エピローグ
アタシ、アリアス・ヴェルキリーの朝の三ヶ条。
1つ、必ず三度寝以上ブチかます。
2つ、腹が減るまでは布団の中。
3つ、睡眠邪魔するヤツぁ地獄行き。
睡眠妨害犯はアタシの魔王んトコ行ってもろてティーパーティー。
……つーわけで、今日はゆっくり四度寝中だ。
「――ス、アリアース」
ぬくい布団ん中でゴロゴロして、頭ぼんやりしてる時が一番キマるんだよなぁ。
下手なマンドラゴラのヤクより脳にキくんだなこれが。
「アリアス、アリアス!」
けどそろそろ腹減ってきたし、レディオ体操したら飯行くか。
「アリアスてめぇ起きんかいワレェ!!!!」
……運が良かったな人間。アタシが四度寝の最中で。
三度寝以内だったら命はなかったぞ。
「オイ小娘野生児クルァ!!!!」
アタシ、尊大。偉い。お利口さん。
ここは大人しく起きてやら。
「いい加減起きろやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「ンだよ勇者……じゃなかったソルト」
アタシが命名したダチ、元勇者ソルトがブチ切れてた。
キレすぎたのか、額と血管のあちこちから大量出血。布団の前がちょっとした血溜まりだった。ウケる。
「やっと起きたな! 何度目と思ってるんだ!!」
「寝起きに横からうっせーな、朝チュン狙ってんのかオメー? まさか触発されてロリコン野郎になったんじゃ……」
「言ってる場合か!! 見ろこの惨状!!!!」
ソルトが指差した先は――何もなかった。
周囲一帯、クレーター。アタシのいるとこ、瓦礫の山。
「……パードゥン?」
「デッドパレス吹き飛んだじゃないか!」
言葉通りだった。
もう更地。すんごい更地。村の痕跡とかなんも無い。
割れた大地に知らない運河もできてるし。
ついでに畔でまたドラゴンが野生の馬車襲ってる……
「何があった。三秒でプリーズ」
「吹っ飛ばしたんだよ君が! 寝ぼけてる時に!」
その日、アタシは思い出した。
自分の寝起きの悪さを。
寝てる間にやらかしてきた出来事の数々を……
ヤッバイこれ追放ものじゃない?
「……人死んでる?」
「死傷者はいないよ! 僕が頑張って全員避難させたからね!!」
「ナイスだ親友。ベストフレンドフォーエバー」
「お陰で僕がビームやブレス全部受けたけどね!? 見てよ焦げたこの背中!!」
「おぉー、火傷レベル2ってとこか。よくこの程度で済んだな」
「さっきから痒いんだよォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!」
ソルトは水膨れの背中掻き毟ってる。多分しばらく治んねーな。ドンマイ。
「ソルト。アタシにこれから何が起きる?」
「処刑、投獄、封印処分のどれか」
「温情は! 温情はねぇのか!?」
「国王陛下に使用済み下着セット持って土下座ならワンチャン」
「城行くぞソルトッ! 詫びの品買ってこい!」
「テメェで買いに行け!!」
スタート地点に戻った気もしないでもねーが、関係ねぇ!!
この自由な暮らし出来んならいくらでも土下座したる!!!!
アリアス・ヴェルキリー、媚びへつらったるわ!!!!!!
魔王令嬢、寝起きに『魔王軍』滅ぼしちったんで人類に寝返るわ 〜野生児娘のんびりギャグライフ〜
完ッ!!!!!!
短期連載でしたが、ここまで読んで下さりありがとうございました!!!!!!
是非是非、白神の他の作品や次回作をお楽しみ下さい☆




