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黒い紳士と幼女(+α)たち  作者: 名無アキラ
獣人邂逅
24/72

令嬢

だいぶ間が空いてしまいました…

令嬢


大通りを行く一行。周りにはオニキスが殴り砕いた岩石の欠片が大量に転がっている。

そんな周囲の様子を見てオニキスが言った。


オ「少しやり過ぎましたかね?」


卯「なに、瓦礫の撤去に時間がかかるだけだ。問題ないだろう。」


実際、大きく壊れている建造物はない。精々が窓ガラスが割れている程度だ。


と、城門()についた。それを見上げて、少し申し訳なさげに言う。


オ「でも、城門壊しちゃいましたよ?」


卯「命と交換だ、安いものだろう。」


オ「一人ヤッちゃいましたけどね。」


オニキスは命を一つ奪って何も感じないほどの冷血漢では無い。罪悪感もさほどありはしないのだが…


と、オニキスの腰に菜真理が抱きついて言う。


菜「気にすることはない。代わりに私の命が助かった。そうだろう?」


菜真理と卯月の今の体は、凡そ小学校低学年から中学年といったところ。大人であるオニキスとは大きな身長の違いがある。

つまり、抱きついて顔を見ようとすれば、自然と見上げるかたちになる。

その結果…


オ「う、上目使い…(プシッ)…」


そう、ロリコンキラーこと上目使いの幼女になる。

今日も今日とてオニキスは絶好調である。


――――…


獣人の街、爺の家。オニキスたち一行は爺に戦果を報告していた。


卯「…と、言うわけだ。これからしばらくは危険はないだろう。」


それを聞いた爺は深々と頭を下げた。


爺「本当になんとお礼を申し上げればいいのやら…深く感謝いたしますぞ。

お礼には足りませぬが、爺にできることなら何でもいたしますぞ。」


卯「さほど欲しいものなど無いがな…そんなことに気をつかうくらいなら、自衛の手段を考えた方がいい。」


爺「いえ、本当なら今回も街には何も被害はでないはずでしたのじゃ。」


爺が眉を下げ…たような気がした。なにせ、顔中毛だらけなので、区別がつかない。


爺「儂らの街にも人間で言う騎士団というものはあるのですじゃ。獣士団というのですが…

つい先日、遠縁の街から強力な魔獣の撃退戦の援軍を頼まれたのですじゃ。故に、獣士団は出払っておりますのじゃ。」


巡り合わせが悪かったのでしょうなぁ、とため息をつく爺。対して、卯月は何やら険しい顔をしている。


卯「ふむ、その獣士団とやらに一言言ってやらねばな。爺、獣士団が戻ってくるまでの宿を頼めるか?」


爺「?はい、もちろんでございますじゃ。」


――――…


数日後、早朝。


「獣士団が帰ってきたぞー!」


恐らくはやぐらにいる見張りの兵のものであろう声が響いた。


オ「ほら、卯月さん。獣士団が帰ってきましたよ。」


卯「むぅ…もう少し…」


卯月の朝は遅い。精神は大人なので、気を張れば遅くまで起きていられるのだが、体は幼女である。体は眠りを欲するのだ。


エ「寝かせておいてあげたらぁ?別に急ぐことも無いんだしぃ。」


オ「それもそうか…」


エメラルドに言われ、オニキスは卯月を揺すっていた手を離した。


エ「それにしても…寝起きの幼女とか幼女の寝顔とかは大丈夫なのぉ?」


オ「萌えよりもいとおしさが先行するから大丈夫だ。」


人並みの感性はまだ生きていたようだ。


数十分後…


爺「獣士団の皆様が…」


オ「しっ!もう少し待ってくれ。まだ二人とも寝てるんだ。」


――――…


?「遅いですわ!ワタクシを待たせるなど…」


?「落ち着け。私たちがお呼びしたのだ、待つのが礼儀だろう。」


爺「失礼いたしますじゃ。お客人方をお連れしたのですじゃ。」


――――…


?「遅いわ!どれだけワタクシが待ったと思っていますの!?」


オニキスたちが案内された部屋に入ると、いきなり怒鳴り付けられた。相手は獣人の若い女性。


卯「そう大声で叫ぶな。頭に響く。」


卯月は寝起きのため、少し不機嫌そうである。

しかし、それがまたかんさわったのか、また叫ぶ。


?「なっ…ワタクシたちを待たせて寝ていたですって!?」


それを聞いている卯月の眉間にシワがよっていく。


卯「オニキス、少し礼儀を教えてやれ。強めで構わん。」


オ「良いんですか?」


卯「なに、問題ないだろう。なにより…不愉快だ。」


声を抑えようともしない卯月。そしてまた女性が叫ぼうとした。


?「なっ…どういうこゲフッ…っ!?」


オ「少し静かにしていろ。」


瞬間、オニキスの姿が消え、女性の腹を(本人的には)軽く殴った。


?「ゲフッ、ゴフッ、オッ…オェエエェェ…」


卯「礼儀知らずの上に軟弱…時間の無駄だ、帰るぞ。」


?「いや、少しお待ちください。」


ドアから出かけた卯月に、それまで何も言わずに部屋にいた男が声をかけ、頭を下げた。


?「まずはご不快な思いをさせてしまったお詫びを。お許し頂けるのでしたら、少しお話をさせて頂きたく思います。」


卯「…お前は?」


卯月が言うと、その男は頭を上げた。見ると、四十路から五十路ほどの精悍な顔立ちだった。


?「獣士団の団長であり、この街の獣人の長をしています、テナーと申します。」


卯「ふむ、お前が獣士団とやらの長か。」


テ「はい。この度は街を救って頂き、感謝の言葉もございません。そして娘の不逞、深くお詫び申し上げます。」


そして、また頭を下げる。


卯「ふむ…とびたかを生むというのは聞くが、たかとびを生むことも世の常なのだな。」


それを聞いた女性、テナーの娘が顔を上げて叫ぼうとするが


?「何をっ…」


テ「止めないか!」


それをテナーが押さえつける。


テ「一度ならず二度までも…お前はこの街の恩人に何をしている!その程度のこともわからぬのか!」


その気迫に黙りこむ女性。そして、卯月が追い打ちをかける。

側にしゃがみ、小さな声で言う。


卯「そうだな…伯爵家の次はこの街を潰そうか?」


そして、笑う。


?「ひっ…!?」


そして、吐瀉物とは違う液体が広がる。


卯「さて、テナー。話をしようか。」


テ「はい。それではこちらへ…」


卯月は立ち上がって部屋を出ていく。それを追うテナー。


オニキスはそれを追おうとして、立ち止まる。


セ「どうしたのだー?」


つまらなそうに後ろをついてきていたセンがオニキスに聞く。


オ「この人を洗ってあげることってできる?」


セ「できるぞー!えいっ!」


センが手を振ると水が女性を包み込み、一瞬の後完全にキレイにした。


?「…情けをかけたつもりですの?」


女性がオニキスを睨み付ける。


オ「いや、最低限の気遣いだ。そのままじゃ家の中も歩けないだろう?」


?「ぐっ…」


ぐうの音もでない女性。


?「…名前は?」


オ「は?」


?「名前を教えなさいと言ってるんですの!」


オ「名乗らせる前に名乗れ、ってのは礼儀だろう?お父さんの教育を無駄にするのか?」


オニキスが言い返す。


?「アルト、ですわ!アルト・ビースト!さあ、名乗りなさい!」


オ「ブラックオニキスだ。こっちはセン。」


オニキスがセンの肩に手をおいて紹介する。


セ「…むぅ…おねぇさん、まだ臭いぞー?」


ア「なっ…お、覚えてなさい!」


赤面して走って立ち去るアルト。

それを見送って、ふとオニキスが言う。


オ「この部屋の掃除って誰がするんだろうな。」


センの水とアルトの諸々で部屋は無惨に汚れていた。


――――…


しばらく部屋にいると、メイドが来た。


メ「あらあら…」


オ「…お手伝いしましょうか?」


メ「いえいえ、お掃除は私たちの仕事ですから。」


――――…


テナーに組織の在り方を説く卯月。一方、裏でアルトが!?


次回、『決闘』


セ「世界をキレイに、だぞ!」




もうしばらく不定期が続きそうです。すみません。

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