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第2話 どこだここ?

前回までの俺!!!


腹痛で苦しむ俺こと葛西トシキはなぜかコンビニのトイレに寄っただけなのに異世界に召喚されてしまった!!


いや、俺主人公で合ってる?いやまじで。


とりあえず見たことない景色が目の前に広がっててもう何が何だかさっぱり…


やべ、また腹痛くなってきた。俺の人生どうなっちゃうんだ?!

トイレから出たらなんか異世界召喚された〜。


なんか外出たら知らない街だった〜。


俺頭おかしくなったかと思った〜。


そんな事を思ってしまう程に今の俺は余裕がなかった。


それもそのはずコンビニでトイレを借りただけで異世界召喚だ。夢の見過ぎかと言われそうだが目の前で起きたこの事実が変わることはなかった。



『とりあえず異世界…召喚ってことでいいんだよな?これ』


と言うものの未だに目の前の事実を信じられないでいた。


ぼーっとしていても事態が変わる事はないのでとりあえず確認を兼ねて街を探索することにした。


『とりあえずまずここが何処なのかを確かめる事から始めるとするか…』


先の見えない不安はあるがこの世界での一歩を俺は踏み出した。



以外にも街は活気で溢れていた。寂れて街とかじゃなくてよかった…


まずは聞き込みからだな。異世界ものの定番だ


『うぅむ…コミュ障の俺には話しかけるのもきついな…』


俺は生粋のオタクだ。アニメやゲームなどはもちろん幅広いジャンルをカバーしている。


しかし趣味以外の事となるとうまく話す事ができず、結果現実での俺は人と喋る事すらままならないコミュ障というわけだ。


だが俺から話しかけない事には何も始まらない。俺は勇気を出して話しかける事にした。俺偉いぞ!


古着屋?と思われる店の前で服を悩んで居る女の子がいた。この子なら話を聞いてもらえるかもしれない。俺は勇気を振り絞り声をかけた。


『すみ↑ません…お話いいですか?』


人に話しかける事が久しぶりで声がうわずってしまった。ぐぅあああああ!!!今すぐ消えたい!この場から消えてしまいたい!!!


だがその女の子は俺の失態を気にせず話を聞いてくれようとしていた。


『わ、私でよければ。お話ってなんでしょうか?』


初めて話しかけたその女の子はとても可憐な洋服が似合う子で俺なんかとは釣り合わないなと初対面で思える程には綺麗だった。


なんかいい香りしそう。というかする!フローラルのなんか!


『俺初めてこの街に来たんだ。だからこの街のことをよく知らなくて…もしよかったら色々教えてくれないかな?』


我ながらきちんと伝える事ができた。その質問に対し可憐な女の子はこう答えた。


『わ、私でよければいいですよ』


神か、直視できない笑顔を振りまいたその女の子は例えるならば天使そのものだった。


天使は存在したのかもしれない。南無三。


『申し訳ないが教えてほしい事があるんだ。不甲斐ない俺を許してくれ』


この時すでに俺はリミットが来ていたのだろう。異世界での召喚を心なしか少し嬉しいと思い舞い上がっていた俺…しかし現実は厳く脅威がすぐそこまで迫っていた。



『…と』


 


『…と?』



本当にすまない。こんな事質問するつもりじゃなかったんだ。これは



『と、トイレって何処にあります?』



俺の限界だったんだ。




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