真打ち
2話目です。ご指摘おまちしています。
真打ち
ヒトガタとヒーローたちの間が開いていた。倒れているヒトガタは…いない。
「くっ、ダメだ!こいつら強い!」
「私たちが戦闘員を倒せないなんて…」
「いや、もう少しなはずだ!お前達、諦めるな!」
二人を激励するルビー。と、そこにダイヤモンドからメッセージが入る。
『三人とも!今からオニキスとエメラルドを送る!』
「やっとか!」
「五人揃えば勝てるわ!」
「遅いぞ!」
(基本喋るのはルビー、サファイア、トパーズの順。名乗りの時だけはルビーが最後。
ルビー…暑苦しい。
サファイア…女
トパーズ…偉そう)
と、光の柱と共に二つの人影が現れる。
「はい、どーもー!混沌こと、ブラックオニキスでーす!」
「乙女こと、エメラルドでぇすぅ!」
「「二人揃って真打ちでーす!」」
なぜかマイクを挟み、オニキスとエメラルドは現れた。
「って、おい!お前、乙女じゃなくて父だろ!」
「そんなのいやよぉ。見た目も心も乙女じゃないのぉ、ねぇ?」
「やめろって!ウィンクするなって!」
「そぉれぇ!ぱしぱしぃー!」
「やめろって!…ときめいちゃうだろ…」
「え、それって…」
「視聴者が。」
「ちょっとぉ!」
「俺は絶対ときめかない。」
「「どうも、ありがとうございましたぁ!」」
(念のために区別を。
ルビー…ル
サファイア…サ
トパーズ…ト
オニキス…オ
エメラルド…エ
ダイヤ…ダ
相手戦闘員…戦)
またも光の柱が現れ、それと共にマイクが消えると二人はゆらり、と身構え…なかった。
オ「さてと、さっさと倒して炬燵に戻りますか。」
エ「そうねぇ、寒いもんねぇ。今の気温は…嘘ぉ、-3℃!?ここどこよぉ!」
寒そうに身を震わせるオニキスと何処からともなく温度計を取り出した。
ル「お前ら、気を付けろ!」
サ「コイツら強いわよ!」
ト「お前らでも勝てるとは思えん!ここは五人で協力して…」
オ「過重力領域。」
戦's「「「ギョエェェェエエエッ!」」」
オニキスが手を振り下げるとヒトガタたちはさながら車に轢かれた蛙の様にまっ平らになった。
エ「ライトメテオぉ~。」
戦's「「「ギョアァァァアアアッ!」」」
空中から象ほどの岩がいくつも落ちてきた。死体も残らず、もはやシミである。
ルサト「「「なっ……!?」」」
赤青黄の三人が驚いていると、突如何もない空間から人が現れた。
?「フッフッフ…漸く真打ちが出てきたか…」
ルサト「「「だ、誰だ!」」」
オ「誰だってか!」
エ「そうです、私が…」
カーボン「悪の大総督、カーボンだ!ふふ、久しいな、ダイヤモンド…いや、姉さんと呼んだ方が正しいか?」
ダ『なっ!?ま、まさか…なーちゃん、なのか?』
オエ「「うわぁ、ノリ悪ぅ…」」
(説明しよう!ダイヤとカーボンは双子の姉妹なのだ!)
ダ『な、なぜだ!お前が悪の大総督などと…!』
カーボン(以下カ)「なぜ、か…。お前は百年に一度の天才と呼ばれ、あらゆる分野において常にトップを走ってきた。お前はそれでよかっただろう。しかし!世間はその『百年に一度の天才』という色眼鏡をかけたまま私も見た!そして勝手に失望した!『ああ、アイツの妹なのにその程度か。』『アイツの妹ならそれくらいできるだろう。』とな!私は苦しんだよ。世間からは勝手名期待と失望を浴びせられ、親からは無き者のように扱われた!」
ダ『し、しかし!お前はそんな様子は少しも…』
カ「そもそもお前はさほど私と関わらなかっただろう?取り巻きに囲まれ、親に可愛がられ、それを甘んじて受けていた!そんなお前がどうして私の心の内を見ることができると言うのだ!」
ダ『そ、そんな…私は、そんなつもりは…』
カ「無かった、か?そんなことは無い。お前が私の苦悩に気づき、周りの者に私を個人として見るように言えば万事解決した!お前にはそれだけの影響力があった!そんなつもりは無かったと言うのならこれくらいしてもよかっただろうよ!」
ダ『くっ…』
カ「そして私は気づいたのだ!私を色眼鏡をかけずに見られる者達を集めれば心地よい世界になるだろうとな!そしてこの組織をつくった!一人の天才の発想は千人の凡人の発想に劣り、一騎当千の猛者も万の軍隊には必ずまける!それをお前に知らしめてやろう!」
ダ『や、やめてくれ!私はお前と争うつもりはない!』
声を大きくして会話をする二人の裏で二つの影がこっそりと動いていた。
エ「フォレストシールドぉ!」
カーボンの周囲を球状に岩が囲んだ。
ダカ『「なっ!?」』
オ「重ねて、カオスゲージ!」
もちろん、オニキスとエメラルドだ。
カ「ふんっ!こんなもの簡単にグオッ!?」
エ「大成功ぅ♪」
オ「Yeah!」
オエ「「ヘーイ!」」
ハイタッチをする二人。
オ「悪の大総督も20倍重力じゃ立ってられないよなぁ。」
エ「潰れてミンチにならないだけ凄いと思うけどねぇ。」
オ「それもそうか?」
エ「ねぇ、どんな気持ちぃ?語りの最中であっさり捕まって…今、どんな気持ちぃ?
オ「ん?これってダイヤさんにも通じるんじゃない?」
エ「まさかの下克上ぉ?」
カ「く、くそっ!こうなればこの時空間爆弾でお前達も道連れ…あっ!?」
カーボンが何処からともなく取り出した爆弾らしきものをオニキスが素早く奪い取る。
オ「エメラルド、奥の手奪っちまったんだが…どうする?」
エ「それは流石に鬼畜過ぎるわよぉ。」
カ「か、返せ!」
オ「じゃあ、起動してみましょう!」
エ「えー!アタシがスイッチ押したいぃ!」
オエ「「…」」
ダルサトカ「「「「「えっ…!?」」」」」
オエ「「ジャンケンポン!」」
オ「っしゃぁ!」
エ「いつもはアタシが勝つのにぃ!」
オ「ふふふ…いつも最後の1つを奪われる恨み、晴らしてやったぜ!ポチッとな!」
勝利の勢いそのまま、スイッチをおすオニキス。
そこに小さな影が飛び込んできた。
?「や、やめろっ!」
エ「ちょっとぉwwww掛け声古い…ってダイヤさん?」
カ「…」
カッ!
オニキス、エメラルド、カーボン、そしていきなり現れた人影。閃光と共に全てが綺麗に無くなった。
後に残されたのは完全に空気と化していた信号機レンジャーたちである。
ル「皆!…いない?」
サ「ど、どこにいったの?」
ト「俺たちはどうすれば…」
その声に答えるものは…いない。
――――…
忽然と姿を消したオニキスとエメラルド。二人は未知の森にいた!
次回、『森』。
エ「乙女のキラメキを世界に!」
お読みくださりありがとうございました。
次まで連続で投稿します。