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俺は無敵!  作者: 吉野ヶ里遺跡
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俺は無敵




俺は無敵の冒険者、文字通り敵はいない。しかし最強ではない。戦闘に関する能力や技能はほぼ素人。なんだったら騎士学校に入るために訓練を積んでいる最中のただの子供にすら勝てないと思う。にも関わらず敵はいない。


例えば、魔物や魔人にそれを統べる魔王、人類最強の勇者や、剣聖や魔導師と呼ばれるその道の頂点を極めた者をもってしても、俺を倒すことは出来ない。神の存在なんて神話や伝説で残ってるだけで、実在してるかは知らないが、恐らくその神ですら俺の相手にはならない。


いや、自力だけで言えばそういった強者の実力を鑑みるに、俺のような雑魚など倒すことは容易い。きっと跡形も残らず、瞬きの間に俺の存在など無にしてしまうだろう。


だが彼らはその結果に辿りつけやしない。彼らに限らず誰だって無理だろう。何度もいうが俺自身は雑魚、俺から彼らを倒すことは天地がひっくり返ってもない。敵は敵になり得ず、窮鼠猫を噛むことも無い。故に、敵無し。


学生時代、自分の弱さを嘆いた事もある。男なんて誰しもが1度は強さに憧れるもんだ。圧倒的な剣技、絶大な威力の攻撃魔法など、そういった類のものに。


同年代の仲間たちは、先生が用意した魔法の的を破壊する中、俺は的に当てるどころか、届かせることすら十分ではなかった。破壊なんて夢のまた夢。人知れず訓練で汗を流し、成果が得られず涙を流した夜は数しれない。


今となってはとてつもなく無駄な時間だったと笑い飛ばせている。しつこいようだが俺は敵無し。剣技や魔法を熟練した所で、それを向ける相手がいない。向ける必要もない。


誰でも使える生活魔法だけで十分生きていける。むしろ生活魔法しか出来ることがないため、生活魔法の習熟度は20歳にして70歳くらいのジジババ並にはあると自負している。

200歳のエルフ並!と豪語出来ればもっと俺の生活魔法にも凄みが出てきそうなもんだが、所詮は人の身、人を超えることはないだろう。そもそもエルフの生活魔法を見たことがないから、人間とどれだけの差があるかもわからない。


長々と自分の残念さを振り返ってみたが、冒頭でも言った通りこんな残念な奴が何故か冒険者をしている。冒険者はいつも死と隣合わせの危険な職業だ。依頼で魔物と戦ったり、盗賊などといった対人戦もある。遺跡や迷宮に潜れば、魔物だけではなく罠で命を落とすこともある。


しかし、強い魔物を倒したり、迷宮を踏破したり、遺跡の秘宝を持ち帰れば一躍時の人となることも出来る夢の職業だ。ただその危険性から腕に自信がある者か、酔狂な奴か、職にあぶれてなる者がほとんどだ。そんな職業に俺は就いている。


何を隠そう、俺は職にあぶれた。剣もできない、魔法もできない、成果が出ないからと途中で投げ出したので学もない。でもプライドが邪魔して、実家の農家や町の工場務めで生涯終えたくない。そんな俺がなる事が出来るのは、命を惜しまず、真っ当な人間なら誰でもなれる冒険者しか無かった。


冒険者は基本的に、魔物狩りや採集の依頼を受け、その報酬の金で遺跡や迷宮に潜るための準備をするのだ。魔物狩りには、増えすぎた魔物の間引き、魔物の素材を得るための狩り、人に害をなす強い魔物の打倒、この3種類がある。しかしこの3つ、当然俺には出来ない。何度も言うが、俺は倒されることはないが、倒すことも出来ないので魔物狩りは無理だ。


となると採集しかないが、これがオレにはピッタリだった。俺は無敵、何においても害されて死ぬことはない。しかしどれだけ魔物が強い地帯であっても、単独かつ軽装、ほぼ無傷で素材を持ち帰ることが出来た。そうこうしていると気づいたらこう呼ばれてた。


「おかえりなさいませ!無敵のテッド様!」




無敵無敵書いてると、戦国BASARAにでてくる「俺は無敵ぃぃぃぃ!」って叫ぶ人を思い出します。


文字数少ないよ!とか、改行こうした方がいいよ!などなど教えて貰えると助かります。

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