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憩いの一時

謎の巨大魔獣メテオタートルを倒した一行はついにロントハイム領に近づいていた。


「ヘレンさん大丈夫か?あれだけの魔法を使ったのにも関わらず休まないなんてとても正気だと思えないんだが」

ヘレンの目元には長旅の疲れからかクマが出来ていた。

「あと...もう少しでロントハイム領だから.....粘らせてください...」

案内役としての任を全うしたいのだろう、キョウカはこれ以上、彼女を止めることは無かった。

ちなみにレガリアスとキャロルは数時間前から静かに寝息を立てている。

「あ、関所ですね...ここは顔パスで行けるはずです」

ヘレンがそんなことを言った。

サンベルク魔導国は管理体制が厳しく敷かれていて領地ごとに関所が置かれており、人々や荷物の往来を常にチェックしてるのだ。

関所に近づくと門兵らしき男が一人出てきた。

「すみません、大変申し訳ないのですが馬車の中をあらためさせてよろしいでしょうか?.....って、ええっ!!」

門兵は規則通りにチェックを行おうとしたのだが、ヘレンの顔を見るなり表情を強ばらせた。

「お勤めご苦労様です、ここお通りしても大丈夫...ですか?」

「どっどうぞ、ヘレン・ザッパー殿!ご自由にお通りください!」

そしてすんなりと突破出来てしまったのだ。

(事前情報だとサンベルク魔導国の関所はとても厳しいという事で有名ということだったのだが...ヘレンは一体何者なんだ...)

ヘレンという少女の天才的な魔法の腕に加え、関所を顔パスできるということから想像以上に身分が高いのは間違いないだろう。


「は、はぁ.....宿屋に着きました...よ」

疲れ果ててしまったのか、宿屋の目の前で馬車を停車させた途端にヘレンは倒れ込んでしまう。

「ちょ!ヘレンさんっ!?なんだ、寝てるだけか.....おい、そこのねぼすけ共!起きろっ!」

キョウカはヘレンを背負いつつ二人を叩き起こす。

「「ぐえっ」」

レガリアスとキョウカはなんとも間抜けな声を出して起き上がった。



「ええと、4名様ですか...部屋は一番小さい部屋しか空いてませんが大丈夫でしょうか?」

「はい、それで大丈夫です」

宿屋の受け付けを済ませ、部屋に入るとそこには、大きめのベッドが一つしか置かれていなかった。

明らかに四人が寝るには狭すぎたが、先にヘレンをベッドに寝かせることにした。


「おい、さすがにこのベッドで四人は寝れないから私は床で.....へっ!?」

諦めて床で眠ろうとしたキョウカなのだったがレガリアスとキャロルにガッチリ腕を掴まれてしまう。

そして二人は頬を赤らめた表情をしていたのだ。

「あれれ京真さん?床で寝たら冷えちゃいますよ??さ、私たちと一緒に寝ましょ」

「お姉様、わたくしが暖めて差し上げますから...」

キョウカは元が男なのもあって美少女三人に囲まれながら同じベッドで安眠なんてできなかったので、悶々とした夜を過ごすことになった。


「これは.......何かに目覚めそうだッ.....」

キョウカはついつい百合というものに目覚めそうになるのだった。



―数時間前、暗殺組織マガツ


マガツの本拠地ではボスがある男を呼び出していた。

「来たか、ダン...いや破弓のダンと呼んだ方がいいか」

ダンと呼ばれた男は爽やかな色の緑髪が特徴的な人物だった。

「ええー?ボスちゃんったら俺に何の用すか?」

「お前に一つ仕事を頼みたい」

それを聞いた途端、ダンの纏う雰囲気が異様なものとなる。

「俺の弓術の出番ってことですか、いいですよ誰を殺せばいいんッスか?」

ダンは獲物を求める飢えた獣のような表情になる。

「他でもない、神聖ミカド組幹部のレガリアスを始末して欲しい、彼女は武器を作り出す魔法を持っているとの情報があるので脅威の芽は早めに摘んでおきたいんだよ」

ボスがダンに命じたのは、レガリアスの暗殺だった。


「ええ、この破弓のダン、必ず奴の首を持ち帰ってみせます」


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