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昨日の夜、メテオラは久しぶりに隣の家にお邪魔して、マグお姉ちゃんのベットで、二人で寄り添うようにして一緒に眠った。
なんだか昔に戻ったみたいで懐かしかった。
マグお姉ちゃんがとても暖かかったことと、疲れていたこともあって、メテオラはその日、あっという間に深い眠りの中に落っこちて、そのまま朝まで熟睡した。
次の日の朝、いつものようにメテオラが起床すると、マグお姉ちゃんはもうすでに起きていて、朝食の準備をしてくれていた。
マグお姉ちゃんはすでに魔法使いの正装に着替えをしていた。
メテオラは一度、隣にある自分の家に戻ってそこで魔法学校の支度をして、マグお姉ちゃんの家に戻ってきた。
それからメテオラはソマリお兄ちゃんの話をマグお姉ちゃんにしたのだ。
二人はそこで一緒に朝ごはんを食べた。
朝の献立は、焼きたてのパン、野菜スープ、チーズの盛り合わせ、それから目玉焼きと厚切りのベーコンだった。
「メテオラ。昨日はよく眠れた?」
「はい。マグお姉ちゃん。よく眠れました」
パンをかじりながら、そんな会話を二人はした。
メテオラは朝食の後片付けを手伝って、マグお姉ちゃんと一緒に家を出た。メテオラはいつものように朝の空を飛ぶ練習をするものだと思っていたのだけど、マグお姉ちゃんは「今日からは練習はなし。その代わり授業でしっかりと練習をします」と言った。
メテオラはマグお姉ちゃんと二人だけの朝の練習がなくなってしまったことに少しだけ寂しさを覚えたが、「はい。わかりました」とマグお姉ちゃんに返事をした。
メテオラが木のはしごを降りて長老の木の根元まで移動すると、上からふわふわと杖に乗ったマグお姉ちゃんが降りてきて、それからメテオラのほっぺたにキスをしてから、一人で空を飛んで魔法学校まで高速で登校していった。
一人になったメテオラは杖をこんこんと大地の上に突き立てながら、いつものようにカバンから魔法書を取り出して、それを読みながら魔法学校までの道を歩き始めた。




