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「マグ先生遅いね、どうしたんだろう?」

「ええ、おかしいですよね。どうします? こちらから迎えに行きますか?」

 ニコラスとアネットがそんな会話をしていると、とんとん、とドアがノックされた。マグお姉ちゃんがやってきたのだと思ってメテオラたちは慌てておしゃべりをやめて姿勢を正した。しかし、そのドアから顔を出したのはマグお姉ちゃんではなくメテオラの知らない魔法使いの女の子だった。

「マリンちゃん? どうかしたの?」

 アネットがその女の子をマリンという名前で呼んだ。

 しかし、そのマリンと呼ばれた女の子は、なぜかドアのところから教室の中を覗き込むようにしているだけで、中に入ってこようとはしなかった。

 どうしたんだろう? とメテオラとニコラスが顔を合わせているとアネットが席を立ち、マリンのところまで早足で移動する。

 マリンはアネットが来てくれたことにほっとしたようで顔をほころばせると、なにかを囁くように、アネットに小声でごにょごにょと耳打ちをした。アネットはうんうんと頷きながら、マリンの話を聞いている。

「ねえ、メテオラくん。あの子、さっきデボラとアビーと一緒にいた子じゃないかな?」

 ニコラスがメテオラに耳打ちする。

 そういえば、確かにそうだ。

 ニコラスの言ってる通り、よく見るとマリンは先ほど校庭でモリー先生の隣に立っていた女の子だった。モリー先生は月組の担任だから、つまりマリンは今年、魔法学校見習い魔法使い卒業試験を受ける月組の教室に所属している生徒で、あのデボラとアビーの問題児コンビのクラスメートということになるのだろう。

 そうか、あの子、マリンっていう名前なのか……。

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