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 それと同時に、メテオラたちの飛んでいる遠くの空に一人の黒いとんがり帽子を頭にかぶり、黒いローブを制服の上から身につけて、自分専用の魔法の杖にまたがって空を飛びながら魔法学校に登校する魔法学校の生徒の姿が見えた。

 その子はどうやら女の子のようだ。

 魔法使いとして、自由に空を飛んでいる女の子が一人いる。

 その女の子がメテオラたちと同じように、とんがり帽子とローブを身につけているのはそれが魔法使いの正装として認識されている服装だったからだ。魔法学校の生徒に限らず、森で暮らす魔法使いはその日常生活において、水浴びや運動時など特別な場合を除いて、必ずそれらを身につけなければならない決まりになっていた。

 言ってみれば『とんがり帽子、黒いローブ、魔法の杖』は、森の魔法使いにとっての『三種の神器』のようなものだった。

 魔法使いの姿は皆同じ。

 なのでその空を飛んでいる魔法使いの女の子とメテオラの違いは、メテオラが自分の魔法の杖を使って、自分の魔法で空を飛んでいないことだけだった。 

 メテオラはそれがとても恥ずかしかった。

 だからいつも通り森の小道を歩いて魔法学校まで登校したかったのだ。

「……あの、マグお姉ちゃん。もうそろそろ、この辺りで下に降ろしてくれませんか?」

 メテオラはマグお姉ちゃんのローブをぐいぐいと手で引っ張っりながらそう言った。

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