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英雄の異世界戦記〜敵を使役する異端な存在〜  作者: もぐのすけ
魔王グロスクロウ編

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非推奨大陸

 アクエリア大陸とは、水による資源が豊富な大陸であり、戦争によって枯れ果てたこの大陸とは真逆で、神秘的な世界が広がっているという。


 深海とか地底湖とかが大好きな俺にとっては、是非行ってみたいところである。


「アクエリア大陸には現在3人の魔王がいる。その外見から、自ら餌食となる男が出てくるほどの美貌を持つ女魔王の『魔王ローズフィリップ』、裏に生きる人間と手を組んでいると噂がある『魔王ジェイドロード』、魔人のみの軍勢を持つ『魔王イズナ』だ」

「魔王ローズフィリップには興味ありますね」

「お前もか。中々話の分かる奴だなヤシロは」


 やはりナイルゼンもか。

 男たるもの、そういう話を聞いたら見てみたくなるものだよな。


「アクエリア大陸は是非行ってみるといい。アースを除いた俺達はアクエリア大陸出身だが、美しい国がいくつもあるんだ」

「いいですね。ゼロ、俺達も行ってみようぜ」

「そうだな。住み良さそうだ」


 住むつもりなのか。

 愛しのニーナさんと過ごすつもりなのか。


「シャイナもそう思うだろ?」

「そうね〜。贔屓目無しに見ても過ごしやすかったわよ〜。まったりできるもの〜」


 だからそんなおっとりした話し方なのか。

 癒されますよその話し方。


「そして次がスノウェイ大陸だが、ここには4人いる。雪山の頂上に城を作り上げて使徒と2人で住む孤高の存在『魔王バレットナイツ』、ありとあらゆる罠を仕掛けて人間を陥れることを生き甲斐としている『魔王ワーナー』、魔物であるはずのドラゴンを操る『魔王ベックドラン』、魔王ガゼルよりも強く最も支配地域が多い『魔王ベルファイア』。正直言って、どの大陸よりもスノウェイ大陸に住み着いている魔王が危険だ」

「それはどういう意味でですか?」

「配下を含めたそれぞれの戦闘能力が高すぎる。もちろん魔王は全員が反則級の実力を兼ね備えているわけだが、この4人は異常だね。人類側は侵略領土を取り戻すことができたことが一度もない」


 魔王グロスクロウを倒すことができた勇者であるグリムがここまで言うのだから、その強さたるや想像できないほどだろう。


 決めた!

 スノウェイ大陸には行ーかない!

 っていうか大陸を移動するだけでも大変なのに、そんなあちこち回れないしね。


 元の世界に戻れないのであれば、アクエリア大陸で余生を過ごすよ俺は。


「じゃあその大陸には近づかないようにしますね」

「賢明な判断だ。スノウェイ大陸は人間が住んでる地域がそもそも少ない。魔族と戦う以外ではあまり推奨できないところだからーーー」

「読み終わった! ヤシロ君ありがとう! 面白かったよ!」


 フェリスが満足気な顔で本を返しに来た。


 読み終わるの早いな。

 ここまで嬉しそうにしていると、何だかこちらまで嬉しくなる。


「何か知りたいことは書いてありました?」

「ううん、全部知ってることだった」

「そうですか…………」

「でもねっ! ヴィガンさんの書物ってだけでも凄いのよ! ヴィガンさんが書いた書物は全部読みたいもの! だからありがとう!」

「だったらそれあげますよ。フェリスさんが持ってる方が大事にしてくれそうだし」

「え……! で、でもヤシロ君、まだ全部読んでないでしょ? さすがに悪いよ」


 と、言いながらもウズウズしている。

 本当にファンなんだろうなぁ。


「知りたかった部分は読んだので大丈夫です。まぁ今回グリムさんに話を聞いてる受講代ってことで」

「そ、そう? それじゃあ…………ありがとう!」


 そう言って満面の笑みを浮かべながら本を自分の胸元に抱きしめた。


 可愛い所作ですなぁ。


「いいのかい? 高かったんじゃ?」

「いや? 1000Dドラで買ったんで」

「本当に安いな……」

「たぶん売ったら50万D(ドラ)は固いぜ? その本」


 50万……だと……!

 い、いや、彼女の笑顔に比べれば安いものだし……!


「お金には……困ってないから……!」

「血の涙を流しそうだな」

「魔王についてはこんな感じだけど、他に知りたいことは?」

「特には……」

「じゃあヤシロ君の雷魔法について調べようよ」

「いいですね。是非お願いしたいです」

「ん? 何の話だよ」

「マスター級の雷魔法を使えるようになったんだよ俺が」

「マジかよ。俺の指導の賜物じゃねーか」


 こればっかりは冗談抜きで確かにゼロのおかげだ。

 教え方も割りかし上手いし、魔族の方が魔法に関しては長けている。

 魔法における俺の師匠になるな。


 フェリスとも良い話が出来るはずだ。


「それじゃあ裏庭で話そっか。他に誰か来る?」

「俺も参加させてもらおうかな。魔王のスキルを防いだ魔法を見てみたい」

「俺はパス。お偉いさんばっかりに会って疲れてるからゆっくりしたい」

「ゼロは?」

「…………どんなもんか一応見てみるか」

「私は〜…………この子の面倒見てるわね〜」


 シーラが完全に膝枕で寝ている。

 なんか犬っぽい。

 尻尾あったら絶対横に振ってる。


「ワシもここにおるわ」

「分かった。それじゃあ行きましょうか」


 俺とゼロとグリムとフェリスの4人で、ギルドの裏から外へと出た。

 そこにフットサルが出来そうなぐらいの広場があった。


「ここなら誰も来ないみたいだから、始めよっか」

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