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13 師匠、誕生

コメディ回です。

次にしーちゃんが出会ったのは?

「そう。この場合、冬夜さんが鬼で、あたしたちは見つからないように隠れる役だねっ。かくれんぼは鬼に見つかったら負けだから、今回はレイス兄ちゃんのお陰でセーフ。レイス兄ちゃん、助けてくれてありがとう」


 ペコリと頭を下げるとレイス兄ちゃんが言った。


「どうってことないっすよ。ところでソフィーさん、こちらは?」

「お友達のしーちゃんです。今日は遊びに来てくれました。今は学園を探検? という案内をしています」

「探検とは面白いっすね。何か発見はあったんすか?」

「まだこれからかな。迷宮図書館を探してたんだよ。こっちにはないみたいだけど、せっかくだから校舎も探検しちゃおうと思って」

「それでこんなところにいたんすね。おっと、」


 突然、レイス兄ちゃんはあたしたちを踊り場に手招きするとサッと二階へ駆け上がる。そこでこちらに向けて唇の前で人差し指を立てると姿を消した。すぐに顔を見せて、


「今なら大丈夫そうっすよ。三階を先に探検するのがお勧めっすね」


 と言って親指を立てた。


「ありがとうレイス兄ちゃん。じゃあ、三階に突っつ撃ー!」


 ソフィーちゃんを引っ張って三階へ上がると、それまでの階と同じように左側には教室がズラリと並んでいる。


 ── レイスお兄ちゃんが言ってたのはこっちかな? 


 右側の通路へ踏み出した途端、 



 どっかーん。



 ── え? 爆発?


「何? 今の音」


 びっくりして思わず立ち止まるとソフィーちゃんが言った。


「たぶん、プロフェッサー芹澤の実験じゃないかな?」

「え? 実験? それってもしかして魔法使ってる?」


 ── うーん、ワクワクしてきたよっ。


「よし、探検だー」

「しーちゃん、気をつけないとあぶないよ」


 気にせず進んでいくと一つの教室に明かりがついているのが見えた。中に背の高い白衣を来た男の人がいる。モクモクしてるのは煙かな? ボサボサの青い髪に手を入れて、ガシガシとかきむしりながらブツブツ独り言を言っている。黒縁の眼鏡をかけてて見るからに研究者っぽい雰囲気だ。 


 ── よしっ。


 ガラッと扉を開けると、


「失礼しまーっす。すっごい音がしたので見に来ましたー」


 そう声をかけたら、


「む? なんだね君は。見かけない顔だな」


 怪しまれたよ。すかさずソフィーちゃんが、


「プロフェッサー芹澤、この子は私のお友達のしーちゃんです」


 って紹介してくれた。


「おお、君がそうか! 私は芹澤せりざわ 玲士れいじ。ようこそ我が実験室へ。私のことはプロフェッサー芹澤と呼びたまえ」

「はじめまして小鳥遊たかなし 詩雛しいなです。ね、ね、何の実験してたの?」

「よくぞ聞いてくれた! この実験は……む、まずい。君達こちらへ」


 突然プロフェッサー芹澤が私たちを呼んで、壁際に並んで立つように目で合図をしてきた。素早く隣に行くと、


「静かに。決して音を立てないようにしてくれたまえ」


 と言うので黙って口を押さえていると、突然目の前に壁が現れた。同時にバタバタと廊下を走ってくる音がして、続いてダン、と床を踏む音が。


「せーりーざーわー! あんたまたなの!? 何回言ったら気が済むのよ、って。あー、またいないー! どこへ行ったー! 不審者が侵入して皆が大捜索してるっていうのに! もう!」


 誰かがそう言ってまたバタバタと廊下を走っていった。


「……よし。無事に危険は回避されたな」


 プロフェッサー芹澤がそう言った途端、ガラガラと目の前の壁が崩れていく。気がついたら壁がどこにも見当たらない。


 ──すごい、すごいよ! 


 思わずプロフェッサー芹澤の手をガシッと掴んで叫んじゃった。


「うわぁ。すごい、すごいよ! ねえ、今の魔法だよね?」

「あ、ああ。私の土魔法が作り出したものだ」

 

 目を丸くしているプロフェッサー芹澤の前で思わずピョンピョン飛び跳ねちゃった。


「うわあ、ほんとすごいよ! 本物の魔法だ! 初めてみたよ、かっこいー! ね、ね、あたしにも出来るかな、魔法?」

「お、おお、そうだな。……ふむ。試してみるか?」

「え? いいの? やったー! じゃあ、プロフェッサー芹澤。師匠って呼んでもいいですか?」

「いいとも! それでは詩雛くん、君は私の一番弟子ということにしようではないか!」

「やったーーっ!」


Twitterではお馴染みの師匠がついに誕生しました。

詩雛「師匠ー! かっこいー!」

 個人の感想です。


それでは続きはまた2週間後に。


ブクマが10になりました! ありがとうございます!

\(^o^)/


引き続きブクマ、いいね、⭐お待ちしています。

感想 とか 書いてみません? まりんあくあが喜びます。


本編の宣伝です。


しーちゃんが登場する物語


「古墳に入ったら、異世界の姫様の協力者にされてしまったので、日本を救って異世界に転生します! ─WE ARE ALLY. SAVE THE PRINCESSES OF EMULIA. ─」

はこちら


https://ncode.syosetu.com/n5917gw/


ソフィーが登場する物語

「絶望の箱庭~鳥籠の姫君~」

はこちら


https://ncode.syosetu.com/n3370hf/


明日から猫展が始まります。詳しくは活動報告を見てください。 明日、そちらの新作も公開しますので、お楽しみに。

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― 新着の感想 ―
[一言] しーちゃんとソフィーはレイスお兄ちゃんと会う。 そして出会ったプロフェッサー芹澤!!! 果たしてどうなる!?、
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