プロローグ
有藤星麗 俺の名は有藤星麗,高校二年生だ!学校では名前のせいで男なのに[せいらちゃん]と女の子扱いされたり,名前をわざと有藤星で[ゆうとうせい]と読み間違えたりバカにされ放題だ。いや,むしろロクに勉強も出来ないのに[ゆうとうせい]とか呼ばれるから余計にウザい。支倉遼太「よぉ,お前は今日もいつも通り不愉快な雰囲気かもしだしとんなぁ。」有藤「なんだよ不愉快って,まぁでもこっちとして普段通りバカにされているから安心したよ。」有藤 こいつの名前は支倉遼太。俺の親友?いや友達?いやもう友達とかそういう定義が分からんけれでも学校では良く一緒にいる同級生だ。
放課後 有藤{あ~もうやってらんねぇよ。}とおもむろに包丁、ではなく万年筆を取り出した。俺だって普通の一般人だ。そりゃあ毎日ぞんざいな扱い方されりゃあ,ストレスだってたまるもんだ。しかし俺は同時に臆病でもある。だから包丁ではなく万年筆を片手に握りしめて【殺してやる】と心の中で囁くのである。しかしそれこそがよりいじめをエスカレートしてゆく原因でもあった。何故ならこんな低脳な人間が何小説書こうとしているんだと蔑むからである。支倉 「何してんだー。もう帰るぞ」有藤 「今、支度しとる。ちょっと待ってろ。」{俺だって空きっぽくて努力が足りてないのはわかってる。でも何さ世の中にはさほど努力しなくても一通りそつなくこなせる奴もいる。支倉もその内の一人だ。あー神様、俺はこんなくそつまらない世界は飽きたよ。}支倉 「お前大丈夫か?」 有藤 「えっ?」俺はいつの間にか合掌していたのだ。その時だった、巨大な地震が俺と支倉を襲ったのだ!その後大きな渦に巻き込まれ、制服の紋章が俺は【ヒヨコ】支倉は【鳩】になっていた。支倉 「おーい、大丈夫か。」いやお前心配すんならそんな棒読みで聞くなよ、と言いたいところだがそんなことこの際どうでもいい。有藤 「ここは異世界か?」支倉 「バカだからむしろこういうのには適応するのが早いのな。」なんだよむしろって。周りにはみんな幸せそうにしている老若男女がうじゃうじゃいて、河も澄んでいて環境も良さそうだ。しかし何故か全員何か変なのだ。違和感を覚えるのは解る。でもこの時、俺らは【モース】と呼ばれる病気がこの世界で蔓延し、自分たちも罹っていることに知る由もなかった。
果たして彼らはこれから立ちはだかる困難を上手く凌ぐことは出来るのか?