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神託の悲劇【5】


アッシュとの交戦に幕が降り、大賢者メイビスとカインは母子を逃がした森へと向かう。

しかしアッシュが言うには既に森には追っ手が居るという。

母子に預けた首飾りに宿る精霊を頼りに、足取りを掴むべく森を彷徨いだした。


《精霊の周りに何か反応がある…不味いかも知れない…》

『メイビス様!!僕のせいで…こんな…』


カインはあの時のアッシュの言葉が脳裏から離れなかった。


~ あそこで逃がしたのは愚策だよカイン ~

 ~ あの森にはもう追っ手が入ってる ~


『僕に護れるほどの力が有れば…』


心の底で悔やんでいた、自分の弱さに、自分の判断に


《カイン、悔やむ必要は無い。誰だって最善な選択など出来ない。君がしたい事をやりなさい》

『ですが…今の僕に力が…』

《そうだね、私はまだカインの気持ちを聞いていなかった様だ》


なんの事かわからない


《カイン、何故君はここに居る。このまま私に付いていけばどうなるか分かる筈だ》


何故?わからない…このままだと僕は反逆者だ、でも何故ここに来た?

そんな事考えてもなかった。


《その様子だと答えが出ている筈だがね》


『答えが…出てる?ここに居る理由…を?、でも考え付かない…』


《惜しいな》


《悔やみを払い、償いを求むなら自ら進むしかない。君はそれをしに私に付いてきたのだろう?

それが無意識であろうと、疑わずココヘ来た。》


そうか僕は、考える必要が無かった 


彼女の為にしたい事 それは彼女を救う事 しかし 


《自らで救う事に囚われるな、頼れ。彼女が求めるものに頼れ》


考え方が少し違って居ただけだ 答は始めから直ぐそこだった


《行け、アルカードの元へ。カインにしか出来ない大仕事だ。》


彼女を救うのは、【僕】で有る必要は無い 僕は彼女を救う懸け橋になる


『はい、全力で応えて来ます』


カインはアルカードの元へ

---------------------------


二人は二手に、一人は森へ 一人は町に


≪さて、私は私に出きる事をしなくてはだな≫


預けた精霊を追う気配、その進路に飛び出す

何かが向かって来た


『何故あなたがココに居るのかなー?』


≪それはコッチの台詞だ聖騎士団団長のドラゴンロードさん≫


二人は見合わせる


≪王都から騎士団部隊が出撃するには早すぎるな、去り際会った使いからの情報は嘘だったのか?≫

『いいえー、嘘では無いですよー?』

≪なら何故貴女が動いてる!王都の護りは委ねられたのだろ!!≫

『それは【出撃後】の話ですよー♪』


楽しそうに微笑んでいた


≪そういう事か…≫


『そうよ、これは私の独断行動、と言っても部隊ですけどねー』


すると後からローブで身を包む集団が向かってくる


『あらー遅いわねー!それでも私の部下なのかしら!?』

「すみません、ミコト様が速すぎて部下共が付いて来られていません。」

『あらー私がいけないのかしら?』


愛らしく頬に指をあて言う


「そ、それよりも前にっ!!」

≪えぇそうね、私も困っているの ヤるか ≫


一瞬にして空気が変わる 凍てついた鋭い目に変わり睨み付けてきた

メイビスは殺気を感じ、杖を構えながら後ろに少しずつ遠のく

「しかし我らでは…」

『分かっているわ、だから先に追って始末してしまいなさい』

「…」


フードの男はメイビスを見て隙を窺っている


≪させると思うなよ!!≫


『あら、奇遇ね!私もそれ思っていたのよ』【魔蔵空間(ストレージ)


何もない空間からギザギザな刃をむき出した剣が現れそれを慣れた手つきで肩に構える




≪ッ…これが…【龍殺し(ドラゴンスレイヤー)】…なのか…≫




始めから助ける気持ちで来たのだろ?

貴様に出来ないのなら、出来る奴に託せばいい

仲間を導く、懸け橋となれ


只の使いッパシリじゃの~! フォッォッォ


台無しで有る

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