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ノワール・ガールズ・パニック  作者: アキラ明晃


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影使いのギャンブラー

 キンピアス「そう言えば、あの能力者はどうしたのだ?」


 ドン・リングル「あの能力者ってどいつだよ?もう何人も作っちまってるぜ?」


 ネクシース「そんな事より、なんなのこれっ!?雀の涙じゃないっ!!!」


その頃、プレシャスファミリアでは新たな能力者が持ってきたお金の計算をしていた。持ってきた金額は50万円。彼らにとってはまさに雀の涙だろう。その事にネクシースは腹を立てていた。


ネクシース「あんたがこんなに稼げないなんて、思いもよらなかったわっ!!!」


???「いいえ、私が稼げなかったのではなく、金を持っている人が少なかっただけですわ」


ネクシースと話をしている女性、名を"アリスデル・カロリーヌ"と言う。黒髪のツインドリルテールをして、ゴスロリの格好をしている。そんな彼女だが、自ら志願して能力を手に入れたのだった。


アリスデル「やはり日本という国は貧乏で陰気臭い場所でしたわ。私が生まれた国では大金が溢れるように降り注ぎますのに」


ネクシース「ふん、なら強盗でもしたらいいじゃないっ!?大体、何でギャンブルなのよっ!?」


アリスデル「強盗なんて下品な。そんな足の付くやり方は致しませんわ。私は警察の目が行き届かない違法カジノを専門にお金を集めるのが性に合ってますわ。何しろ、ギャンブラーなので」


ネクシースとアリスデルにバチバチの空気感が伝わってきた。それを見かねたリングルが2人に話しかけた。


ドン・リングル「よせっ!?喧嘩したって1円の価値も生まねーっ!!やり方は何でもいいっ!!とにかく金を集めてくるんだっ!!」


アリスデル「かしこまりましたわ、リングル様。それでは、ネクシース様、ご機嫌よう」


そう言って、アリスデルは行ってしまった。行った後もネクシースはもんもんとしていた。自分より年下の相手に意見されるのは嫌いなようだ。


ネクシース「ふん、あんな奴、とっととくたばればいいわっ!!」


ドン・リングル「まぁ、そう言うな。折角の能力者なんだ」


キンピアス「それに彼女の能力は恐らく最強だからな。使い方さえ知ればな」


ネクシースは何も言わずに行ってしまった。確かにこの所、金の集まりが悪い。強盗しようにも、あの変な女が来たら厄介だし。だからと言って何もしない訳ではないが、この世界に来た事が間違いだったかもしれない、そう感じるようになった。


§


ベル「調子はどうだ?」


瀬戸「うーん、特に何も」


クロノス「しかし、昨日凄まじい魔力を感知した。それも君がいた場所からだ」


前川「秘められし力が解放するって、素敵じゃないっ!!!」


村上「はぁ、あんたは黙っときぃや」


松木「でも、覚えてないってなんだろう?」


昼休憩、屋上へと集まったみんなは昨日の事について話していた。誰かがリビングへ現れて、襲われて、殺されて、気がついたら妹2人は元気になっていた所までは覚えている。しかし、それ以外の事は何も覚えていない。そこだけは不思議だが。


ベル「分からない事が多すぎるな。ただ、昨日襲ったのは多分、能力者だろう」


前川「何ですとっ!?」


ベル「これは私の推測だが、話を聞く限りはな」


松木「でもでも、何で能力が現れたの?」


ベル「君達には話しておくべきだな。実はこの世界に能力者を生み出す不思議な銃があるんだ。それに撃たれたものは銃によって選ばれた能力を得る事が出来る。ただ、能力を発現しなかったものは死ぬと言う恐ろしい銃でもあるがな」


瀬戸「能力者を生み出す銃っ!?」


村上「そんな馬鹿な・・・どうやったらそんな原理になるんやっ!?」


クロノス「こればかりは僕のコンピューターでも分からない。ただ、この世界の誰かが必ずその銃を持っているのは確かだ」


前川「そんなの、私には分かるわ」


瀬戸「えっ!!だ、誰ですかっ!?」


前川「簡単よ。あの学校を襲撃してきた奴らよっ!!」


松木「襲撃してきたって、あいつらの事?」


ベル「可能性としてはあるな。奴らは金にがめついから、能力者を生み出して、金儲けするつもりだろう」


瀬戸「で、では、奴らが能力者を生み出さないように銃を回収する必要がありますねっ!!」


ベル「とはいえ、能力者ではない者を連れて行く訳には行かない。それに奴らの居場所すら分からない。まずは準備を整えてからだな」


そんなこんなで話をしていると、授業が始まる10分前になり、急いで教室へ戻った。瀬戸達が教室へ戻ると、教室では何か賑わっていた。みんなスマホのテレビを見ていて、映像には女性と老人がポーカーをしていた。老人はスーツを着ていて、ポーカーでは世界チャンピオンの実力がある男、対する女性の方はゴスロリ衣装を来た大人なのか、子供なのか分からないが、名前はアリスデル・カロリーヌと表示されていた。ただ、この前代未聞な勝負にみんなが釘付けになっていた。そして、その結末は既に現れた。


老人『ファイブカードじゃっ!!!』


アリスデル『では私はロイヤルストレートフラッシュですわ』


老人『ば、馬鹿なっ!?』


アナウンサー『何とっ!?あの世界チャンピオンを一瞬で倒したっ!!歴史が塗り変わった瞬間だーっ!!!勝者はアリスデル・カロリーヌッ!!!』


アリスデルは最近、有名になった勝負師、ギャンブラーで前にも麻雀やチェス、将棋にババ抜きなど様々な大会で賞金を総なめしている人だそうだ。これだけ世界チャンピオンを倒す逸材は見た事がなく、しかもジャンル問わずにゲームを勝ち続けている人は滅多にいないであろう、彼女は一躍時の人になったのだ。


女子A「見てっ!!また勝ったそうよっ!!」


女子B「賞金額は500万っ!!私なら何に使おうか迷っちゃうわっ!!」


男子A「それは獲得してから言う話だろーがっ!!」


クラスのみんなは彼女の活躍を見て、盛り上がっていた。こんなすごい人がいるとは、世界ってやっぱり広いなと思った瞬間であった。


§


ネクシース「たったの50万っ!?」


アリスデル「当たり前です。大会で獲得した賞金は税金により引かれるのです」


ドン・リングル「おいおい、それじゃあ手元には雀の涙しか残らねぇのか?」


アリスデル「残念ですが」


アリスデルはちょっとしか入ってない現金の入った封筒をブレスロイドに渡した。封筒には確かに50万円丁度入っていた。一応、テレビを見て大会で賞金を獲得したニュースは見たが、あまりにもはした金ではある。その事にネクシースは苛立ちを見せていた。


ネクシース「いいっ!!これからも大会で賞金を総なめするのよっ!!」


アリスデル「ふ、自分に才能がないからって人に働かせてお金を稼ぐとは、働き蟻より下品なこと」


ネクシース「何ですってっ!?」


ドン・リングル「まぁまぁ、金を稼ぐ奴を責めるな」


ネクシース「フンッ!!」


アリスデル「分かれば宜しい。では」


そう言ってアリスデルは消えていった。アリスデルが消えた後、ネクシースはリングルに当たり散らしていた。


ネクシース「どうしてあんな小娘の言う事を聞かなきゃいけないのよっ!?」


ドン・リングル「まあ、そう怒るなって。俺達は顔を知られているから無闇に外にゃ出れねぇんだよ」


キンピアス「まあ、彼女の能力には我々は勝てないからな」


ネクシース「フンッ!!ならあの小娘に勝てる能力者を作ればいいだけよっ!!」


ドン・リングル&キンピアス「やれやれ」


ネクシースのワガママさに呆れる2人であった。一方で、自分の家に戻ったアリスデル。彼女は4畳半の狭いボロアパートに住んでいる。いくらお金をもらっているとはいえ、収入源が懸賞金かつ、税金で引かれる分贅沢な暮らしは出来ない。そんな状況でも彼女は不満なく生活している。そんな彼女だが、畳を1枚持ち上げ始めた。そこには木の板が敷いてあり、簡単に外す事が出来た。その下は穴が深く掘られており、彼女はその中へ入っていった。暗い地面の中を懐中電灯の光だけで前へ進み、数十センチ歩いた所で地面に何かが埋まっているのを見つけた。それは梅干し壺であるが、中に梅干しが入ってはいない。蓋を開けるとそこには札束がぎっしりと詰められていた。そう、彼女は脱税をしていたのだ。


アリスデル「ふふふ、いい能力を貰ったおかげで私のお金を隠せる場所が出来たわ。それも私しか知らない、影の世界で隠せる事が出来るわ。私の能力"ブラック・コーヒー"でいつでも隠せれるわ!!あーははははははっ!!!ついでにアイツらも私の嘘に騙されてるなんて可哀想に。アイツらには雀の涙分がお似合いよっ!!!」


アリスデルは残りの450万を梅干し壺に隠して、再び埋めた。そして何事もなかったかのように、綺麗に片付けて部屋を出た。ちなみに彼女の能力、ブラック・コーヒーはありとあらゆる影に入る事が出き、その影に人や物を引きずる事も出来る。また、他人の影に移り込む事も可能で影があれば無敵の能力だ。そんな彼女だが、実はボロアパートは家ではなくお金の隠し場所であり、本当の家は高級マンションの上層階に住んでいる。倹約家ではなく、浪費家な性格だ。バスローブに着替えたアリスデルはワインが入ったグラスを片手に街を見下ろしていた。


アリスデル「この暮らしは絶対手放さない。これからも私の為に負けなさい、ギャンブラー共」


§


前川「スリーカードッ!!!」


村上&松木「ストレート」


ベル「フラッシュ」


瀬戸「えっと、これは?」


ベル「フルハウス、瀬戸の勝ち」


翌日、前川達は旧校舎でポーカーをしていた。突然前川がやりたいと言い出したので、渋々付き合う事にした。しかし、見ての通り、前川は負けっぱなしである。


前川「何でっ!?」


村上「勝負運無さすぎやな」


松木「だ、大丈夫だよ。まだ勝てるって」


ベル「かと言って、もう10敗だが?」


村上「そもそも異世界にもあるんやな、ポーカー。しかも何故かうまいし」


瀬戸「私は初めてなんだけど・・・」


ベル「それよりも気になる話とはなんだ?前川」


前川「ふ、よくぞ集まったわね」


村上「お前が来てくれって連打で送ればそりゃ来るわ」


前川「これを見て欲しいわっ!!」


前川はある写真を突き出した。その写真には黒い何かが写り込んでいた。家より大きい為、絶対に動物ではないようだ。であればこれは何なのか、それは私もすごく気になる。


前川「未確認との出会い、それ即ち我が人生の生き甲斐っ!!!」


村上「これ、合成ちゃうんか?」


松木「村ちゃん、部長なら合成くらいすぐ分かるわよ。この前のネッシー疑惑で合成写真ってすぐに見抜いちゃったそうよ」


村上「まじか」


前川「この未確認は我が前川コンピューターでも確認されてない、まさに未知の生命体。今日の夜にみんなで探しましょうよっ!!」


ベル「は?」


村上「アホかっ!!そもそもそれが何なのかも分からんのに、どうやって調べるんや?!」


前川「その点は大丈夫。昨日、徹底的に調べて、その居場所を突き止めたのよっ!!それがこの近くよっ!!」


村上「その力を逆に何かに利用してくれ」


瀬戸「で、でも、夜に活動なんて、私は家庭の用事があるし」


前川「ほんの近くだから、ちょっと付き合ってーっ!!私1人では心細くて、それに証人も必要だし」


松木「ねぇ、どうする?このままじゃ、一生駄々をこねるわよ?」


村上「どうするって・・・うちは絶対にー」


ベル「私は行く」


村上「まじかっ!?」


前川「ベルちゃん・・・!!!!」


ベルが来てくれる事が嬉しかったのか、前川の目はキラキラしていた。そのままベルに抱きつき、顔をスリスリしていた。


瀬戸「あー、ベルちゃん?別にわざわざ付き合わなくてもー」


ベル「実はこの場所は昨日行ったんだ。そこで僅かだが、魔力を感じた」


瀬戸「へ?魔力?」


ベル「あぁ、ここは何故か遊具が壊されていて、尋常じゃない壊れ方をしていたそうだ。人の手で遊具を壊したとは考えられない。きっとここには何かがあったんだと思う」


松木「そう言えば、黄色いテープが貼られていたわ。警察も動いているし」


村上「そう言や、遊具も半壊だって聞いた事あるな」


ベル「そう言う意味もあって、明日の夕方に集合しないか?」


前川「いいわよっ!!明日の夕方、あの公園へ集合ねっ!!!」


前川はノリノリになっていた。村上と松木も仕方がないと感じたのか、何も言わなくなった。とはいえ、私自身もあの日、何があったのかを確かめたかった。あの夜、私の身に何があったのか、それが分かれば今後の事とかも分かってきそうな気がしていた。



ブラック・コーヒー 闇属性

攻撃力-E

魔力-A

スピード-A

活用性-A

精密度-E

成長性-E

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