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ノワール・ガールズ・パニック  作者: アキラ明晃


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6/9

この素晴らしき世界

 瀬戸「うーん、やっぱり何も起こってない」


朝、瀬戸は鏡の前に立っていた。パジャマを脱ぎ、体全体に何か異変がないか探していた。しかし、アザとか、湿疹とか、おできっぽいものは何もなかった。何か変色した訳でもない。特に何も変わってない。


瀬戸「私の思い過ごしかな?」


これ以上考えても埒があかないのか、瀬戸は制服に着替えた。着替えると、下では花月野が弁当を包んでいた。机にはトーストと目玉焼きが置いてあった。獅童は朝早く家を出て、妹達はいつも私が家を出た後に起きてくる。2人は遅刻魔でもある。


花月野「黒美、今日は遅くなるから家事のお手伝いしてくれる?」


瀬戸「うん、いいよ」


花月野は契約社員なので帰るのが少し遅い。なので家事は家族が分担してやっている。なので生活力はそこそこある方だと思う。


瀬戸「じゃあ、行ってくるねー」


花月野「はーい、気をつけてねー」


瀬戸は弁当を鞄に入れ、学校へと登校した。その頃、開店前のパチンコ店にて、行列が出来ていた。その中にはプレシャスファミリアの求人に応募した名取慎吾の姿がいた。名取慎吾、元々彼は正社員だったが働いてた会社がブラック企業かつ、給料をパチンコや競馬に費やすギャンブル中毒者でもあった。先日、会社を退職して、バイト暮らしになっても彼のギャンブル症は治らなく、お金がなくなると消費者金融や闇金にまで借金をしてまでお金を工面していた。そして、お金を返す為にまたお金を借りるという、自転車操業をしていた。そんな時だった。ふとスマホのSNSを見ていた時、高額支給の求人を見つけた。これが地獄の始まりとも知らずに。しかし、彼には疑う程の知能はなく、高額支給という言葉に惹かれて応募してしまった。そして昨日、給料は支払われるどころか、能力者にされた挙句、強盗をしてこいと命令された。一応金は貰ったが、だった5万円。成功すれば高額支給という事らしい。完全なる闇バイトであった。


名取「くそ、何で俺がこんな目に・・・。ちょっと楽がしたいだけじゃないかっ!!」


名取には強盗をする勇気などなく、なけなしの5万円を手にして、パチンコで大逆転しようとしていた。そして、開店と同時に急いで中に入り、当たりが出そうな台に座り、打ち始めた。しかし、結果は無一文になってしまった。折角貰った5万円すら無駄にしてしまった。その時、彼の心はブレーキが壊れ始めた。


名取「俺が・・・この俺が、失敗だと・・・???」


彼の心からは何かが込み上がってくるようだった。そして気づいた時には、覚醒し始めていた。


名取「ふざけるな・・・ふざけるなっ!!!!」


店員「お客様っ!!店内で暴れ・・・」


名取「誰に向かって指図してやがるっ!!俺様は名取様だぞっ!!!」


その時、名取の足元から水が出始めた。それは渦巻き状に現れ、そこから水が噴射されて店員の体を吹き飛ばした。これを見た店員や客は驚き、みんな一目散に逃げていった。これは名取本人も驚いたが、名取はある事に気づいた。


名取(そう言えば、俺は能力を手に入れたんだったな。だったら、これで俺様をコケにした連中を懲らしめてやるっ!!!)


名取は店内の金を全て盗み出し、体を液体状にして近くのマンホールへと入っていった。そこからは地下水を移動しながら、働いていた会社や消費者金融会社、闇金会社を襲撃しようとしていた。


名取「この能力は"(ウェイブス)"!!!最高の能力じゃないかっ!!!」


§


瀬戸「うーん・・・特に何も起きないわ」


ベル「流石に変ね。何か条件があるのかしら?」


前川「うー、早く見せてよー」


松木「やっぱりカッコいい系がいいなっ!!」


村上「何普通に私達いるの?」


昼休憩、屋上にてみんなで食事をしていた。床にランチョンマットを敷いて、その上に弁当などを並べていた。真ん中にはクロノスが堂々と添えていた。


クロノス「やはりあの時みたいに力を出すには時間が掛かるかもしれない。とはいえ、何か変わった事がないなら大丈夫な筈だ」


結局、この日も何も起きないまま1日が過ぎた。家に帰ると、妹の黒袮がポテチを食べながらテレビを見ていた。黒袮は今年受験生だが、成績は学園上位なので志望校の推薦も確定なようだ。


瀬戸「ただいまー。黒袮、掃除機と洗濯は?」


黒袮「おかえりー。もう終わったよ。お姉も食べる?」


瀬戸「私はいいわ。あれ?それよりニュース見てるの?」


黒袮「うん、ここら辺で事件が起こったんだって」


ニュースにはある映像が流れていた。銀行や宝石店などが強盗に襲われたというらしい。しかも、犯人の姿を誰も見てなく、現場には大量の水が残っているだけだったという。警察は事件性を疑い、あの時のプレシャスファミリアと同様の事件か捜査しているらしい。


黒袮「怖いね。私の友達のお父さん、銀行員なんだって。だからこういうニュースは何だか嫌だね」


瀬戸「私もよ。何だか最近物騒ね」


黒袮「まあ、ここは大丈夫だね。大した物ないし」


瀬戸「あ、あはは。そうね・・・」


瀬戸は自分の部屋に戻り、宿題を始めた。本来なら宿題をやった後、予習をする予定だが今回は花月野の帰りが遅いので夕飯の支度に入った。早速鍋に水を入れて、火をつけて沸かした。その後、冷蔵庫から食品を取り出し、調味料も並べ始めた。


瀬戸「あ、肉買うの忘れた。ちょっとスーパーに行ってくるから、コンロの火見てね〜」


黒袮「はーい」


瀬戸はそう言って家を出た。しかし、しばらくすると・・・


名取「うぐ、あ・・・アッツ!!!!」


突然、鍋が沸騰し始めて中から男が1人出てきた。名前は名取慎吾。強盗犯だ。水道水の中を優雅に泳いでいると、突然吸い上げられるように体が引っ張られ、蛇口から出てしまい、鍋に入れられた途端に火にかけられて、温度が上がってしまい、熱さに耐えられずに出てしまった。場所はある家の台所だった。名取はここがどこか分からず、辺りを探していた。そんな時だった。ソファに誰かがいた。その人は耳にイヤホンを入れており、音楽を聴きながら雑誌を読んでいた。自分の事には気づいていなかった。名取はゆっくり近づき、その人に向かって腕を伸ばした。その時だった。


「ただいまー」


突然、誰かが帰ってきた。これに驚いた名取は液体状に変えて、台所へと逃げた。帰ってきたのは瀬戸だった。ついでにソファにいたのは黒袮だった。


瀬戸「黒袮、火は・・・て、あぁっ!!黒袮っ!!」


黒袮「何?」


瀬戸「黒袮っ!!見てって言ったでしょっ!!台所がすごいびしょ濡れじゃないっ!?」


黒袮「えっ!!何でっ!?弱火にはしたわよっ!!」


瀬戸「弱火に変えてもちゃんと見てよっ!!もう、黒袮、手伝って」


黒袮「はーい。でも何で?」


瀬戸は台拭きとタオルを手に取り、床一面張った水を拭き始めた。結構な量を入れたので、乾くのに時間がかかりそうではある。黒袮もタオルで拭き、その後は洗濯機へ投入した。そのまま洗剤を入れて、洗濯を開始した。その隙に夕飯の準備を始め、何とかカレーを作った。


瀬戸「黒袮、何で火を見なかったの?」


黒袮「えーっと、何でだろう?」


瀬戸「全く、火傷にならなくて良かったわよ」


瀬戸と黒袮が夕飯の準備をしてると、黒奈が帰って来た。黒奈は黒袮と同じ中学3年で、陸上部の部長をやっていて、今年の夏まで続けるらしい。ちなみに黒奈はスポーツ万能。


黒奈「ただいまー、お腹空いた〜」


瀬戸「おかえり、今出来たばかりよ」


黒奈「わーいっ!!早く食べよ〜と」


黒袮と黒奈が揃った所で一緒に夕飯を食べ始めた。その頃、洗濯機の中では名取が一緒に入っていた。


名取(ちきしょー、まさかタオルに拭かれるとはっ!?しかも洗剤の匂いもするっ!!折角、いい気分だったのにっ!?もう許さねっ!!)


朝からパチンコで負け、能力を覚醒させて、強盗をしたまでは良かった。しかし、水道水として出され、鍋で沸騰させられた挙句、今度は洗濯機でしばらく出られない状況になった事に再び怒りを覚えた。この怒りをどこへぶつければいいか、自分でもコントロールする事が出来なくなる。とりあえず目についたものに当たるつもりだ。


名取「くそっ!!・・・ん?なんだか騒いでやがる?」


名取がリビングの方へ行くと、そこには食卓で夕飯を楽しむ瀬戸達の姿が見えた。瀬戸達は名取の存在に気づいていない。名取はこの光景を見て、苛立ちが立った。自分がこんな酷い目に遭わせたくせに、こいつらは自分の事を無視してご飯を楽しんでやがる。彼のアクセルはずっと踏みつづけていた。もう彼は止まらなかった。彼は水で硬い棒を作り、瀬戸達に襲い掛かった。


名取「死ねーっ!!!!」


瀬戸「だ、誰っ!?」


黒袮&黒奈「!!!きゃあぁぁぁぁっー!!!!」


瀬戸達もやっと気づいた。瀬戸達は抵抗するも、所詮女子と男性では力が違う為か、抵抗虚しく頭をドンッと叩かれて、瀬戸は頭から出血した。


黒袮&黒奈「お、お姉っ!!!!!」


名取「次は貴様らだっ!!!!」


ドンッ!!ドンッ!!!2人は頭を殴打され、そのまま倒れてしまった。それを見た名取は急いで水道管から逃げ出した。残ったのは食べ残してるカレー、頭から血を流している3人の女性の姿だけだった。もはやこれは完璧密室殺人事件へとなってしまった・・・と思われた。頭から出血しても体が動ける人がいた。瀬戸だった。


瀬戸「い、いったー・・・何があったの?・・・て黒奈っ!?黒袮っ!?」


瀬戸は2人が倒れている様子を見て、慌てて駆け寄った。息はない。殴られて意識不明になったのだろう。・・・怒りが込み上がってきた。


瀬戸「私の妹達に手を出すなんて、絶対に許さないっ!!!この手で必ずっ!!!」


瀬戸は鞄からペンダントを首にかけた。どうしてその行動をしたかは分からない、ただ体が勝手に動いてしまった。それと同時に体から何かが込み上がってきた。これは今まで感じた事のない、凄まじい力だ。この時、ペンダントは黒く光り、彼女の赤い血は黒い液体へと変わり、全身を覆い被さった。そして、再び黒い衣装へと姿を変えた。


瀬戸「今なら使える、私の能力。"この素晴らしき世界ワット・ア・ワンダフル・ワールド"」


彼女は手から黒い液体を出して、黒袮と黒奈の方へ伸ばした。その液体は2人を沈ませて、瀬戸の方へ戻っていった。その後、しばらくして2人を排出した。傷口はなく、出血もしていなかった。


瀬戸「私の能力、死んだ人を生き返らせ、生きている人を殺す力。これが発動されたって事は・・・」


2人は息絶えていたという事だ。しかし、2人は自分の力で生き返らせた。ひとまずは安心だ。そして、外へ出て、2人を死へ追いやった男を探しに行った。外は雨が降り、雷もなっていた。


瀬戸「さて、審判の時を始めましょう」


(ウェイブス) 水属性

攻撃力-C

魔力-A

スピード-C

活用性-A

精密度-C

成長性-E


この素晴らしき世界ワット・ア・ワンダフル・ワールド 闇属性

攻撃力-C

魔力-A

スピード-A

活用性-A

精密度-A

成長性-A

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