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黒い紳士と幼女(+α)たち  作者: 名無アキラ
白河騒動
2/72

戦隊ヒーロー

誤字、脱字、文法ミスなどありましたらご指摘ください。

真っ黒な体表のヒトガタと赤、青、黄のヒーロースーツをきた三人が対峙していた。


三人は高らかに名乗りをあげた。


「母なる大海の如く、サファイア!」


「力たる雷の如く、トパーズ!」


「命なる太陽の如く、ルビー!」


「「「大自然に愛を!自然戦隊ジュエラーズ、ここに参上!」」」


「貴様らの悪事は全てお見通しだ!」


「私たちがいる限り!」


「この世に悪は栄えない!」


「「「覚悟しろ!」」」


三人は一斉にヒトガタに向かっていった。


――――…


「とかやってんのかね、今ごろ。」


「かもねぇ。暑苦しいったらないわぁ~。」


「あいつらの横にいるとスーツ脱ぎたくなるよな。」


「ちょっとぉwwwwアタシらスーツ脱いだらただの人じゃないのぉwwww」


アパートの一室。炬燵の中に二人の男が入っていた。もっとも、片方は見た目だけは女だが。


「だってあいつら、ガチであの自己紹介的なのやってんだぜ?」


「なんだっけ…命なる太陽の如く~だっけぇ?」


「そうそう。俺なんてあれだぜ?混沌なる宇宙の如く、だぜ?正義の味方が混沌て。」


「アタシなんて父なる大地のごとく、よぉ?まったく、乙女に向かって失礼しちゃうわよねぇ。」


「いやいや、それは当たってるだろ。」


彼らは自然戦隊ジュエラーズというヒーロー隊の一員、ブラックオニキスとエメラルドである。

ちなみに他の隊員はルビー、サファイア、トパーズである。


「なんで俺たちの所にはピンクがいないのかね。正直ブラックなんて相手戦闘員と見間違えるでしょ。」


「ピンクの宝石がパッと浮かばなかったんじゃないかしらぁ?しいていうなら代表がダイヤだからピンクダイヤってことでぇ。」


「でもよ、ピンクっていえば淫乱ピンクだろ。あの人ってどうよ?」


「いやいや、じつは裏で…とかありえるかもよぉ?」


「いやぁ、にしたって…あの人俺たちでも勝てないからな。探りようも無いだろ。」


「そうよねぇ、レンジャーのプロトタイプかつ最高傑作だもんねぇ。レンジャーって所詮あの人の劣化コピーでしょぉ?」


「そりゃそうだけど…」


――――…


赤色、ルビーは左胸を拳で叩き、そのまま構える。すると、拳を炎が覆い、燃え上がった。


「たぎる魂、燃える拳!バーニングナックル!」


――――…


「これとは一緒にしないで欲しい。」


「そうよねぇ。戦闘員といっても火傷で死ぬほど雑魚い改造じゃないでしょ。再生するし。」


「それに、アイツ『敵でも話せば分かってくれる』とか言って火力抑えるしな。」


「元々アンタの火じゃ殺せないわぁwwww」


――――…


青色、サファイアは胸の前で掌を構え、三角をつくり、そのまま頭上に掲げた。

「降りしきる豪雪、凍る海!アイスレイン!」


――――…


「あれも無いわな。」


「そうねぇ、氷の塊なら相当な威力だけどぉ…ただのみぞれだものねぇ…」


「もはや改造云々以前に戦闘員スーツで阻まれるからな。」


「アクアスフィアってのもあるけどぉ…」


「戦闘員レベルの改造でも10分ぐらいは息しなくても大丈夫だしな。そもそも集団戦の時にはまったく使えないしな。」


「トパーズと合わせるとな良い感じになりそうとか思ってたんだけどねぇ…」


――――…


黄色、トパーズは片足で立ち、浮いた足を勢いよく一回転させた。


「奔る稲妻、轟く天雷!サンダースライド!」


――――…


「そもそも戦闘員のスーツが特別製のゴムな時点で詰みなんだよなぁ…」


「対人戦だとスゴいんだけどねぇ…」


と、部屋にあるオーディオから声が聞こえてきた。


『(…ッ、ザザッ…)オニキス!エメラルド!何をしている!出動しないか!』


ジュエラーズのボス、ダイヤモンドである。


「あ、どうもです。」


「おはよ~、ダイヤさぁん。」


『貴様ら…病欠などと言いおって…仮病ではないか!』


「いやぁ、病気ですよ、病気。炬燵依存症です。」


「アタシはぁ、温み欠乏症でぇす。」


『貴様らっ!』


「あはは、冗談ですよ。」


「ヒーローは遅れて登場ってのがセオリーだものねぇ。」


二人は億劫そうに立ち上がり、光と共にその場から姿を消した。


――――…


強敵に手を焼くルビー、サファイア、トパーズ。

しかし、そこに新たな仲間が手を差しのべる!


次回、『真打ち』。

ルビー「ジュエルの輝きを君に!」

お読みくださりありがとうございました。次は連続で投稿します。

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