1》神様 to 能力
ごく普通の高校生、陸風透真はある日成り行きで異世界転移を果たしてしまう。
彼は異世界でどんな生活を送るのでしょうか?
「ふぅちょっと疲れた、かな。」
ごく普通の部屋で、ごく普通の宿題をこなし、ごく普通のことを言っているのは僕、陸風透真。高校生だ。
それとなーく窓の外を見たとき僕は自分の目を疑った。6階の部屋の窓の外に浮いている少女がいたのだから。
「あなた、異世界に行く気はある?」
「へ?」
何言ってんの?思わず自問自答した。急に浮いている少女にそんなことを言われてまともな言葉を返せるわけがない。
「だーかーらー、この世界とは別の世界に行きたくないかって聞いてるの」
少しめんどくさそうに彼女は言った。よく見ると彼女の背中に純白の翼が生えてはいたがそれはまったく動いていなかった。どうやって飛んでんの?アレ。
「で、どうなの?異世界行く?」
「その前にいくつか質問されてくれ、まず一つ、異世界ってどんなところ?」
「あなたが行く予定の異世界は魔法が使えて、亜人がいるわ。」
「、、、それだけ?」
「うーん、あとはここよりは生活レベルが下がるってことくらいしか、」
「例えば?」
「移動は基本馬車ね。」
、、、なるほど。行きたくはないな、うん。
「二つめ、君は誰?どうして浮いている?」
「あっ、そういえば自己紹介まだだったわね。私はカラ、異世界への案内人よ。浮いているのは私の魔法、フライよ。あなたは陸風透真。普通の高校生ね。」
「なんで僕の名前を知ってるの?」
「うっ、」
なんか隠してるな。こういうことは無理矢理にでも吐かせた方がいいって塾長が言ってたな、、、よし、やるか。
「異世界行かないって言ったらどうする?」
「ええっ!それは困りますー、どうか異世界に来てくださいよう」
やっぱりか、絶対僕じゃなくちゃいけないことぐらい僕の名前を知ってた時点で怪しいんだよ。まったく。
「じゃあ僕が異世界に行く変わりに僕の名前を知ってた理由教えてよ。」
「うぐ、、、そうきましたか、少し待っててください。」
そう言って彼女がポケットから取り出したのは携帯的なものだった。何やらアレで連絡を取っているようだった。
「ええっ!いいんですか?言っても?、、、はい、はいわかりました」
「じゃ、教えて」
「、、、盗み聞きしてましたね。まぁいいです。ほんとは私、神界からの使いです。案内人なんかじゃありませんからね?それで私は最上級神、一番偉い神様に命令されてきた下級神です。本来ならもっと敬うべき存在なのですよ?」
これは想定外だった。まさか神様だったとは、てっきり異世界の暗躍機関の諜報員かと、いたっ。
「なんで殴るんですか!?」
「変な暗躍機関と一緒にしないでください」
「え?」
「私は下級ながらも神様ですよ?人の心を読むぐらいできます」
それは、恐ろしいな。
「で、何を命令されたんですか?」
「それは教えられません。あっあと、もし異世界に行ってくれたら代わりに何か1つ願いを叶えてもよいとさっき最上級神が言っていましたよ。どうします?」
え、それはなかなかいいことしてくれますなぁ最上級神。
何か1つ願いを叶えてくれるのか、慎重に選ばないとな。
こういうお約束の展開では絶対情報が役に立つんだよな、どしよ。
うーん、、、思いつかない。
何か異世界で役に立つ物じゃなきゃダメだよな。
あーえっと、あっ、じゃあ
「ねぇ、その世界で役立つ能力全部頂戴」
「え、、、」
「だからその異世界で役に立つ能力全部頂戴」
我ながらナイスアイデアだ、役に立つ能力全部なら何か重要な物を残す心配はない。
「えっと、ちょっと待っててくださいね?」
再びポケットから携帯的なものを取り出してほんとの携帯のように使う。あれもう携帯じゃね?
「すいません最上級神さま。実は透真さんが、、、はいそうです、、わかりました。」
さっきは最上級しんって言ってたのに本人に対しては最上級かみさまかよ、、、嫌なやつ、ふつー他人に対しても目上の人のことを話すときは敬語だろ。え?ふつーじゃない?なわけ、、、ないよな?
「ゴホン、透真さん、あなたは最上級神の神界へ行って、能力を付与してもらってから異世界へ行きます。よろしいですか?」
「わかった」
「では、参ります」
え?いまから?ちょっとまっ、、、
「ελδγκβ」
う、、、うーん、あれ、ここは?
「おお、起きたようじゃの」
あれ、さっきカラがなんかわかんないことを言って、えっと、ああそうか、するとここが最上級神の神界か。
んで、目の前にいるいかにも神様ですって感じの御老人が最上級神さまか。
「いかにも、ワシがさま最上級神じゃ。よろしくの、透真殿」
「いえ、こちらこそ、あれ、カラはどこへ?」
「カラというと空神かの?あの子はここへはこれん、下級神じゃからの」
若干心を読まれたのは違和感だが優しそうな神様だ。
「じゃ、早速能力の付与でもしようかの、透真殿、ここへ座ってくれ」
いわれるまま最上級神さまの前に座る。
「では、яэюьюцьыщ 」
?なんか最上級神さまの手からブワーってきてる、何だこれ?手から放たれた暖かな光は僕に吸収されているようだ。
「ホイ、これでおしまいじゃ」
「えっ、これでおしまいですか?」
「うむ、特に変わった感じはせんじゃろ?そうなるように調整したからの」
確かに体に変わった感じはしない。まぁ最上級神さまなら大丈夫だろそんなことしたら最上級神さまじゃないからな。
「そんなことせんから、ホレ、異世界に転移させるぞ」
「あっ、はい」
やっぱり心を読まれるのは慣れないな、、、
最上級神さまは僕に向かってまたわからない言葉を言った。
そしたら急に眠くなって僕は倒れてしまった。
「異世界へ連れてかれて」を読んでくださり、ありがとうございます。
これからはじゃんじゃん出していこうと思いますのでよろしくお願いします。