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 魔法の森の温泉はこの新しき森にある天然の温泉で、近くには木で作られた着替えのための小屋が立っていた。

 メテオラはマグお姉ちゃんに手を引っ張られるようにして、その小屋の中に移動した。

「……あの、マグお姉ちゃん。僕たちはどうして温泉にいるんですか?」

 メテオラがそう質問しているときにはもう、マグお姉ちゃんはとんがり帽子や真っ黒なローブはもちろんのこと、着ていた服を全部脱いで、温泉に入る準備を整えていた。

 メテオラは温泉用の荷物などなにも持ってきてはいないが、タオルなどは小屋の中に自由に使って良いものが置いてあるため、とくに問題はなかった。

「どうしてって、汚れを落とすためよ? どうせお風呂には入るんだし、今はいっても別に問題はないでしょ?」体に白いタオルを巻いたマグお姉ちゃんが言った。

 ……魔法使いは汚れを嫌い、水でその身を清める。

 それはまあ、確かにその通りなんだけど。

 メテオラはもう九歳だったから、いい加減マグお姉ちゃんと一緒にお風呂に入ることは嫌だった。

「どうしたのメテオラ? おかなでも痛いの? 服脱ぐの、手伝ってあげようか?」

 マグお姉ちゃんはそう言って、メテオラにばんざいをさせて、メテオラのローブを脱がそうとした。

「いえ、大丈夫です。一人でできます」

 慌ててメテオラはそう言って、服を脱いで腰に白いタオルを巻いた。……なんだかとっても恥ずかしい。

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