ゆらゆら(二百文字お題小説)
沢木先生のお題「ゆらゆら」に基づくお話です。
ふわりふわり。
彷徨う私。
目的もなくただ煙のようにゆらゆらと動く。
どこへ行こうかなどとも考えない。
流されるままに動いて行く。
いつからこんな事をしているのだろう?
大好きな彼にプロポーズされて有頂天になって……。
遠い昔の事のよう。
儚く消える夢のよう。
ゆらゆら。
ふわふわ。
「そろそろ行かないといけませんよ、お嬢さん」
黒尽くめの服を着た老紳士が現れた。
「え?」
私は思い出した。
もうこの世の者ではないという事を。
こんな感じです。