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第3話 君に聞けなくて

次の日の朝、昨日の不謹慎な発言がまだ尾を引いているのかどうかは知らないけど、ちょっとご機嫌斜めな母さんの声を背に家を出た。


「はあ、結局分からなかったな〜。あれだけのリスクを侵したのに。」

もう家を出てから何度ため息をついたのか覚えてないくらいため息をついている・・・気がする。

はぁはぁ、うるさい?

覚悟を決めて母さんに禁止ワードを使って、命がけで聞いたんだよ!?閻魔大王も真っ青の怒気を放たれてたのを耐えたんだよ!?

なのに収穫無しって、そりゃあ、ため息ぐらいでるだろうが!!


「おうおう、朝から元気だね〜。」

この声は!?

振り返ると案の定、祐一(サンドバッグ)がいた。

「やあ、心の友よ!!」

僕は腕を思いっきり開いて祐一に近づく。

「えっ。な、なに?どしたの?」

若干引き気味の祐一の肩をがっちりと掴む。

「僕らは親友だよね?」

「あ、ああ。なんだ?今更。」

「ありがとう。これで、なんのためらいもなくやれる!!」

「へっ?やるって何を、ギャアアアアア!!」

辺りに祐一の悲鳴が木霊したのは言うまでもない。




「俺って、こういうキャラなの?」

何か言った気がするが無視しよう。







しばらくして、僕と腹を抱えた祐一は教室の中へと足を踏み入れた。

「2日連続で負傷して登校ってどうよ?」

「あれっ?けがしてたっけ?」

「お前がさせたんだろうが!!」

「まっ、いいじゃん。祐一だし。」

「お前なあ。」

祐一とのバカ話を一度切り上げ、自分の席へと向かう。

横を見るとすでに夏希がいるのが目に入った。


色々と話したいけどな〜、話しかけづらいよな。

ん?ヘタレ?すいませんね、僕はあまり女子と話したことがないんですよ!!


なんか今日はキレてばっかだな〜。

ま、とりあえず座るか。






うぅ、居づらい。

なんか、ちらちらこちらを見てらっしゃる。

そんなに気になるなら話しかけて。もしかして僕と同じく口下手ですか?

これは話しかけてこいよということなのですか?

いや待て待て、もしこれで間違えてみろ。一年間変人扱い確定だぞ?

どうするよ、僕、どうする?

ライフカードが今とても欲しい。




不穏な空気を出すそっくりさんな2人にクラスメートも声をかけられず、そのまま早くも一週間が過ぎようとしていた。





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