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竜人族の隠れ里

キャロルの案内で、一行はメラヴード山岳地帯の中にあるとある洞窟に入った。

しかし直ぐに行き止まりになってしまった。

「こんなところに、里があるのかな?見たところ行き止まりっぽいけど…」

「いや、レガリアスほらあそこ…微かに魔力の気配がする」

ルシーラが指を指すと行き止まりの壁には、妙な壁画が描かれていた。

「ふぅん、これは…魔法で開く隠し扉ってやつか」

ルシーラの感じた気配について京真は妙に納得した。

京真も幼い時にゲームでこのような仕掛けを見たことがあったからだ。

「ここの先がわたくしたち竜人族の隠れ里ですわ」

するとキャロルが合言葉の様な呪文を唱えはじめた。

「我こそは誇り高き竜人族、外敵から身を守りし堅牢な隠れ里、我が呼びかけに応じ道を切り開きたまえ」

すると壁画が眩い光を放ち、気がつくと壁の一部がくり抜かれたような空洞が現れた、その先に進むと…

神殿の様な建造物がいくつか立ち並ぶ断崖絶壁の大空洞に着いた。

辺りを見回してみると、キャロルと同じくツノや尻尾を持つ竜人が多数存在していた。

しかし彼らはキャロルを見るなり驚愕の声を出した。

「キャ…キャロルっ!?お前…生贄になったはずじゃ…それにその人間たちは誰だっ!!」

やはりと言うべきか京真達の姿を視認すると竜人達は明らかな警戒の色を見せた。

「私たちは敵じゃない、君たち竜人族に聞きたいことがあって来たんだ、もし良かったらここのリーダーを呼んでくれないか?」


―数刻後


一行は族長の家を訪れていた、目の前には威厳に満ちた竜人族の男が座っている。

その目はなにかに執着するような怪しい眼光を放っていた。

だがしかし本題を切り出さなければ話は進まない、京真から話始めることにした。

「まずは自己紹介を…私はシスター・キョウカ、帝国辺境の町ルイスガルで、しがない組織の長をやらせてもらってます」

京真が礼儀正しく自己紹介をすると、その男は舐め回すような視線で京真を見つめたあと、表情を柔らかくした。

「ご丁寧にどうも、俺は竜人族を束ねる族長のアポルドラという者だ、それにしても我々の里に何の御用かな?……キャロルも連れて…」

一瞬アポルドラが忌々しそうな顔をしたのを京真は見逃さなかった。

「はい、実は我々の元に来るはずだった行商人がここメラヴード山岳地帯で行方不明になったんですよ、もしかしたら竜人族の皆さんなら知ってるかと思いまして」

「…とても残念なのだが、その行商人はグラム・ラグナに襲われて死亡してしまったのだよ、そこのキャロルによってな」

まるでキャロルが悪いんですよ、とばかりな物言いにレガリアスが噛み付いてしまう。

「そんなっ、キャロルさんは自我を失ってたんですよ!それにあなたがたが彼女をグラム・ラグナ復活の生贄に使ったとも聞いてます」

「ちょ…レガリアス、落ち着いてっ」

ルシーラが慌ててなだめにかかった。

「それは残念です、なら我々の目的は無くなってしまったので明日我々は立ち去ります、ほらお前ら行くぞ」

京真は明日立ち去る、とアポルドラに告げたのだが。

「待て、あなたがたはキャロルを連れていくつもりかな?ならまだ里から出すわけにはいかないな、おい…」

アポルドラが下知を送ると、部屋に屈強な竜人族が何人も入ってきたのだ。

「おいおい、そういう事かよ」

そう、奴らは京真達を拘束する気だ。

「きゃっ…離してくださいまし!」

そんなことを考えていると、キャロルが先に連れていかれてしまった、恐らく再び生贄にするつもりだろう。

「逃がしませんよ!くっ…ダメですか…この数じゃ」

レガリアスが鬼の形相で追いかけるも多勢に無勢、当然のように立ち塞がった竜人に阻まれてしまった。

「こっちもだめ…キョウマ、ここは一旦従うしかないかも」

ルシーラの意見を一旦聞くことにした京真は懐からロングナイフとベレッタを取り出して床に落とし、降参の体勢を取った。

「はぁ…しょうがないか、でもなアポルドラ…こんな舐めたことして後でどうなっても知らないからな」

京真はアポルドラに向けて殺意の籠った強烈な圧をかけた。

「ふん、事が済めば直ぐに解放してやる、こいつらを別々の独房に閉じ込めておけ」

しかし奴は意に返さずに余裕綽々な態度を続けるのだった。

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