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英雄の異世界戦記〜敵を使役する異端な存在〜  作者: もぐのすけ
魔王グロスクロウ編

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自力脱出

 その後、『ベルの音色』の3人の無事も確認することができた。

 シーラと同じく魔法によるダメージはなく、吹き飛ばされた衝撃で気絶していただけだったので、特にダメージはないようだった。


「マジパネェ! 天才魔術師のフェリス・グリゼルちゃんに、最高峰の治癒魔法使いアースさんじゃないっすか!」

「ほんとうに勇者が来るとは思わなかった!」

「ミリも早く勇者様を直接お目にしたい!」


 ノリノリじゃん。

 魔王と戦ってたことなんて忘れてしまったかのようだ。


「勇者様はどこにいらっしゃるんですか?」

「グリム達はまだ戦闘中じゃな。この一帯に敵はおらなんだが、戦いはまだ続いておる」

「え!? じゃあ僕らも応援に行かないと」

「どんだけ戦い好きなんだよ。たった今魔王と戦ってたんだから少しは休んだ方がいいって。アースさんの魔法は、怪我は治せても魔力や精神的な疲れは回復しないですよね?」

「ゆくゆくはできればいいんじゃがな。現段階では無理じゃな」


 その後3人を説得させ、助け出した人達の護衛を任せるということに落ち着いた。

 魔者が他にも中に侵入している恐れがあることを考慮しての判断だ。


 これでかなりの人数を救出できたことになる。

 しかし、未だにゼロは見つからない。


「残る反応は…………8人ね。それと、1つ言い忘れていたんだけど」

「何ですか?」

「私の『人動探知』は死んでいる人には反応しないの。だからもし、あなたのもう1人の仲間が死んでいたとしたら……」

「奴なら生きてるはずです。しぶとく生き残っていられるのが奴の取り柄ですから」

「そう言うなら構わないけど……」


 もちろん根拠なんか一切ない。

 俺の希望的観測に過ぎないことは彼女も分かっているのだろう。

 だからこそ、それ以上は深く追求しない。


「1人は……そこの下だね」


 ドゴォ!


 突如としてフェリスが指した所の瓦礫が吹き飛んだ。

 フェリスとアースは、すぐさま戦闘態勢を取る。

 俺はシーラをおぶっている以上、後ろに下がることしかできない。


「クソが…………。なんつー魔法をぶっ放してくれんだ化け物め……! ん?」


 飛び出してきたのはゼロだった。

 ゼロ・レパルト。

 やはり生きていたのだ。


「おお! ヤシロもやっぱり生きて……」

「魔者か! ヤシロ君は下がって!」

「ワシがカバーに入る! フェリス、頼んだぞ!」


 ゼロを見た2人は即座に攻撃を仕掛けようとする。

 この2人にはゼロのつのが見えているのだ。

 普段は透過させているものだが、魔法に長けているものであれば透過魔法は見破れるという。


 勇者の仲間である2人の、それも魔法のスペシャリストである2人には、ゼロが魔者の証拠である角がハッキリと見えているのだろう。


「待って待って! それが俺の連れなんだ! 魔王討伐に一緒に戦ってくれた仲間だから!」

「え………………ええ?」

「それは奴が魔者だと知っててか?」

「もちろん。アイツは俺達に味方してくれてる奴だから」


 それでも2人は警戒を緩めようとはしない。

 ゼロも何となく自体は飲み込めたようだ。


「何だ? 俺が寝てる間に魔王は死んだのか?」

「そうだよ。彼らは3代目勇者の仲間達で、ゼロを助けるのに協力してくれてたんだ」

「その割には好戦的だがなぁ」


 煽るなバカタレ!

 体の周りに発動させてる風魔法を消せ!


「信用できないわね……」

「魔者を奴隷として扱っている人間は何人も見てきたが……仲間と言い切った人間は見たことがおらんだな」

「おいゼロ。お前が人間側につく理由を教えてやれ」

「はぁ〜? 何でだよ。わざわざ言うようなことでもないだろ」

「バッカだな。考えてもみろよ。彼らは勇者の仲間、つまりは人類の希望だ。そんな人達と仲良くなってみろ…………お前は人類に認められたことになる」

「よっしゃ包み隠さず話すぜ」


 ゼロが2人に惚れてる女の子の話をした。

 それがどこまで信じてもらえるかは分からないが、ゼロの熱意は本物だ。

 その熱いパトスをぶつけてやれ!


「……そういうわけで俺はヤシロに付いていってる」

「ふ〜ん……。まぁ魔王を倒す手助けしてくれたヤシロ君が魔者側とも考えにくいし……。何よりグリムがスキルで気付いてたはずなのに、何も言わなかったのが敵意がない証拠なのかな……」

「そうじゃな。奴の話はともかく、ヤシロの仲間ということとグリムの件だけでも信用する証拠にはなり得るじゃろ。とりあえずはよかろう」


 2人が臨戦態勢を解いた。

 とりあえず内輪揉めにならなくて良かった。


 それにしても3代目勇者のスキルが証拠になるというのはどういうことだろう。

 ただ敵を索敵するだけじゃないってことか?


 後で教えてもらえたら聞こう。


「ちなみに話しておくと、俺が背負ってる彼女も魔者ですよ。後で疑われるのも嫌だから先に話すけど」

「え!? そうなの!?」

「レッカ族って知りません? 彼女がその魔族らしいんですけど……」

「あれじゃな、魔王ヴェイロンの領土の所にいるという噂を聞いたことがある。だが、実際に見たのは初めてなわけじゃが…………」


 おお。

 やっぱり魔王ヴェイロンの所か。

 確かシャッタード都市の一撃で領土の半分が消し飛んだところだよな。


 ゼロもそこの出身だったってことだし、もしかしたらこの2人はどこかで会ってたんじゃね?


「魔者2人と行動って…………ヤシロ君も結構ぶっ飛んでるわね」

「いい奴らなんですけどね」

「どういう経緯で知り合ったのか気になる」

「俺達の馴れ初め、聞きます?」

「…………恋人なの?」


 どうでしょうねぇ。

 確かに可愛いとは思うけど、あんまり恋愛感情は薄いか……?

 子供の姿を見てたせいかな。


 恋人にするなら勇者に付いていったお姉さんを希望!

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