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悪霊の姫 イレース
末尾に挿絵を入れました。
スケルトンソルジャーは奈落の第二層コキュートスの探索を進めていた。
そこは一面の銀世界。
彼方に見える岩山の中腹には高い塔がそびえ、辺り構わず吹雪が猛り、侵入者を拒む。
塔の窓が怪しく光る。
スケルトンソルジャーが目にしたのはそこまでだった。彼らの身体は凍り付き、次の瞬間バラバラに割れた。
「食事の邪魔をしないでよ」
陰気な表情の少女が窓の外に目を向けた。見るものを氷結させる殺気を放ち、食事を中断する。
その傍には青白く見るからに健康を害した巨人が震えていた。
薄紫の長髪を垂らした彼女は巨人の魔力を吸い取る。
「イレース様、お許しを。二度と逆らうことは致しません」
哀れっぽく巨人が嘆願する。
「嫌よ、あなたはここ最近の最高のごちそうなの」
彼女は魔力を吸い取り続ける。
やがて巨人は物言わなくなり、筋肉が萎み、身動きしなくなった。
奈落の第二層コキュートスの支配者、悪霊の姫イレース。
氷雪と霊魂の操作を得意とする彼女はかつてエキドナの支配下であったこの階層を更なる地獄へと変えていた。
ヴィラン役の少女っていいですよね。今回は悪霊というモンスターを擬人化して、その娘に合う舞台を作ってみました。




