やっぱりふるいからたてかえなんだって
[「………はぁー!」]
「言葉になりませんか。」
遥夢さんの言葉にただただ頷くしかない私たち。SF映画の世界が私たちの目の前に広がっているのだ。
ここは、玉京。遥夢さん曰く、全ての世界の中で最も発達した科学技術が作り上げた芸術品らしい。
とにかく、でかい。
「あれが、司法省。向こうが財務省で、あの高いのが鉄道省。そこにあるのが、航空省。
あそこが、医療省。向こうが交通省。保安省と、教育省。経済省と、文化省。
そこが、通信省で、あっちが電脳省と時空省と、外務省と、内務省の合同庁舎。生命省と、呪術省。」
「あのさ今17省教えて貰ったんだけど、いったい何省有るのさ。」
「25省かな。あと、食料省、エネルギー省、宮廷省、娯楽省、資源省、海洋省、港湾省、天象省の8つ。
後通信省の外局の郵政庁と、司法省の外局の消防庁と 警察庁。あとは、天象省の外局の気象庁とかがあるかな。」
やたら中央官庁が多い。
「交通に関しても、最低4つの省庁が管轄してるからなあ。交差があるんだよ。たとえば、踏切。交通省と、鉄道省の管轄が交差してるけど実際には鉄道省の管轄になってる。通信省と電脳省、時空省の管轄も重なってたりするんだよなあ。外務省の一部業務も最近、海洋省と、時空省から譲渡されたばかりだ。…で、あれ が、LSN中枢総合統括本部。」
「[へー。え。ええ~?!]」
「「わかってると思ってたんですけどねえ。」」
お互いの配偶者にため息混じりで嘆かれふてくされる正規さんと涼子さん。
「LSNは昔も今もここが本拠地だぞ。」
「3CとLWTCは?」
「あれは王国の企業。LSNは宗国生まれのコングロマリット。」
私たちが居るのは玉京の中央駅。とはいえこれもとても巨大な摩天楼。
目の前にバスが止まる。真っ黒なバスだ。
「パーティ?なんで。」
「知らんば。」
どうしてこう、神と呼ばれる種族はパーティーが好きなんだろうか?
「おい、ヤミー。なんで私の衣装が、全部チャイナドレスなんだよー。」
「だって、前宗主陛下の誕生パーティーで、それ着てたじゃん。」
それぞれ8人は入れる控え室のうち、遥夢さんたちが割り当てられた部屋に秋子さんが飛び込んできた。
「それとこれとは別だー。いつ私のサイズ測ったー。」
「ああ。魔導界の服は使用者のサイズに自動的に合わせるように作られてるから。」
「だから、なんで私が、チャイナドレスなんだよ。」
「すきだろ?」
たったそれだけの理由で決められたのであれば、それは本人にとっても周りにとってもはた迷惑でしか無い。
秋子さんは呆れ脱力する。
「こんなとこにいたのかー。」
ゴッ!
またもジャーマンスープレックス。これは何なんだ。もう辰也さんの対秋子さん用の突っ込みの手段になってるようだ。
「う。あ、あ、か、かかか。ま、また、腰、やった。」「お、俺、腹、う…った…。」
「やーいばーか。」「ばっかでー。」
「うるせー。」
「ばーかあーほどじまぬけー。この後知らん。。」
幼少時代に一度は聞いたことがあるはずな「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」の出だしの節に合わせて歌うからかいの歌。
作者が知っているのは「ばーかあーほ、どじまぬけー、へんたい、たこ、いか、えろちかん」である。
「で?」
「パンツ見えてる。」
「うそ。」
慌てて服を整える秋子さん。
「説明受けてる途中なのに抜け出しやがって~。」
「それは食らうわ。」「説明途中なのに抜け出すなら突っ込みを食らいますね。」
さすがに凹むだろうな。
「それにしても、派手なドレスだなあ。」
「派手というか布地少ないというか。昼に食ったニンニクがー。」
「背中の布地無いじゃん。…リンもか。」
「姉御は、チャイナドレス…は良いけど、スリット長いな。」
神子さんがつぶやきながら涼子さんを見て黙る。
「どったの?」
「おまえたばこ吸ってたっけ?」
「ん?ああ。これ。疑似たばこ。熱くないでしょ。何かかんでた方が落ち着くしこれからなんか嫌みったらしい親父どもと話すと思うとさ。私は一応、法主だし。」
「なんですか?そのホウシュって。」
レイが問う。
「宗国独自の官位というか職だよ。瑞穂だったら、総務大臣に当たるかな。ほかには王に当たる総主をつとめるハル。総理大臣に当たる官主のリン。最高裁判長に相当する、裁主はうち。なあ、正規何だっけ?」
「理主です。法務大臣ないし司法大臣に相当する職です。王国では西官の長に相当するでしょう。真朱彌さんが療主。厚生大臣に相当します。」
「ちょっと!遥夢さん、私の衣装、ひどすぎやない?」
「あ、むっつり鼻血。正規、綿詰めとけよ。」
そう言いつつ、ちぎった綿を正規さんの鼻の穴に詰め込む神子さん。
彌蘭陀さんは、遥夢さんとリンさんがチョイスしたドレスを着ていたのだが、それがなんと言えばいいのか、とりあえずマリリンモンローのあの白いドレスの布地をさらに減らした物と言えばいいだろうか。
Vフロントと言うらしいタイプの水着があるが、それにスカートを着けたようなドレスだった。
もちろん背中の生地なんて皆無である。正面の生地だって、必要最低限で有り、何故これを遥夢さんやリンさんはともかく彌蘭陀さんが着ているのか男性陣には理解できなかった。
まあ、彼女をミラの姉御と呼ぶ2人はすんなりとそう言う物として受け入れたが、正規さんは見た途端に鼻血ぶーである。
「なんで私がこれ何?遥夢さんとか、リンさんの方が似合うやろ?」
「「それじゃあ面白みがないですよ。」多分、ハルは、ミラの姉御が着るからインパクトがあると思ったんだと思いますよ。この2人だったら、平気で着こなしちゃって面白みないし。」
「「歩きにくい。」」
履き慣れないハイヒールを履いて愚痴る秋子さんと私。秋子さんと同じ服を着た真朱彌さんはというと、控え室のソファに座りくつろいでいる。
「あれ?遥夢さん何処いったんや?」
「今回のパーティーは総主主催ですから、打ち合わせです。もう戻ってきませんよ。」
そうこうしているうちにメイドがやってきて会場の準備が整ったと良い、一同を会場に案内する。一言で言えば、会場は、東國展10個分の広さを持つ巨大な部屋と言えよう。
中世欧州の王宮の大広間を彷彿とさせる建築様式で作られた豪奢な、パーティー会場。
巨大な、高さ15mは有ろうかという窓から豊富な日の光が差し込み、大理石の床には、真っ赤な絨毯が入り口から、総主と裁主が座る玉座まで一直線にしかれている。その両脇には純白のテーブルクロスが掛けられた円卓がいくつも置かれ、その間で色とりどりの衣装に着飾った老若男女が談笑していた。
「ふと思ったが、蒼藍神族のオッドアイの比率って結構高いんじゃないのか?」
「ああ。両親から力をぴったり整数比になる具合に受け継いでいると目に表れるからオッドアイになるんだよ。リンは特別 だけどな。晶殿下は、ハル6に正規4の割合で。全美は涼子7うちが3という感じで受け継いでる。」
「そういえば、流れで、マリーさんきちゃったんだよね。王太子のエリザベスさんは、レイくんたちと同級生で今回一緒に来てるよ。今はあっこで、談笑してら。」
遥夢さんが呑んでいるのは非常に強い酒。
「何かすんごい違和感だよね。地球の全大陸の総面積並みの巨大都市を見下ろしながら東國展よりもおっきな所でパーティーって。」
「私、今日のこと思い出したら、寂しさ覚えるかも知れへん。」
「そうだよねえ。あー私こっちで就職先探そうかなあ。」
馬魅がぼそりとつぶやく。
「私は瑞穂から離れられないからどうしよう。」
「良いじゃないか。それでも。偶に帰ってくる友と遊ぶというのも。」
羽魅がウイスキーをあおりながら言う。
立食形式であるがそれぞれテーブルには4から6脚ほどのいすがもうけられている。
そのうちの1脚に真朱彌さんが座り、五合升で清酒を飲んでいた。その横では、遥夢さんが、同じ五合升で清酒をあおっている。秋子さんは早々に潰れ、真朱彌さん謹製の酔い覚ましを呑まされ机に突っ伏している。
「大学時代の飲み会以来だよな。こんなに酔っ払ってこいつが潰れたのって。」
「いわれてみればそうですねー。」
リンさんと辰也さん、彌蘭陀さんの3人はパーティー会場に散っていた。談笑しているうちに何も知らないボンボンが遥夢さんや涼子さん、真朱彌さんをくどき始める。もちろん、そんな物が効くわけも無く、冷たくあしらわれ先ほどの話に戻る一同。
ボンボンは今まで負け知らずだったのだろうプライドを傷つけられたのか、一層熱烈に口説く。
「「や・か・ま・し・いちゅうとるに聞こえんのか。」」
真朱彌さんと神子さん、さらに珍しい正規さんのトリプル突っ込みで真朱彌さんは手に持っていた空の五合升。神子さんは手近な一升瓶。正規さんは高級そうなウイスキーの空のボトルを投げる。
騒ぎを聞きつけ集まってきた参加者に自分たちの被害を説明するボンボン連中。
だが、口説いていた相手が、このパーティーの主催者とその近臣ということを即座に認識した参加者は、近衛兵にボンボン達を、会場からたたき出すよう依頼。
これに応じた近衛兵がボンボン達を会場の窓から外に放り出す。
会場は、雲海を 遥か下に見下ろす高い岩山の中にあった。もちろん殺す気なんて毛頭無く、窓の外には。腰にロープを結わえ付けられた、度の過ぎた参加者が何人も頭を冷やせ と言わんばかりに雲海ぎりぎりの高さでぶら下げられていた。
目測で200mは下になるだろう。もちろん。雲海自体が1000mもの厚さを持ち、さらに雲海 の底から地上まで数万mというから、文字通り腰のロープが命綱。よほどの馬鹿でなければ頭も冷えるという物だ。
「俺もうお腹いっぱい…へ?」
秋子さんが起きたようで、その一連の動作が遥夢さんの壺に入る。遥夢さんの笑いにつられ正規さんと神子さんが笑い、次いで涼子さんと真朱彌さんが笑う。
「秋子は相変わらずですね。ところで皆さん何笑ってるんですか?」
「なんでだかなあ。」
「遥夢さん、この酒美味しいなあ。」
「そうですね。今日のために特別に用意されたお酒なんです。精米率6割。水は崑崙山のわき水。酵母も天然物で5年かけてゆっくりと丁寧に子供を育てるかのように熟成された酒です。」
今飲んでいる清酒を舌滑らかに語る遥夢さん。
そうしてる間にも頭を冷やせとばかりにぶら下げられる参加者は増える。
入れ替わりとでも言うかのようにボンボンが戻ってきて一息つこうと座ったリンさんや彌蘭陀さんをくどき始めるが、リンにさん裏拳を食らい、彌蘭陀さんにめちゃくちゃ苦い粉を固めただけの錠剤を口に放り込まれ黙り込む。
「ここまでやって理解しないって、はっきり言って、何処ぞの3歳児より質悪いですね。」「親の七光りで女口説こうなんてへたれのすることやな。」
「…狩りに引っ張り込みますか。」
「「却下。」」
神子さんの提案をステレオで下す遥夢さんと真朱彌さん。
ふてくされるかと思いきや、懐から、何故か2リットル入りの炭酸のボトルを取り出す
「どうすんだろ。」
涼子さんが首をかしげている間に手近なところにあったブドウジュースと焼酎それぞれ2リットル入りを一斗升になみなみとなるまで注ぎ、それをものの数秒で飲み干してしまった。
「なにがしたいんだか。」
[遥夢さん、これなんですか?]
そう言って、わたしは遥夢さんにあの真っ赤な石を見せた。
「あ、障害盤石。」
[え?]
「は、早く砕くか雲海に投棄して下さい。」
慌てた様子の遥夢さんとのほほんとしている神子さん。
「それねえ、障害盤石って行って周囲の電子機器の動作を妨害する光子コンピュータの一種だよ。リトだかリールフェルトだかの両親から普通の盤石貰ったで しょ。あれは、とにかく何でも良いからマザボに乗せれば、強力なプロセッサとして機能するよ。熱も出さないから静だし。ただ、初回起動時に強い光を当てる必要があるけどね。まあ、430YFlopsぐらいはいくんじゃないかな?あのタイプは密度荒そうだから良くても500YFlopsぐらいだよ。」
のほほんと説明する神子さんを見てぽかーんとしている私の手から馬魅が赤い石を奪いそのまま砕く。
「まあ、ハルが慌てるほどにはならないんだけどさ。このパーティーが終わったら、いよいよブガル皇王の協力の上で覚醒修行に入るよー。」
普段、庁議が行われる、広い部屋の入り口から玉座に向かって伸びる蒼い絨毯の上に私と敦雅は正座していた。
髪を結い、正装に着替えた遥夢さんが、同じく正装に着替えた正規さんを従え、玉座に座している。玉座は、高い段の上に有りその段の中程にみこさんが。根元の遥夢さんから見て右に涼子さんが、左にリンさんが控えていた。
いずれも真顔である。
「魔導界総主として、ここに宣する。これより、瑞穂の星守、並びに国守の巫女の覚醒の行を執り行う。」
遥夢が部屋全体に響く程度の声量でこれから始まる事柄を告げる。
「崎原レイ、網干敦雅の両名に対する詳細検査を開始する。」
神子さんがそう言うと、部屋の入り口から白ずくめの大人が10人ほど入ってきた。
遥夢さんたちを見るとみんな真顔だ。みんな目つきが鋭いから威圧感が凄い。
徐々に部屋の雰囲気が緊迫した重苦しい空気に支配されはじめ、その中で私は気を失った。
気がつくと、私は、30畳はあるであろう広い部屋の隅に置かれたダブルベッドの上に居た。
「お、起きたか。あー。しんどかった。待ってろ、今呼んできてやるから。」
秋子さんが、私が起きたのに気づいて、部屋を出る。彼女の向かっていた机を見ると何枚もの紙や、鉛筆、ミリペン。そして、とても巧い絵の数々。
「やあ、気がついたかい?ホットココアだ。飲むかい?」
辰也さんがココアを渡してくれる。そういえばあの大きな部屋には居なかったな。
「よっぽど緊張した上に疲れてたんだね2日も寝てるなんて。」
あれから2日も経っているのか。
「お目覚めですか。一昨日はお疲れ様でした。」
リンさんが、声をかけてくれる。
[あれ。リンさん…手がない。]
リンさんが来ていたのは5分袖のシャツ。だから手があって当然。何だけど、手が見えない。
「私は自分の意思で、腕の具現化が可能です。今は必要ないので非表示にしています。」
何だろう。よくファンタジーに出てくる賢者とか神様とかがこんな感じだった気がする。
「あれ、リンさん、ヤミ君から腕出さないときは白衣着ろって言われてなかったっけ?」
辰也さんがとう。
リンさんの腕の具現化について説明を受けたが、これをお読みの方にどんな感じの状態か、例を挙げるとするならば、名作ゲームゼ○ダの伝説シリーズのうち暁の姫君に登場する7賢者をイメージしていただければわかり易いかと思う。
「白衣洗うから乾くまでこれを着ろといわれました。」
「リン、乾いたぞー。それからいつもの服に着替えとけよ。」
そう言ってたたんだ白衣を入れた紙の箱をリンさんに放り投げ言ってしまった神子さん。
「雲海で游いでみますか?」
「泳げるの?」
「雲海は上部と下部の表層近辺に重力反転層がありその周辺は重力が極端に弱いんです。
それに雲海は濃厚な霊素の塊ですから、覚醒修行にも良いですよ。
ただ雲海内では、霊魚や、雲空魚などが居るので、それを見ておぼれないように。
既にレイさんの水着は用意済みです。それから、敦雅さんはまだお休みです。」
淡々と話すリンさんの横で、絵を描いている秋子さんとその横で、その絵になにやら書類をつける辰也さん。
訊けば、2人は、会議などの内容を、絵に残し、速記を活字に起こして2つを1つにして保存するのが仕事らしくその作業をしているらしい。そしてそれは、私が寝ている間も行われていたらしい。
泳ぐ準備をして雲海のほとりに立つ。
昔から游ぐのは好きだったし、外部軍人として空軍に協力する際何故か海軍の訓練に参加させられたこともある。
それに、川でおぼれた近所のガキ大将を助けて、通りがかりの消防隊員に弟子にしてくれと言われたこともあった。
「最大でも20m以上潜らないで下さい。重力逆転層に引っかかっておぼれてしまいます。」
リンさんが、常に傍に居てくれるから安心して游いでいられる。游ぐうちに何か判らないけど力が体中に流れ込んでくる気がした。
『霊素流入量規定値の20%で安定を確認。覚醒回路の組み込み用意を行います。』
『りーんー、始まった~?』
どこからか声が振ってくる。
『200‰かあ。もう70‰あげてみて。それからさ、覚醒回路の組み込みは待って。レイが準備してる奴見たら、どう見てもNASカーネルには対応してないみたいだし。今からじゃ間に合わないでしょ。だからソラにA.Iのインストール管理プログラムセットと、それに関連するいくつかのプログラムセットを組み込む。」
「でもさあ、その覚醒回路、魔法回路使ってない?」
「「あ。」」
ふわふわと宙に浮かぶ女性三人。リンさんと、涼子さんと神子さん
「今気づいたのかよ。というか、これ作ったの、神子じゃん。」
「まーえーか。ソラをA.I化しちゃえば、A.I側で魔法回路の制御が出来るから覚醒回路の制御も可能だしね。
そういえば、大和会議関連で、瑞穂政府と話してたときに気になる話を聞いたんだっけ?」神子さんがリンさんに話を振る。
「鈴ヶ森学園の建物が総じて築200年を超えており、特例での基準通過も厳しい状態なため、外観に関しての設計図が、現存していたためそれを元にして中を王国基準のものにして建て替えることで鈴ヶ森学園の運営母体である皇国枢密院が、御前会議に奏上を行い、天皇陛下の裁可が下り、立て替えにかかる費用の一部が皇室費から拠出されることが決まりました。なお、今回の立て替えに関する費用は、我々LLCAの余剰積立金を使用しております。」
なんか、身近な話が出てきた。
「立て替え開始は内部設計の許可が下りた上で、建設主体となる瑞穂の皇国造建と技術協力となるLSN-LCS-LOCT、LSN-LCS-LACが現在抱えている案件を鋭意消化後となるので、早ければ3ヶ月後から、半年間を予定しています。」
[その間私たちはどうするんですか?]
「瑞穂国内。中部北米広域行政府東部ボストン市にある、鈴ヶ森学園と同じく皇国枢密院が運営母体となっている学校へ行って頂きます。」
あー。これ、私は軍の訓練でどんなにでこぼこな地面でも寝られるし、馬魅も、地面だろうが、床の上だろうが、何処でも何処の枕でも寝られるけど、問題は姉だ。
姉は、枕が変わると眠れない。もっと言うと、ホテル以外の場所で枕が変わると眠れないという。
だいじょうぶなのかな。
「大丈夫なわけがないだろう。今日から寝不足になりそうだ。」
だそうだ。




