表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
マジックの種は夢の中で  作者: 天河 蒼夏
7/20

第6章〜夢の始まり〜

 星夜くんに言われるがまま入場口来ちゃったけど…本当に落ちてないかな、トラストのスタンプ…。

「こんにちは〜、トラスト・アクアへおかえりなさ〜い。スタンプを拝見させて頂きますね〜」

 そして、何やらお姉さんがライトのような物で私の手の甲を照らすとくっきりとスタンプの柄が見えた。

 おー!すごい!ハイテク!しかも落ちてなかった!良かった〜!

「は〜い、オッケーで〜す。いってらっしゃーい!」

 手荷物検査を終え、星夜くんの元へと向かうと星夜くんは何やらニコニコとしていた。

「ふふ、あれはね、ブルーライトの光を浴びて光る特殊なインクでできたスタンプだから浮かび上がって見えたんだよ。普段は透明で見えないから、採用されたんだって」

「へぇ〜!すごい!!星夜くん物知りだね〜!」

「えへへ、僕も一応ここで数年間働いてたからね。ちょっとではあるけど、トラストリゾートのこと知ってるんだ!」

 …言ったな?言っちゃったな?星夜くん、それが墓穴にならないといいね?パークの中では大体のことを知り尽くしたトラスト博識の私とどっちの方が詳しいか勝負するとしよう…!もちろん、極秘で。

「そうなんだ!じゃあさ、午後のトラスト・アクアは星夜くんスペシャルで案内してみてよ!お勧めとか、見所とか教えて!」

「うんっ!わかった!僕に任せて!!」

 そうして、星夜くんスペシャルのトラスト・アクア巡りは始まった。

「じゃあ〜、まずはこれが定番!トラスト定番のキャラメルポップコーンでも買おうか!」

「うんっ!……ぷっ」

「ん?」

「いや?なんでもない〜」

 ほほう、意外だな。今の時期、なんのイベントもやってないからポップコーンバケットを買うならラッフィファンに打ってつけのワゴンがマンツァーノにあるのに。

「ね、星夜くん。ポップコーンバケットでさ、ラッフィのバケットがあるのって知ってた?」

「…えっ!?」

 あ、知らなかった。やっぱり。

「マンツァーノにね、ホワイトチョコ味のポップコーンワゴンがあるんだけど、そこにラッフィのバケットがあるの。確か…青と白の灯台のすぐ近くに」

「うっそぉー!?知らなかったー!!えー!僕、ここでファンキャストさんやってた時たまにそこ通ってたよ!?」

 うん、そうだろうね。ふふ、星夜くんのこの慌てっぷりって言うかなんて言うか…可愛い。

「じゃあ、そっち買いに行く?」

「うん!行くー!」

 そしてたどり着いたマンツァーノ。ポップコーンワゴンにはそれなりの列。並んでいる人の半数が頭にラッフィやラッフィフレンズのカチューシャをつけている。

 やはり…。みな考える事は一緒…であるか。

「すごいいっぱい並んでるね〜」

「多分、バケット持ってる人は主にポップコーンの補充で持ってない人はポップコーンバケットが目当てなんじゃないかな?」

「…真由ちゃん一体どこでそんなにトラストの知識身につけてるの??」

 どこって…特にはここと言っては無いんだよなぁ…。強いて言うなら、経験?

「ん〜…特にはないかなぁ」

「えぇ??」

 その後、無事私たちはラッフィのバケットとミルクチョコ味のポップコーンをゲットした後、お昼を過ぎているという事もあり、フィッシュ・タイドラントで再び食事を取ろうと言うことになった。

 本日、星夜くんとニ度目のお食事タイム!ちょっぴりドキドキだけど意外とこの感じが心地良かったりする。

「おー!いいねー!フィッシュ・タイドラントのどこで食べるの?」

「うーん、僕が知ってるお店はあのシャチがおっきく口開けたのがあるお店しか知らないから…。あそこにしない?あそこなら、スーベニアカップのデザートもあるし、なによりも、あのトラストプリンセスをモチーフにしたお店の内装が可愛いんだよね!」

「うん!凄くいいと思う!そうと決まれば、レッツゴー!」

「おーっ!」

 今回の星夜くんのチョイスは中々グッド。さすが、フィッシュ・タイドラントでかなりの回数パフォーマンスを繰り広げてただけあるね。中入ったことあまり無さそうだけど。

 そして、目的のレストランへと着くとちょっとした問題が発生した。

「あ、席…空いてない…どうする?」

 えっ、どうするって言われても。

「ん〜…そうだなぁ〜…じゃあ、デスティニー・アイランドにベイクドチキンレッグがあるから、それ食べようよ!あれなら、それなりにボリュームもあるし、味もピカイチだし。飲み物が欲しいなって思ったら近くにあるドリンクワゴンで買えばいいしさ」

「おーっ!その手があったかー!真由ちゃんすごいね〜、物知り〜!!」

「えへへ、それほどでも」

 あるんだな。

 さっ、じゃあ早速移動開始しようかな。

「あ、待って!」

「ん?」

「僕、あれ乗りたい!」

 そう言って、星夜くんが指さした先にあったアトラクションはケルプシーバッドという貝殻のようなものに乗ってクルクル回ったりはちゃめちゃにスライドしたりという、ちょっと一風変わったティーカップのようなものだった。

「うん、いいよ!乗ろー!」

 …あれ、めっちゃ目回りそうな予感するけど大丈夫かな…。

 それから列に並んで十数分後。

「お次の方、何名様ですか〜?」

「ニ人です〜」

「はーい、ではこちらへどうぞ〜」

 そして、全ての貝殻にゲストが乗り込み、いよいよ貝殻が動き出す。何もしなくても、予想外にキテレツな動き。

 おぉっ、意外と楽しい…!って事は星夜くんは…?

「…た、楽しい…!ねえ、これ、動かしていいっ!?」

 へぇ、星夜くん、ティーカップ系のアトラクション好きなのかな。それとも、キテレツ系が好きなのかな?

「うん!ただ、回しすぎると目回るから気をつけてね?」

 その途端。

 グルグルグルッ

 星夜くんが勢いよくハンドルを回す。と、同時に勢いよく貝殻が回る。

 うぉぉぉぉぉ、だから気をつけてねって言ったのに…。

「あははははっ!!」

 グルグルグルッ

 またやったぁぁぁ!

「楽しぃぃぃ!って言うか、めっちゃ目回るね、これ〜」

「…それは…星夜くんが回しまくるから…」

 世界が回ってる…。

「そうなの?でもついやっちゃう」

 グルグルグルッ

「うわぁぁぁっ!」

 そして、ぐるぐる地獄が一分程続きやっと貝殻が徐々にスピードを落としていき、ついに止まった。やっと降りられる…。

 って星夜くん、もう目回ってないんだ…早…。私なんてまだフラフラしてるのに…。

「あぁ!真由ちゃんごめんねっ!大丈夫?ちょっとそこの椅子で休む?」

「…うん…」

 若者よ…。はしゃぐのは構わぬ…構わぬが、程度というものがあろう…?いや、私もまだ若いけどさ…足取りがもうおばあちゃんだよ…。まだ目の前ぐるぐるしてるし…。

「さ、座って」

「…うん」

「…ごめんね。僕、楽しいとついはしゃぎ過ぎちゃう癖があって。それでよく、周りの人達振り回しちゃってたりして…。それでまた、真由ちゃんにも迷惑かけちゃって…本当にごめんね…」

「大丈夫、だよ、なんか逆に楽しかったもん」

 うん、なんか逆に、ね。はしゃぎすぎてる所がまるで子供見てるみたいで、ちょっと疲れるけど、それでもそれよりもいっぱい元気もらえる。そんな無邪気さが星夜くんにはあるんだよね。

「えっ…?本当に…?」

「うん。本当に」

 するとぱぁっと笑顔になっていく星夜くん。なんだろう。そんなに嬉しかったのかな…。

「僕…そんな風に言われたの初めて…!嬉しい!やっぱり、僕、真由ちゃんの事大好き!!」

 今回もお読み頂き、誠にありがとうございました!

 今回は…!告りましたね!星夜!果てさて!真由は一体どう答えるんでしょうか!見所ですねぇ…!!

 因みに、モデル様もファンカスト時代、よくフィッシュ・タイドラントのモデルとなった地でパフォーマンスを繰り広げていたようで。エリアごとによって、そこにあるものを生かした異なるパフォーマンスを繰り広げていたのが、一番の彼の魅力だと私は思いますねぇ。

 この作品も、実は私の生活している上でモデルさんの応援者の皆様に影響されてる部分がこれからちらほら出てきます。

 勿論、今回もですけどね!これからもご期待ください!

 それでは、改めて、最後までお読み頂きありがとうございました!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ