脇役2
本当は分けるのではなく、前のと一緒にするべきだったかもしれません。短いです。次も、、短いと思います……。
国王としての責務は重い。常に気を張る勤めである。故に一日の執務が終われば、愛しい妃には甘え倒して、明日への英気を養う。
「ーーと考えますわ。」
国王夫妻は国家運営と言う事業を共に営むものだ。夫婦で同じ職務に就いている。だから妃との会話にはそう言った執務内容も含まれる。
「うむ、矢張り相談して良かった。」
愛する妃は賢妃だ。その優秀さは女王になっても可笑しくない。彼女は完璧である。
「しかし、それではーー、」
けれど万人が妃の優秀さを知る訳ではない。何を思ったか、下らない理由で妃の提案を反対する者も居る。嘆かわしいのはそれが大臣や宰相と言った要職に就く者達と言う事実だろうか。
ーー彼女の聡明さを理解出来ぬ老害共が。早く罷免してやりたい。父上にも困ったものだ。引退したなら口を出すなと言いたい。
国王と言えども、そう簡単に権限を振り翳す事は出来ない。その理由は様々にあるが、未だ引退した先代が力を持っている事も大きな理由だった。元々要職に就く者達を抜擢した当人だからか、無能な臣下を庇うのだ。
ーージークフリードの婚約やフェルディナンドへの教育にも口を出して来るし……、妃の采配に文句を付けるな! ……全く母上を亡くして寂しいのは分かるが、あの様に文句を付けるばかりでは、鬱陶しいだけだ。
王太后は既に死亡しており、早めの引退はそれが理由だったが、未だに自身が王だと勘違いしている様だ。溜息は何度となく出る。
ーーはあ? 国王を罷免だと!? お、おい待て! どう言うつもりだ、お前等!? お、親父が王位に舞い戻るだと!? ふざけるなああああっ!!
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と、言う訳で断罪した国王はジークフリードのお父さんではなく、おじいちゃんでした。




