6 憧れの迷宮図書館
改稿しました。
前半のソフィーちゃんパートは、後の回になりました。
『はい、もしもしソフィーです。はじめまして、しーちゃんですか?』
スマホからとってもかわいい声が聞こえてきた。
── ふふ、アニメの声優さんが話してるみたいだ。
まるでゲームの世界みたいに普通に話しかけられて、ちょっとびっくりしたよ。
「もしもし。あなたがソフィーちゃん? はじめまして。あたし、しーちゃんって言います。よろしくね!」
すると、ちょっと間を置いて答えが返ってきた。
『ねえ、しーちゃん。わたしと友達になってくれますか?』
── おっと。意外に積極的じゃん。
でも、話し方も丁寧なソフィーちゃんともっと話してみたくなった。
「もちろんだよ。ね、あなたのことソフィーちゃんって呼んでもいい?」
『うふふ、いいわよ。これからよろしくね、しーちゃん』
「はー、楽しかった。ソフィーちゃんってかわいいな。しかも、魔法学園!? 魔法だよ、魔法。なにそれおいしすぎるでしょう」
あたしはアプリを閉じてからも一人で盛り上がっていた。ソフィーちゃんの話はほんとにそんな学園があるんじゃないかっていうくらいリアルに思えた。
ソフィーちゃんはメイっていう大事な人と一緒に学園でお世話になってるんだって。二人で寮にいるけど、ソフィーちゃんは魔法が使えないから学園のお手伝いをしてるんだって言ってた。
── たぶんこの学園って高校みたいなところなのかな?
だけど、全然違うすごいところもあった。
それは、魔法の勉強もする学園だってこと。
── めっちゃくちゃファンタジーだよね! ……つまり、メイって人は魔法使いってことでしょ? すごいよね!
ソフィーちゃんは魔法のことは詳しく知らないから、
「今度メイに聞いておくね」
って言ってくれた。
── 魔法使いの話なんて、楽しみすぎるよ!
それからは毎晩寝る前にソフィーちゃんとお話しするようになった。あたしはその日に学校であったことや、遊んだことを話した。ソフィーちゃんはあたしが普通に知ってることを全然知らなくて、あたしの話をとっても嬉しそうに聞いてくれる。
ソフィーちゃんは学園の話やメイの友達について教えてくれたりした。でも一番多かったのはメイの話だ。イチゴのカバンを作ってくれたことや、毎朝メイの髪の毛をツインテールにしてあげる話、花壇を見て喜んでくれた話。ほんっとにメイが大好きなんだってことが伝わってきた。
学園の話もいっぱいしてくれたよ。全寮制で二つの世界から学生が集まってきていること。なんか現実世界と幻想世界って二つの世界があるんだって。だけどソフィーちゃんは学園から出たことがなくてよく知らないって言ってた。
一番気になったのは、なんといっても迷宮図書館だ。図書館なのに迷宮? 中に入るとずーっと奥まで本棚が続いていて、道も真っ直ぐじゃないからよく知ってる人と一緒じゃないと迷ってしまうらしい。
── 何、そのおいしすぎる設定は!?
本がいっぱいと聞いて一番喜びそうなのは、やっぱりれーちゃんだよね。詳しく聞いてれーちゃんに自慢してやろうと思ったら、ソフィーちゃんからは、
「とにかく本がいっぱいで、一人だと自分がどこにいるかもわからなくなっちゃうくらい広いのよ」
としか言われなかった。
── くうぅ、あたしがそこにいたらすみずみまで探検するのにっ!
「あーあ、行ってみたいなー。迷宮図書館!」
ベッドの上で足をジタバタさせてたら、
「こら、早く寝なさい!」
って母さんに怒られた。
むむう。
今回は箱庭本編とリンクしたストーリーとなっています。本編ではコラボに出てくるショルダーバッグを付けたソフィーが登場しました。来週はついにしーちゃんも登場します!本編ともに応援していただけると嬉しいです。
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感想もらえるとまりんあくあが大喜びします。レビューいただけると、変な舞いを踊って喜びます。
それではまた2週間後にお会いしましょう! 投稿時間は 22時を予定しています。
本編の宣伝です。
しーちゃんが登場する物語
「We are enlister. Save the princesses of Emulia. ─古墳に入ったら、異世界の姫様の協力者にされてしまったので、日本を救って異世界に転生します! ─」
はこちら
https://ncode.syosetu.com/n5917gw/
ソフィーが登場する物語
「絶望の箱庭~鳥籠の姫君~」
はこちら
https://ncode.syosetu.com/n3370hf/