9:30、「ニチク枠」で放映している、いわゆる「女児向けアニメ」


彼女ら普通の中学生が、ひょんなことから愛と美容の補酵素戦士、ピュアキュアプリンセスに変身することとなり、世界を蝕むポイズン酸素軍団と戦う。


敵を倒すと空からサプリメント(錠剤)が落ちてくる。28種108個の補酵素サプリメントを集めて、眠りに落ちたままのエイミン王国のベジ王女に飲ませて復活させるストーリー。略称は「ピュアプリ」



ラポルト女子もその大半が視聴経験があり、中学生になってから敢えて「やっぱりカワイイ」と再度ハマる女子がおり、みなと市ではちょっとした再ブームとなっている。


「愛と美容の補酵素戦士、ピュアキュアコエンザイムが成敗(アンチオキシダント)するよ!」

が決めゼリフ。


主な補酵素戦士は


ピュアキュアコエンザイム

ピュアキュアカテキン

ピュアキュアカロチン

ピュアキュアカプサイシン

ピュアキュアジンゲロール

ピュアキュアタウリン

ピュアキュアポリフェノール

ピュアキュアコンドロイチン

ピュアキュアアントシアニン

ピュアキュアルテイン

ピュアキュアオルニチン

ピュアキュアイソフラボン

ピュアキュアプラセンタ

ピュアキュアカルニチン


が確認されている。


その後続編的な別シリーズで「栄養素戦士シリーズ」が製作され、ピュアキュアビタミンD2などが苦戦した際に、歴代の補酵素戦士が応援に駆け付けるなどの展開が定番化されている。


一昨年劇場公開された「ピュアキュアプリンセス劇場版 ヘルシー☆オールスターズ3rd♡!!」では、来場特典にキャラクター柄のピルケース入りで、実際のサプリメントが配られる様子がSNSで拡散され、何かと話題には事欠かない。



※ 本作中の描写は何度もお蔵入りとなったが、何人かは、大手アパレルのコラボ企画で販売された「ピュアキュアTシャツ」を私服として持ち込んでおり、恐らく自室の就寝時や、朝食時の食堂には着て出て来ているハズである。


※ 実はこの設定、ベビアサでもかなり古い部類に入っていまして。ラポルト女子16人(ひめも含む)の内、半分くらいしか作られてない時分のモノです。まだ、10話くらいしか書けてない時に作られてます‥‥。


ベビアサ第一部第16話 6組の鳴沢さんⅠ①でモブ男子が

「ママゴトとかピュアプリとか、きめぇんだよ」

とか言ってますね。まさにこれのことです笑

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