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神話
むかしむかし
命を司る神は
白き魔法と黒き魔法を
人々へ伝えました
生きる者へ祝福をし
癒しを与える白
死す者へ祝福をし
恐怖を和らげる黒
のちに人々は
生の象徴となった白を絶対とし
死の象徴となった黒を遠ざけました
命を司る神、ユエイ・クバー
これをよしとせず
白と黒の使徒を遣わせ
白と黒の共存をはかる
されども、既に遅し
水と地を司る神、ミロー・ラは
水の恵みを与える青き魔法と
自然の育みを与える黄の魔法を
火と風を司る神、ウェル・スデアは
寒さを凌ぐ赤き魔法と
暑さを凌ぐ緑の魔法を
それぞれ使徒により伝えられていた
人々は神々を崇拝し
教えを記した書をうたった
その中でユエイ・クバーは
白の神ユエイと
黒の神クバーと
改編されていた
白の使徒、人々は勇者と歓迎し
黒の使徒、人々は魔王と恐れ
使徒といえども
人の子であった白と黒
やがて惹き合うように争う
青と黄の使徒、白につき
赤と緑の使徒、黒につく
季節が一つまわる頃
互いに理解し
争いは終結す
やがて季節は巡り
人々はその争いを忘れ
数々の国を興し、滅び
魔法も神もまた形を変えて
千年の時を経た