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マジックの種は夢の中で  作者: 天河 蒼夏
11/20

第10章〜二人きりのミッドナイト〜

 ※本編には、R15要素が沢山含まれています※

 苦手な方、嫌いな方は即フィードバックをお勧め致します。

 また、「大好きっ!」という方は、夜お読みになるか部屋を薄暗くしてお読み頂くことをお勧めします。より、雰囲気を楽しむことが出来ると思います!布団や、ベッドに潜って読むのも尚良しです。

 それでは長くなってしまいましたが、どうぞごゆっくりとお楽しみください!

 星夜くんの誘い乗って、結局来ちゃったけど…本当に大丈夫だったのかな…。一応、今日初めて出会ったばかりの人なんだけど…。

 簡単に言うなら、ネット使わないバージョンの、その場のお見合いサイト的な。

「さっ、着いたよ。上がって」

 星夜くんは、部屋の鍵を開けるとドアを開けて私を中に通した。

「お邪魔しまーす…」

 中は薄暗くてよく見えない。建物の通路の光でうっすらと中の家具やらラグやらがあってドアが手前にあるのが認識できるぐらい。あとは所々にあるよくわからない物体。多分、マジック道具なんだろうけど。

「とりあえずまっすぐ行って。すぐ電気つけるから」

「あ、うん」

 言われた通りに真っ直ぐ進む。でも暗くてよくわからない。

 すると。

「うわっ!」

 真っ暗になり、手首を後ろから掴まれてリビングの手前にあった前室に引きずり込まれた。

 一体、何がどうなってるの!?

 なにもわからないまま混乱してると、急に抱きつかれた。

「ずーっと、我慢してたの…触れないでいるの、辛かったよ…」

 それって…深海三千海里の時の…。もしかしてあの時から本当にずっと?

「本当にずっと抱きつきたいって思ってたの…?衝動的なものじゃなくて…?」

「うん…。だから…断られる訳には行かなかった。本当はうちにはここ以外で寝れそうなスペースなんてないし、布団もベッド以外無い。でも、そんな事正直に言ったら来なかったでしょ?だから…つい」

「えっ…じゃあ…」

「うん。そうなるね」

 まじか!?出会って初日で添い寝!?前代未聞だよそんなの!てかそもそも私のこともっとハグしたかったが為に嘘ついたのか…。でもそれだけじゃない気がするんだよなぁ…。やっぱり。もっとなんかある気がするんだよなぁ…。

「とりあえずお風呂、入る?そこまで広くはないけど、五分もしたら湧くよ?バスタオルも貸すし」

「…うん」

 はぁ…。ここはもう、どうこう言っても仕方ない。とりあえず貸してもらえるものとかそういうのは存分に利用させてもらって、ちょっとは不自由なく過ごさせてもらいますかね。

 あ、因みにパジャマとかは実はあったりして。ラッフィシリーズ専門店で、可愛いって思って買ったルームウェアにしようと思ったラッフィのモコモコの服。これが意外と、セットになってるから便利。マジのモッコモコの冬用のと、半袖とセットになってて、下はレギンスみたいな。それもモッコモコとノーマルのやつとあった。お値段、三万八千円とかなり張りましたが、部屋着も欲しかったし、ラッフィにもなりたかった私からすればそのぐらいの投資で済むならまだまだいい方。

 ………あと、マジでこれ女子トークになるんだけどさ…。ワンチャンこの後の展開次第によっては結構エチケットとか、女子は気にするよね。特に気にするのって、ムダ毛だよね。

 最近はさ、結構冬のお買い得キャンペーンとかそう言うのでまけてくれる脱毛サロンあるから私もそれで全身脱毛とかしたけど…私のとこは当たりだったけど…。やっぱり、多すぎて悩むよね。どこがいいなんて、わかんない。たまたま広告で流れてきたから、運命の巡り合わせ的なので決めちゃったけど…。男子には無い悩みだよね。本当、羨ましい。

女子には毛なんてないって思われてるからさ…。ね?

 無いのは…私の場合無いのは……。

「お金と胸だよ…」

 お風呂を上がって、先ほどの部屋に向かうと星夜くんはトランプを弄りながら待っていた。

「あ、サッパリした?ドライヤー、今から持ってくるから待っててね」

 ちょっと待っていると、浴室から星夜くんがドライヤーを持って出てきた。

「お待たせ〜。最近話題のマイナスイオンドライヤー!僕も気になって買ってみたの!髪超うる艶!って事でやってあげる!」

 えっ。展開よ。

 ドライヤーの電源を入れて、星夜くんが髪に風を当てる。と、同時に頭に星夜くんの指先の感触。

 人にやってもらうのってすごく苦手だけど…。なんか星夜くんのは…気持ちいいな。

「…なんか…上手いね」

「えっ?ほんと?ありがとー!」

 喜びつつも、丁寧にやってくれる。ほんと美容師さんみたい。

「はい。乾いたよ。真由ちゃんもこれでうる艶髪!」

「お…おぉぉぉ…!」

 本当に髪がツヤッツヤになってるし、潤いもある。凄い。

「じゃ、僕もお風呂行ってくるから、その辺でのんびりして待っててね〜。あと、あんまり部屋の物触らないでね〜」

「はーい」

 そう言うと、星夜くんは浴室へと再び戻っていった。

 暇だなぁ。長い人はお風呂一時間ぐらい入るからなぁ。って言っても…。暇とか言ってる状況下じゃないんだよなぁぁぁ!どうしよう!確かに、エチケット面は大丈夫。その他諸々文面に書き起こすとアウトな事もチェックした。大丈夫。ただ問題は…。

 心の準備…!こればかりはもうどうにもならない…!時の運に任せるしかないのかな…!でも、あと十五分も有れば多少は余裕が持てるはず…!

 それから五分程。

「上がったよー!」

「え、早!」

 いや待って。まだ合計七分くらい…早すぎない…?

 ドライヤーの音も想像以上に短く終わった。

「真由ちゃん!お待たせ〜!僕も終わったよ!一緒に寝よ」

 そう言うと、星夜くんは布団に潜り込む。

 流石に…ここへは潜れない…。

「ほーら、入ってよ〜」

 入れないよ…!恥ずかしいし…それに何度も強調するようだけど…今日会ったばかりなんだよ…!?

「あ…えっと、先…寝てていいよ。私、今日撮った写真とか整理したいから…」

「…そう。わかった。おやすみ」

 あれ?案外すんなり諦めてくれた…?でも良かった。これだったら多少は安心できるかな…

「…早く来いよッ!」

「うわぁっ!」

 えっ?えっ!?何起きたの!?急に腕掴まれたって思ったら…ベットに引き摺り込まれたって解釈でいい…のかな…?…で?今、鼻先が当たりそうなぐらいの距離に星夜くんの顔がある…。どんな状態!?!?

「…っ!ち、近いよ…!」

「いいじゃない。少しぐらい。真由ちゃんだって僕のこと好きなんでしょ?」

 すると、星夜くんが私の腰に手を回してくる。その時にくる、ゾクっとした感覚。思わず身体がピンと反る。

「ヒャッ…!」

「ふふっ…何もそこまで過剰に反応しなくてもいいのに…。本当、可愛いね…。キミって…」

 そう言うと、何やら枕元にあるリモコンに手を伸ばす。ボタンを押した瞬間、部屋の灯りが完全に消え、何も見えなくなる。

「これなら、恥ずかしくないでしょ?」

 そういう問題じゃない!そもそも、こう言う行為自体が恥ずかしいんだってば…。……初めてだし…。

「ねぇ、もっと僕に可愛い真由ちゃん見せてよ」

「い…いや…っ!」

「そんなこと、言わないでさぁ…ね?」

 そう言うと、据えた目をしてジリジリと迫ってくる星夜くん。やばい…。逃げようにも手回されちゃってるから逃げらんない…!

 私はもう怖くなって、目をギュッと瞑った。

 次の瞬間突然感じた、唇に当たる柔らかい感触。

 …えっ?てっきりもっとガッて来られるかと思ってたけど…。

 恐る恐る目を開けると、星夜くんはこのキスの感触をじっくりと目を閉じて楽しんでいた。

 そっか、きっと星夜くんにとってもこのキスが人生初なんだ…。ファーストキスなんだ…。……私もなんだけどね。

 すると、ゆっくりと星夜くんが唇を離す。

「ねぇ…もっと思い切っちゃってもいい…?」

 正直、「どう言う事?」って聞くのが怖い。けど、聞かなきゃ分からない。今の星夜くんだと、何しでかすかわかんないし…。

「ど、どう言う事…?」

「やってからの…お楽しみ」

 意味無かった。

「でもちょっと、休もっか。真由ちゃんもドキドキしっぱなしで疲れただろうし」

「えっ、何企んでるの?」

「えぇっ?何も企んでないよー、キスで結構満たされたから休ませてあげようかなって思っただけ。ほら、おいで。腕枕する?」

「…うん」

 そう言って、星夜くんが腕を伸ばし、そこに私は頭をもたげる。やっぱり、腕枕って気持ちいい…。

「なんだかこうしてると、友達じゃなくて本当にカレカノになったみたい…。ねぇ、これでもまだ僕とは『友達』なの?」

「…うん。まだ一日目だよ?早すぎるよ…。もっと色々一緒に乗り越えてから初めてカレカノになれるんじゃないかな…」

「そっか…」

 わかってるよ…私だって、わかってるよ…!「こうやってお泊まりもして、キスもしてるのに…付き合わないってなんで?」ってそう思うの…わかるよ…。でも…怖いんだよ…。前みたいに…裏切られるのが…。だからまだ…付き合えない…。

「じゃあ真由ちゃんがおっけーしてくれるまで、気長に待つよ。だから真由ちゃんも、他の男、作らないでよね?」

「…うん」

 星夜くんは暗闇の中、柔らかく微笑むと私をそっと撫でた。

 理解してくれるから…余計苦しかったりするのはここだけの話。

「…真由ちゃん、こっち向いて?」

「何?」

 すると。

 星夜くんが顔を私の首元に近づける。その途端、首の付け根当たりにチクリとした痛みが走った。

「いっ…!…何…したの?」

「言ったでしょ?『絶対逃がさないから』って。だから、もし仮に真由ちゃんが他の奴のとこ行っちゃっても僕がいるってこと証明する為にキスマーク作ったの」

 これ…心配性の域超えてるな…。

「そんなことより、そろそろ続き再開しようよ。真由ちゃんも、大分慣れてきたみたいだしさ」

 慣れるも何も…。星夜くんに腕枕してもらう分にはすごく気持ちいいんだけど…。何するんだろう…。

 そんな不安の気持ちから、無意識の内にだんだんベッドの端へと寄って行っていた。

「そんなに端っこ行ったら落ちちゃうよ?位置、僕と交換しよっか!」

 そして私が壁際、星夜くんがベッドの端っこ側になった。積みました。逃げ場、失いました。

「ふふっ、何もそんな怖がらなくても大丈夫だよ。残虐なこととかはしないからさ」

 残虐なことって逆に何!?

「仮にしたとしても…」

 星夜くんが言いながら顔を近づけてくる。え、もしかして…。

「んっ…」

 やっぱりキスだった。そんなに良かったのかな…。

 そう思った、その時だった。

 唇をそのまま通り抜けて、口の中にそのまま何かがにゅっと入って来た。

「…ッ!?」

「へへッ…」

 その「何か」は、私の舌を手を取るように取った。

 これって…まさか…ディープキス…!?

 それから、左右も、ありとあらゆる所をじっくりと幾度となくなぞられて、結構ヘロヘロに…。

「んっ…はぁ…はぁ…」

「へぇ〜、やっぱ可愛いじゃん。笑顔の次に可愛い。もっともっと見せてよ」

 こんな状態を見ておいてもっと!?ドS!

「大丈夫だよ、痛くしないから。気持ちよくしてあげるだけだから…」

 今度は不敵な笑み。怖っ!

 私は反射的に身体を丸め込み、自分自身の胸を抱いた。

「…そんなことしても無駄だよ?」

「…えっ?」

 疑問に思ったのも束の間、星夜くんは服と身体の隙間から強引に手を入れて胸を触った。

「ヒャァッ!」

「だから言ったでしょ?」

 やめて、ほんとやめて!!胸だけは勘弁して!ないの!!ガッカリするだけだから…!ペチャではないけど…ほんと…コンプレックスだから!

「そんなに恥ずかしがることないじゃーん。真由ちゃん、こんなに暗くても色わかるぐらい赤いよ?」

「そ、そんなことより、さっさと手離してよ…!コンプレックスなの…!」

「え?そんなことないよー、流石に真っ平だったら驚くけど、真由ちゃんぎゅーって手で握ったら一応ちゃんと掴めるし、寧ろ丁度いいんじゃない?いわゆる、清楚系女子ってやつ?」

 そ、そうなんだ…?でも…。

「寧ろ胸が大きすぎると目のやり場に困る。

それで怒られるの怖いもん」

 それを私の胸を弄りながら主張しないで頂きたい。

「そっ、そろそろいいでしょ…恥ずかしいよ…」

「何言ってんの、触るだけで終わらせるなんて誰も言ってないよ?本当はわかってるんでしょ?」

「…え?」

 すると、星夜くんは今度は私の服をばっと巻くし上げて胸に貪りついた。

 ええぇっ!?

「あっ…」

 その感覚を敏感に身体が感じ取り、思わず声を漏らす。

 貧欲にも、星夜くんは吸い付いている。

 そして遂には…。

「ひゃぁっ!」

 ショーツの中に手を入れられ、一番感じやすい所に触れられる。ギリギリの状態で星夜くんを見ると、かなりのニヤつき顔。

 …この、ど変態がっ!手なんかどかしてやるっ!

 そう思って腕を掴んだまではいいものの、全然力が入らなくてどかせられない。

「ふふっ、残念でした。でもね、これも僕の計画通りだから」

 星夜くんはニヤリと笑った後、そのまま手を動かし続ける。これにまた敏感に反応してしまう私の身体。

「んんっ…あ…あっ…」

「いつまで見てても飽きさせないよね、その顔。どんどん崩れてくねぇ。一体どこまで僕を虜にさせる気?」

 そんなつもりじゃない!そうさせてるのは星夜くん!

「……もう、やめて…」

「なんで?」

「…だって…耐えらんないよ…」

「…そう。……じゃあやめてあげる。その代わり」

「その代わり…?」

「いつか続きやるから」

「…!!」

「約束だからね」

 そう言って、一度敏感な所の周りをツツーッとなぞった後、穴に指をズボッと入れる。

「いっ…!」

「ふふっ、よく我慢しました。今日はこれでお終い。じゃ、ゆっくり休んでね。おやすみ」

 星夜くんはそれだけ言うと私を解放し、優しく毛布と布団を掛けた。

 …なんだったんだ…。

 遊ぶ人が欲しかっただけ…?

 私は星夜くんのなんなんだ…?

 何考えてるのか分からなくなって来た…。付き合っちゃったらもっとひどくなるのかな…。「彼女なんだから」って。ちょっと信じられなくなったな…。

「ねぇ…。真由ちゃん…?」

「…何?」

「さっきの…僕、すごく楽しかった。真由ちゃんの他の人には絶対に見せないああいう顔見れて、すっごく嬉しかった。真由ちゃんは嫌だったかもしれないけど、できれば僕のこと嫌いにならないで欲しいな…。自分勝手な願いだけど…」

「うーん…どうだろうね…私自身ももうよくわかんないよ…」

「えっ…」

 次の瞬間、星夜くんは黙って私の頭を抱き抱えた。

「えっ…?」

 ちょっと、第一に息がしづらい。向き変えたい。

 私は、無理矢理星夜くんの腕を押して体の向きを変えた後、ちょっと落ち着くとだんだん眠気が押し寄せてきた。

「ごめんね…真由ちゃん…振り回してばっかりで……」

そう話されてる内に、私の意識はすーっと溶けていった。

 今回もお読み頂き、誠にありがとうございました!

 そっち系の内容が大好きな方、本編の出来栄えはいかがだったでしょうか…?満足して頂けたでしょうか?

 因みに、こちらでは真由目線の世界観で今回は書きましたが、星夜目線で書くと実は別の物も見えてきちゃったりして…。ですが!本日はここまでです!気になる方は、裏物語の「マジックの種は夢の中で in 僕の一日日記」をお読みください!

 それでは、改めて、最後までお読み頂きありがとうございました!

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