6 姫様たちに遭遇しちゃった
明けましておめでとうございます!
本年もよろしくお願いいたします。
ついに姫様たちとしーちゃんたちがご対面!
ぽいっ
ぽいっ
「ディメンションズゲート、クローズド」
門を消して、寮の扉をノックしようとすると、
「ああ、そなたらも来たのか」
聞いたことのあるような声に振り向くと、水色の長い髪をなびかせた背の高い女の人がセーラー服を着て立っている。
「え? ……ひょっとして、レイアーナさん!?」
── びっっくりしたーーー!!
「えっ……体が、ある?」
れーちゃんも隣で目をまん丸にして言った。
あたしの世界でレイアーナさんは、思念体っていう幽霊みたいに透明な姿で、ふわふわ浮いて現れる。服はいつも宇宙服だ。
── なんで、学園の制服着てるの!? しかもちゃんと人間の姿だよ! 立ってるし!
あたしがぽかーんと口を開けている間にれーちゃんが聞いた。
「それって、学園の制服ですよね?」
すると、
「こんばんは、レナさん。ふふ、驚かれましたか?」
レイアーナさんの後ろからシュリーアさんが現れて言った。
── やっぱり制服だ。 でも、どうして?
シュリーアさんが制服の裾をつまんで言った。
「わたくしたち、こちらの世界へ来るとこの衣装になるのですよ。とても丈夫な素材でできているそうです。初めは驚きましたけれど、とても動きやすくて良いですね」
「訓練をしても汚れがなく、非常に優れた服だな。普段スカートは儀礼の時にしか着用せぬから着慣れぬが、ここにいる女性はみなこの服を着ているからな」
腕を組んでレイアーナさんが言う。
あたしはがまんできなくて、
「あ、ちょっとしーちゃん!」
れーちゃんが制止しようとするのを振り切ってレイアーナさんたちに近づくと、パッと二人の手を取った。……温かい。あたしたちよりも肌の色が白い。シュリーアさんの手はきれいでツルツルしている。反対にレイアーナさんの手は少し固い。
「本っ当に体があるね。やっぱりユーレイじゃなかったんだね」
「うふふ、シイナさんくすぐったいです」
そう言ってシュリーアさんがするりと手を離した。
「いきなりどうした、シイナ」
レイアーナさんが優しい声で言う。あたしは両手でレイアーナさんの手を取りながら言った。
「だって、いっつも思念体だからさ。体は別のところにあって、そこからは来られないって言ってたでしょう? 本物の姫様たちに会えるなんて思ってなかったんだもん」
レイアーナさんが言った。
「我らの宇宙船は、この学園があるのと同じ空間にあるらしい。それゆえ体ごと移動することが可能なのだそうだ」
「え? どういうこと?」
レイアーナさんとシュリーアさんが説明してくれた。
二人のいる宇宙船はあたしの世界とレイアーナさんの世界との間、狭間の空間に止まっているんだって。この学園は、現実世界と幻想世界の間にある。つまり、実は同じ空間にあるらしい。
あたしたちの世界への出口は宇宙空間にあるから、外に出られないんだって。それじゃ地球に来るのは大変だよねー。ロケットがないと無理だ。だから、あたしたちのところには思念体で来てるんだね。
そして、姫様たちはこの学園にあたしたちと同じように学園長の作った門で来てるんだって。
── 学園長、マジ万能!
「で、シュリーアさんたちはここで何してるの?」
「わたくしたちはこの学園の施設を借りてリハビリをしているのです」
「リハビリ?」
姫様たちの宇宙船は狭間の空間に閉じ込められていて、身動きが取れない状態らしい。それで、体を動かすためにこの学園に来ているんだって。
「この学園の方たちにも良くしていただいているのですよ」
「え、そうなの? そういえば師匠が受容体を持っていたんだけど?」
そう聞くと、レイアーナさんが答えてくれた。
「そなたの師匠とはプロフェッサー芹澤とかいう男のことか? 彼は我らの思念波の研究をしたいと言うので、我らがこの学園の施設を使わせてもらう代わりに私の受容体を提供したのだ。なかなか研究熱心で面白い男だな」
そう言ってコワい顔で笑うレイアーナさん。
── レイアーナさんって、笑うとすっごくコワい顔になるんだよね!
悪巧みしてそうな顔にちょっと引いてしまったけど、あたし悪くないよね?
新年始めに読んでいただきありがとうございます!
今年も楽しんでもらえるように頑張ります。
皆様の一年が素晴らしい年となりますように。
それでは、また2週間後にお会いしましょう。




