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メテオラはその言葉を聞いて言われてみれば確かにそうだと思った。
写真を撮るならなにも隠れる必要はない。
魔法学校の正式な部活動である新聞部としての活動なのだから、堂々と表で写真を撮ればいいのではないだろうか? マリンがこそこそ隠れなきゃいけない理由はないように思える。
「えっと、それはですね……」とマリンがなにかを言おうとしたとき、「こらー!! そこの二人、勝手に学校内でチラシをばら撒くんじゃない!!」という大きな怒鳴り声が後ろのほうから聞こえてきた。
その声を聞いてマリンが「やばい! 見つかっちゃった!」と小さな声でそう叫んだ。
それらかマリンは「みなさん、早く隠れてください!」と言いながら、その身を素早くもこもこの植物の後ろに再び隠した。メテオラはその際、無理やりマリンにローブを引っ張られて、マリンと同じもこもこの植物の後ろに強引に移動させる。
「あ、あの……マリンさん? これはいったいどういうことなんですか?」
「しっ! メテオラくん。少しだけ黙っていてください」とマリンはメテオラの口をその手で塞いだ。
マリンはメテオラの口を押さえながら頭だけを出して正門前の状況を確認する。メテオラとマリンの隠れているもこもこの植物の隣には、同じ植物の後ろにニコラスと、それからいつの間にか、メテオラたちと一緒にいた、あの小さな魔法使いの女の子が一緒になって隠れていた。
メテオラはニコラスと目で合図をして、そっともこもこの植物の端っこから顔を出して、二人は正門前の様子を観察してみる。すると正門前は阿鼻叫喚の地獄絵図とかしていた。
そこにいたのは魔法学校の先生の一人である、ニケー先生だった。
ニケー先生は黄金の民の一人であり、またとても優秀でかつすごく美人な先生として、生徒たちに人気があったが、同時に真面目でとても規則にうるさく、怒ると怖い先生としても有名だった。
鬼のように怒った顔をしたニケー先生が魔法の杖に乗って空を飛びながら、デボラとアビーの二人を追いかけ回している。その下では集まっていた生徒たちが蜘蛛の子を散らすように駆け出し、ばらばらと魔法学校の中に逃げ込んで行った。




