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 まだ少し眠たい。

 マグお姉ちゃんが出かけたらもう一眠りしようかな? とメテオラはぼんやりとする頭の中でそんなことを考えていた。

「メテオラ! 洗濯物干すの手伝って!」と外からメテオラを呼ぶマグお姉ちゃんの声が聞こえる。

 メテオラは「わかりました!」と返事をしてから席を立ち、裏口から家の外に出て、家の裏側に作られている木製の足場に移動した。

 そこには大きな桶がありその中には大量の洗濯物が石鹸の泡と一緒に水洗いされていた。マグお姉ちゃんはそれらを一着ずつ取り出しては空中でぱん、と気持ちの良い音を立てて、水を綺麗に吹き飛ばしていた。

 そしてそれを木の枝と枝の間にしっかりと張られた紐に順番に引っ掛けていく。

 メテオラはマグお姉ちゃんの斜め横の位置に移動してそこで同じように洗濯物の水を切っては紐に引っ掛けていくという作業をし始めた。

 その作業は二人でやっているというのにすぐには終わらない。どうやらこの桶の中にはメテオラの洗濯物だけではくてマグお姉ちゃんの洗濯物も全部入っているようだった。

 作業自体は大変だけど吹く風がとても気持ちよくて、それを楽しんでいる間に、いつの間にか桶の中の洗濯物は全部なくなっていた。

 最後にマグお姉ちゃんが洗濯バサミで洗濯物が風に飛ばされないようにして作業は終了した。

 メテオラとマグお姉ちゃんは家の中に戻って、メテオラはそこでお菓子のクッキーとマグお姉えちゃんの淹れてくれた紅茶をご馳走してもらうことになった。

 ハーブが練りこまれたいい匂いのするクッキーはさくさくで、紅茶もすごくおいしかった。

「どう? おいしい?」とマグお姉ちゃんが聞く。

「はい。すごくおいしいです」とメテオラはマグお姉ちゃんに返事をする。

 するとマグお姉ちゃんは満足そうに微笑んだ。

 壁にかかっている時計を見ると、時刻は十時少し過ぎだった。外の天気がすごくいいから、これから外でお昼寝も悪くないかな、とメテオラはそんなことを考えていた。

 すると、とんとんと玄関のドアが二回ノックされた。誰かが訪ねてきたようだ。その音を聞いてメテオラが動こうとする前にドアに近い位置にいたマグお姉ちゃんがその対応に動いてくれた。

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