表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/26

音響監督の覚書18(ダミヘASMRの難しさ)※ASMRと言うのが嫌だけど

ここ最近ASMR……と言うか、ダミーヘッド収録の編集を数件やってるんですけど、これがまた難しいんですよ。

収録後にへとへとになってスタジオを後にしますからね。

何が難しいのかってのを愚痴……もとい、書き綴っておこうかと思います。

ASMRと言えばダミーヘッド録音……


んなアホなことあるかぁぁぁぁぁぁ!!!


ASMR(Autonomous Sensory Meridian Response)とは、直訳で『自律感覚絶頂反応』

なんのこっちゃ?と思うでしょうけど、つまり「感覚的に快感得ることの出来る感じ(「感じ」が被ってるのは意図的です。それくらい感覚的な問題です)」なのです。

なので、人によっては不快に感じるASMRも存在します。


例えるならば、夜眠る時に音が無いと寝れない人もいれば、音が鳴ってると寝れない人もいるようなものです。

僕は後者で、時計のチクタク音すら気になります。

でも、いびきはよほどじゃ無ければ気にならないんですよね……不思議だ……


その不思議なくらいに曖昧なのがASMRなのです(爆)


なので、ダミーヘッド録音=ASMRではないと言う事を昔から声を大にして言っています!!


そのあたりの愚痴を言い出すと、お酒と合わせて1時間くらい時間を頂戴しなきゃいけなくなりますので割愛します……


そんな枕は置いといて、ダミーヘッドのASMRコンテンツとやらのお話しです。


上記理由でASMRを言うのは憚りますので『ダミヘコンテンツ』と称します。

バイノーラル録音の一種でしかないと言うクソ面倒くさい音響的細かい分け方もありますが、それも無しで行きます(苦笑)

モノラルで収録したものをシミュレートしてバイノーラル化することも出来ますけど、それは今回の話とちょっと変わってくるので。


朗読劇について……おっと、このシリーズで言及したこと無いのですね!時間が出来たら書かなきゃ……

詳細は改めるとして、ひとえに『朗読劇』と言っても色々な演出パターンがあります。

マイクが数本立っていて、アフレコのように動きもなく読みで表現していく朗読劇から、ヘッドセットなどを用いて動きも付けたほぼ演劇のような朗読劇まで。その中間の演出もあります。


ダミヘコンテンツも、フェチに振ったコンテンツもあれば、リアルな空気感を楽しむコンテンツもあります。と言うかそのバランスの問題ですね。


主流は、個人的には残念なのですが前者です。

圧倒的に前者が多いです。

専門レーベルなら前者しかないのでは?と思います。知らないだけかもしれませんが。


僕の好みとしては後者なんですけどね……玄人受けするんですけど、売れないんですよねぇ……


趣味の問題をさておいて、フェチとリアルでは収録での意識するところが変わります。

と言うか、収録前の演出指示からして変わります。


フェチ「変態レベルで距離感バグったベタベタした感じでお願いします」

リアル「いつもはマイクに向かって芝居をしてますけど、これを相手だと思って、舞台やTVドラマのように演じて下さい」

(児玉の場合であり、これが一般的ではありません。知らんけど)


これでも分かって頂けるかと思いますが、別物になります。

なぜそうなるかと言うと、芝居の距離感がそもそも違うんです。

前者はマイクの周囲1m程度で、基本ディスタンスが0.5m未満になります。

後者はマイクの周囲2m以上(広いスタジオが必要になります)、基本ディスタンスは1m程度になります。

なんなら間仕切り用に遮蔽版すら用意します(僕の場合)


あと、効果音の処理についても大きく変わってきます。

前者は基本的に後付けになります。むしろどうしても音が発生してしまう音を仕方なく使うくらいのスタンスです。

後者は再現出来るものは小物を用意して、その場で発声する音まで録音します。

ただ、ジュースのFANTAのキャッチフレーズ同様で「本物より本物」と言うのが存在するので、生音ではダメなものやバランスが本物だとダメなものがあるので、生でやるのがベストではありません。


なので、芝居する上で演者に求める動作すら変わってくるんです。

だって動くと言う事は音が発生するので、前者は動くことを避けなければならないわけです。

身体を使った芝居はノイズになりやすいだけなんです。


そんなわけでマイク前の芝居とは本当に別物で、それなりの知識と技術が求められるのがダミーヘッドを使っての収録となります。



……と偉そうに書いてますけど、最近やっと自分の中で整理が出来たくらいに、これを理解するのには時間が掛かりました。

幼児向け作品の演出と同じくらいに苦悩して分析して自分の感覚を広げて、腑に落とせました……


実は、それが理解出来たからこそ「りすLOG月曜日 関根瞳のあっぷとぶんぶん」にてダミーヘッドを学んでいこう!ってコーナーをスタートさせたわけです。

それくらい難しかったし、「教えよう」ってまでならなかったです。


難しさと言うところで具体的なテクニックについては言及しませんが、もし「ASMRコンテンツが好き!」ってがこれを読んだら、演者はもちろん制作する人の苦労を偲んでいただけたら幸いです……いや、苦労なんてどうでも良いんですけどね。

作ろうと思う人は簡単だなんて思わないでほしいです(苦笑)

結局愚痴になっちゃった!!


反響があるなら、それぞれで意識すべきことを追記しようと思います。

反響が無ければ……りすLOGの番組のネタにするだけです(笑)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ