用済みで追放って!?
私たちは城を出た。これからの旅のことを考えていたが、同行する者がいないと、旅をすることもできない体になっていた。
すると突然、城の扉が閉じられた。内側から鍵をかける音がした。そして衛兵たちが立ち塞がった。
別の衛兵が寄ってきて、こう言った。
「今日をもってお前たちは追放だ。」
な、何を言っているんだ、王子をあの魔物から守ってやったのは、私だ!
それなのに私が車いすになったとたんに、手のひらを返すように冷たく扱うのか!?
そして、私たちは城壁の外に出された。
そして、城門が閉じられ、内側から鍵をかける音がした。そして門番たちが立ち塞がった。
実は、王子は以前から私の説教臭いところが気に入らなかったらしく、何か適当な理由をつけて、私を追い出す機会をうかがっていたという。
そして、私が重傷を負い、車いすになったとたんに、この仕打ちか!
そして、なんと私とともに、シスター剣士のモネと、剣術指南役のシュンまでが、私の巻き添えを喰って、追放の憂き目にあってしまったのだった。
すまない、すまない、君たちまで巻き込んでしまって・・・。
そして、その次の剣術指南役は、なんと、あの大臣のバカ息子というではないか!
要するに、バカ親同士、バカ息子同士で、気ままにやりたいのだろう。だったら存分にやらせておけ。
おっと、またまた説教じみてしまった。
そういうところが嫌われるんだ。
とりあえず、城下町へ。城下町では、さっそく噂話で盛り上がっていた。
「正直な話、あの国王と、王子と、大臣と、大臣の息子と、そろいもそろってあの調子では、この国ももうおしまいだな。」
レイド「シュン殿、モネ殿、申し訳ない。君たちまで巻き込んでしまって。」
シュン「めっそうもない。この先どんなことがあっても、僕がレイド殿をお守りいたします。」
モネ「私はずっと、施療院の中で生活をしてきましたから、むしろ外の世界を見てみたいと思っていました。」
さて、これから先、どうしようか。
この先に、ヘレナという小さな港がある。そこから船に乗っていこう。行き先は、
ラスター王国。
私が30年前に初めて、勇者に出会った場所だ。
一方、城では、