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暗殺組織マガツ、襲来

取引成立後は、エメラダと談笑を続けていた。

そこで料理の話になった。

「妾はこう見えて食うことが好きでな、自分でよく新作の料理を考えているのじゃが...それで政治を疎かにして、よく大臣たちに怒られているのじゃ.....それでお主にコレを味見して欲しい」

そして再び付き人に下知を送ると、彼が一つの皿を持ってきた。

「こ....これはなんの料理...?」

運ばれてきたその料理は何やらよく分からない肉に香辛料がやたら多くふりかけてあるのものだった。

「それは竜の肉に帝国秘伝の香辛料を十種類かけてから、三時間焼き上げた妾特製のステーキじゃ!味は保証するぞ!」

嬉しそうな表情を張り付けながらエメラダは、グッと親指を立てた。

(...俺の歴戦の勘が告げている...これは少々危険ッ.......)

匂いからして、刺激が強いという雰囲気を醸し出していた。

そして京真は意を決して口に含んだ。

「.........ゴクッ...」

「ど、どうじゃ?美味いのか...?」

簡単に言うと、最初に口を突きぬけた味は爆発、の一言だった。

しかし、好意で出してくれた物を悶絶しながら食すのは、京真のプライドが絶対に許さなかった。

「.....あれ?美味い...」

だが刺激味の後に口を包み込んだのは肉の柔らかい食感と爽やかな旨味だった。

京真の感想を聞くと、エメラダは嬉しそうにしていた。

「ふふ...そうか、上手いか...妾の料理をそこまでハッキリと美味いって言ってくれたのはお主がはじめてじゃよ」

少し悲しげな表情も垣間見えたが、直ぐに持ち直し、

「ありがとうキョウカ、お主をこの場に呼べて本当に良かった」

「いいや私も楽しかったよ、これからの取引もいい関係で行こう」


その時だった。

「あっ!京真さーん、そこにいたんですね!いきなり姿を消したんで探しましたよー」

そう、レガリアス達が戻ってきたのだ。

三人とも、料理が山盛りの皿を抱えていた。

「あれはお主の仲間達か?」

「ええ、あんな感じだけどみんないいヤツなんだよ」

「ふふ、なんか羨ましいな、妾とは違い...」

なにやらエメラダがボソッと呟いていたが、京真の耳には届いてなかった。


そして京真は、エメラダの前を去っていった。

「むぐむぐ.....キョウマ今までどこ行ってたの?」

ルシーラが口いっぱいに肉の串焼きを頬張りながら尋ねる。

「ああ、皇帝に呼ばれてな、ちょっと一緒に話してた」

「あの人が皇帝陛下ですか...なんかわたくしと同じくらいの年齢だろうに立派な方ですわね...」

キャロルは関心したようにエメラダを眺めていた。

「それでみんな、勝手な行動で悪いんだが帝国と武器の取引を行うことにした、拳銃数丁を定期的に送るだけで十万金貨を対価として貰う」


それを聞いた、三人が同時に驚愕の声を上げた。

「「「じゅ...十万!!??」」」


「ああ、今までで最高の儲けを出せるシノギだよ、組織ってのは金食い虫だ、運営するにはそれなりに大金が必要だから迷わず乗ることにした、それに彼女は信用出来る」

勝手に取引を進めたので、三人からは少なからず非難の声が上がると思っていたが、それはどうやら杞憂だったようだ。

「す、すごいじゃないですか京真さんっ!まさか一人でこんなでっかいシノギを獲得するなんて!」

概ね、みんなの反応は良かったようだ。


その時だった、京真の目に気になるものが映った。

大広間の四隅に、なにやら黒ローブ姿の人物が一人ずつ立っているのだ。

(なんだアイツら......明らかにカタギじゃないよな、あんな黒ずくめな姿で....)

京真の読みは無情にも当たってしまった。

「クソっ...なんだか分からないけどヤバい感じが.....アイツらを抑える!」

途端にかけ出す京真。

「えっ、どうしたんですのお姉様?」

ローブの人物達がなにやら呪文のような言葉をボソボソと呟いて、ガラス張りの天井に向け、なにやら放ったのだ。


その次の瞬間。

いきなり部屋中の灯りが落ち、大広間中は闇に包まれた。

辺りからは困惑の声が上がるが、エメラダは冷静だった。

「落ち着くのじゃ!いま原因を確認してるところだから慌てずにそのまま...きゃっ」

しかし、彼女の言葉が終わる前に天井のガラスが音を立てて砕け散ったのだ。

「一体何が...ルシーラさんもキャロルさんも大丈夫ですか?」

「う、うんなんとか大丈夫」

「わたくしも平気ですわ...でもお姉様が何処かに行ってしまいました」


その時、京真はエメラダの元へと向かっていた。

「エメラダっ!何が起こったか分からないがここは危険だ!何処かに避難するんだっ」

しかしエメラダは異常な事態が連続して発生した為、冷静さを欠いていた。

「キョウカ...妾、何が何だか.....」

「付き人さん....彼女を何処か安全な所へ!速く!」

「わ、分かりました!」

京真の強烈な圧に圧倒され、付き人はエメラダを連れて大広間を去っていった。


(さて...恐らくあの四人は侵入者...そして気配が一つ増えている...天井からも一人降りてきたな)

そして大広間の中心に目を向けると一際異質なオーラを放つ人物が佇んでいた。

そして奴は自らのローブを脱ぎ捨てる。


「あぁん?皇帝がいねぇじゃねーか、まあいい邪魔者を排除した後に追えばいいだけの話だからなぁ?ギャハハハハハ!!」

下品な笑い声を響かせ、姿を現したのは、大鎌を構えた着物姿の女だった。

(アイツは...雰囲気からして相当ヤバイ...!)

京真は危険性を察知して素早くベレッタで弾こうとしたが、その前に動いた人物が一人いた。

「一体あなたは何者ですのっ!?」

そう、キャロルが翼を展開して、女の前に立ったのだ。

ルシーラは杖を今は持っておらず、レガリアスに至っては辺りが暗くてあたふたしてる始末だったので、キャロルの判断で立ち塞がったのだろう。


「あー?なんだこのクソガキは...まあいい答えてやろう、アタシはナイトメアリー、皇帝を殺しにきた暗殺組織マガツのアサシンだ」

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