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詩集

成就しないクリエイター

作者: 木下美月



沢山創られた想いのカタチ。




その一つ一つを風船の紐に結んで飛ばした。




赤い風船にはこの想いを。


青い風船にはこの想いを。


黄色い風船にはこの想いを。




風船は無限にあるから沢山飛ばした。




いつしか無くなってしまったのは想いの方だった。


あんなに沢山あったのに。



それと同時に気づいたのは、


飛ばした風船が全部落ちていた事だった。



他人の風船は沢山飛んでいるのに。




それから沢山の想いをしたためた。




私の想いをもっと見て。



私の想いを遠くに運んで。



私の想いを多くの人に届けて。




願ったのに、


飛ばした風船は目の前で墜落していく。



どうして。


あの人が飛ばした風船は天高く飛んでるのに。


創った想いを皆んなに見て貰えてるのに。



私の風船は周りの風船に埋れて割れる。



永遠に皆んなの視界に入る事はない。



風船に結びつけた想いをいくら弄ったところで、



決して軽くはならない。



いつも同じように落ちる。



どんな工夫も意味を成さずに。




そうして次第に気付いていく。




私の想像は、


私の創造は、




天高く舞うことも出来ない、



重鈍な愚作だってこと。



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