万魔殿 パンデモニウム
第一層を支配下においた俺達はかつてラドンが住処にしていた宮殿を拠点として決めた。
この拠点はエキドナが地獄に築いた宮殿の一つであり、名をパンデモニウムと言うそうだ。
「にしてもなんじゃ、この寂れた様は。魔物を生成する設備が稼働を停止しておるではないか」
大きいエキドナと小さいエキドナが呆然と立ち尽くしている。
パンデモニウムは宮殿ではあるが、かつての威容は失われていたようだ。
「拠点を強化しなければ話にならぬ。この先、奈落の深層へ挑むには少々軍勢が足りぬからな」
その意見には賛同だった。俺たちの個々としての戦闘能力は高いにしても奈落は広く深い。
それにそれぞれの層にどんな力を持った敵がいるか分からない状況なのだ。
「確かにな、まずは周りを探れる魔物が欲しい。生成するには何がいるんだ?」
「パンデモニウムの動力源、混沌の魔石じゃな。わずかだが手持ちにある。使ってみよ」
俺は魔物を生成する設備の目の前に進み出る。
びっしりと牙が生えた口を模した台座に魔石を配置すると生きているかのごとくに設備は魔石をかみ砕いた。
すると、設備の別の口より魔物が吐き出される。
ボロをまとった骸骨が数匹目の前に現れた。
こいつは知っている。
スケルトンレンジャー。冒険者を闇から襲う魔物だ。死後、冒険者が生き返り魔物化すると発生すると伝わっている。
そこそこの素早さと強さを持ち、疲れを知らない。こいつならば、探査にうってつけだろう。
スケルトンソルジャーに奈落の第二層への探査を命じ、俺たちは待つことにした。
さて奈落の第二層には何が待つのか。
軍勢が出来上がってくるとワクワクしますよね




