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超短編ストーリー10本

足の付いた手

作者: 鳥羽風来

一日一善を続けて、一年が経った時、神が現れて言った。

「好きな体の一部に足を付けて、体と独立して自由に動けるようにしてやろう」

僕は言った。

「それなら、手に足を付けて下さい」

リビングのソファーに座ったままキッチンに手を伸ばし、冷たい麦茶が飲めるようになった。しかし調子に乗って、家から学校の忘れ物を取りに行った時に悲劇は起きた。手が車に轢かれて大怪我したのだ。もう手に足はいらない。そう思った時、神が現れた。

「手以外の場所でもいいぞ?」

塾からテレビが見られるから目にしたら、僕の片目の無い顔を見た先生が悲鳴を上げたから止めた。陰口に気付けるから耳にしたら、遠くの車の急ブレーキに反応してドブに落ちたから止めた。良かったのは、足を付けるのを足にした時だ。今までと同じように生活できる。そして友達に自慢した。

「良い事していると、こんな風に足に足を付けてもらえるんだ」

友達はポカーンとしていた。

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