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黒い紳士と幼女(+α)たち  作者: 名無アキラ
落神砂漠
55/72

砂漠

新編始まります!今回は少し短いです。

あとがきにお知らせがありますので、読んでいただけると嬉しいです。

砂漠


卯「…不快な風だな。」


卯月が顔をしかめる。少し前から吹きはじめた風には細かい砂が混じっているのだ。


オ「河口が近いですからね。砂浜があるんじゃないですか?」


卯「それにしても酷すぎるだろう、これは。」


もはや砂嵐と言ってもいいくらいだろう。風は黄色く染まり、下手に口を開けると口の中に砂が溜まっていく。


卯「ダメだダメだ。一旦戻るぞ。」


卯月が首を横に振り、一行は風の弱いところまで引き返すことになった。


――――…


戻って風避けと砂避けのためにテントを張り、その中に引きこもることになった。


エ「流石の卯月さんも自然現象はどうしようもないのねぇ。」


エメラルドが言うと卯月がムッとした顔で反論する。


卯「原因がわかればいくらでもやりようはある。

不用意なことをしないだけだ。」


むくれていた卯月だったが、ふとブリキを見て眉間にシワを寄せた。


卯「ブリキは無理だろうな。砂地で地面に沈みこむことはないが、この風はダメだ。

防塵仕様にしてはあるが、万一ということもあり得る。無駄にリスクを背負うことはないだろう?」


ブ『了解だ。次の出番がくるまで大人しく待つとしよう。』


ブリキの了承がとれたところで卯月はブリキを分解し始める。その横でオニキスたちは話し合いを進める。


オ「衛星写真があれば何か分かるんじゃないか?」


卯「それならコレを使え。常時、衛生からの映像データを受信している。地図から探せばそう手間でもあるまい。」


ブリキを分解しながら、卯月がタブレットを投げて寄越す。


オ「えっと…これは砂丘か?」


菜「いや、それにしては大きすぎる。どちらかといえば砂漠の類に入るだろう。」


砂丘は風で砂が運ばれて出来たもの、砂漠は雨が降らなくて乾燥してしまった土地、と考えてもらえば良い。

衛生写真に写っていたのは白河の河口近くから広がる広大な砂地。丁度オニキスたちがいるところの対岸にあたる場所が一番端である。


オ「でも、河のすぐ側にあるのに雨が降らないなんてこと、あるのか?」


菜「問題はそこなんだ。もし仮に超広範囲の砂丘だとしても飛んできた砂の出所がわからない。一番近いところでも砂漠らしきところがあるのは大洋の向こうだ。」


オ「うーん…」


首を捻る。と、卯月が作業を終えて復帰する。


卯「わからないことはわかる者に聞けば良い。調度良いのがいるじゃないか。」


――――…


一方その頃。


セ「うぅ~…ジャリジャリして気持ち悪いぞー!」


ベッ!と舌を出すセン。そしてまたそこに砂がつく。


ラ「ウザい!」


フ「風は良い感じですけど…」


ライとフーも嫌そうな顔をしている。

と、フーがなにやら思い付いたようだ。両手を横に突っ張り、手を立てる。


フ「ばりやー!です!」


と、砂がフーの周辺を避けて飛んでいくようになった。


セ「おぉー!?スゴいぞー!」


センもさっそく真似をする。


セ「バリヤー!!」


と、水の膜がセンの周りを球状におおう。


セ「出来たぞー!」


キャッキャと喜ぶセンとフー。と、そんな二人を見てライがため息をつく。


ラ「…自然形態ナチュラルフォーム。」


と、ライの体が変質する。人間の幼女と同様だった体が電気でできているようなものになる。例えるならば雷で出来た幽霊のようなモノ。まさに雷の精、というかんじである。


ラ「センは水だからその方が良いだろうけど、フーはこっちの方が良いと思うぜ?」


フ「あっ…」


口を押さえるフー。どうやら発想外だったようだ。


――――…


卯「ことは白河の周りのことだ。白河の主に聞くのが一番早い。」


オ「そうか…呼んだら来てくれますかね?」


と、卯月が苦笑しながらオニキスの手元を指差す。


卯「『ソレ』があるじゃないか。使っているのを見たことはないが、睡蓮がくれたものだ。間違いはないだろう。」


オ「ん?…ああ!」


オニキスが完全に忘れていた便利アイテム、『飛び戻りの指輪』。睡蓮がいつでも美和に会えるようにとオニキスに渡したものであり、使えば龍の城に行くことができる。

もっとも、オニキスが多少忘れかけており、なおかつ使う前に美和が会いに来てしまったのでここまで一度も使われていないが。


オ「これって皆で行けるものなんですかね?一人用だと思うんですけど…」


卯「ここに戻ってこられるなら問題はないだろう。行くときと同じ方法で戻ってくるなら最上。もし戻ってこられなくても通信で指示を聞きながら全力疾走すればすぐに戻れるだろう。」


卯月にそう言われ、単身オニキスは龍の城にとぶのであった。


指輪をしっかりと握り、龍の城に向かう意識を持つとすぐさまオニキスはテントから消え、龍の城の門前に立っていた。


「おや?…!オニキス様クァ!」


「大変クェ!すぐに中へ!」


懐かしい門番河童二人。だが、オニキスにそれを懐かしむ余裕は無かった。


オ「ゴボッ、ガバババッ、ゴボッ…!」


陸上からノータイムで水中へ。油断していたオニキスは盛大に水を飲んでしまい、溺死しかけたのであった。


――――…


龍が語る白河のほとりにある砂漠の由来。そしてその原因とは…!?


次回、『干魃』。


河童「お久しぶりクァ!」「ご無沙汰クェ!」




ありがとうございました。


昨日、名無はちょっとした事故で利き腕の骨にヒビを入れてしまいました。文字入力速度も半減以下になってしまっております。なので、これからしばらくの間投稿時間の遅れや投稿できない日が出てくると思います。

皆様も凍結した地面にはお気をつけください。

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