5.私達の 専属侍女(マァサ)
実は 前世の記憶持ちなのですす(´・ω・`)
珍しいのかな、と。
実際の感情を少し織り交ぜながら 書いてみました。
興味を持ってもらえたら 嬉しいですすー(。・ω・。)
巣穴の中で 丸くなったままでは いられなかった。
診察により 中断された。
改めて侍医に 体調やら脈拍やらを診察され
「心労からの不調でしょう。」と告げられた。
ドキーーーンッ!!
(全くもって その通ぉーりぃぃーー!)
な、なかなかやるわね、この侍医。
(昼間からイチャイチャしていた あの二人のせいよねっ!)
次に 鼻水と涙で腫れた顔を治療する為に
"回復薬" を処方された。
回復薬って、凄いのよね。
ある程度の傷や腫れ、痛みが一瞬で消えてしまうのよ。
スッキリサッパリした所で
侍医にお礼を伝え 下がってもらう。
あとはー…
部屋には そのまま 専属侍女のマァサが残っていた。
マァサは 侍医を連れてきていいか、確認する際
わたしの腫れた顔を見て 青ざめ涙目になっていた。
また 心配をかけてしまった、、
私は マァサが大好きだ。
そして、わたしも。
ただ、、、 好きという感情とは別に、、、
自室に 専属侍女が控えている、という状況を
居心地悪く感じていた。
でも、私は 当たり前だと思っている。
一人の中に 二人の価値観がある。
自分の中の軸がブレブレで 気持ち悪い。
4歳年上の彼女を
私は姉の様に慕い 友人の様に信頼している。
その感情は 私のものであり
わたしのものでもある。
マァサを大切に思うのに この立場の違い。
身内の様に感じる相手に 傅かれる生き方を
わたしは 知らない。
親しく思う相手に 傅かれるエルヴァラの人生と
日本という国で生きた記憶を持つ、わたしの価値観、、、
わたしが "目覚めた" 事で
今まで感じなかった感情が 私に生まれる。
何のために、わたしは ここに居るの?
苛立ちが 沸き起こる。
じわりと 涙が滲む。
抑えたはずの不安定さが
近しい人と対等ではなかった悲しみで 再び頭を擡げる。
飲みかけの紅茶を置いて
涙が溢れない様に グッと 身体を強張らせると…
「お嬢様、私でよければ お話しください。」
マァサの声が 近くで聞こえる。
顔を上げると
マァサの… 真剣で 少し辛そうな顔があった。
…蓮を 思い出した。
「では、お嬢様は学園の中庭で アルバレッド殿下と
男爵令嬢の逢瀬を 目撃してしまったのですね。」
「は、はい…。」
マァサッ!
座った目と 冷たい声が 怖いよーー!(泣)
涙目でプルプルしながら マァサを見てると
こほん、と咳払いした後
マァサは
ソファに座るわたしの前で両膝を折り
スカートを握っていた手を 両手で優しく包んでくれた。
「お辛かった、ですね。」
優しい微笑みで 優しい言葉をかけてくれた。
「マァサッ!」
ガバリと マァサに抱きつき
私(私達)は わんわんと泣いてしまった。
中庭の光景を見てから 私の心は凍っていた。
私が馬車に揺れる中
真っ直ぐに前を向き、心を殺しながら耐えていたのは
ここ以外で 泣きたくなかったからだ。
泣いている弱い自分も
惨めに打ちひしがれて 膝を折る姿も
マァサ以外には
私の負け姿を 晒したく無かったのだ。
マァサの 包む様な笑みを見て
わたしは 私の心を思い出した。
しがみつく様に 大泣きしている私(私達)の背中を
優しく、ポンポンとリズムを取って 落ち着かせてくれる。
公爵令嬢と 専属侍女という
お互いが 立場に縛られた関係だけど
…頼もしくも優しい… 私(私達)の味方の、専属侍女。
……
あぁ…
私は、あの中庭から無事に帰って来れたんだわ…
吐き出した苦しみと
包まれる安堵で 肩の力を抜いた時、
「ところで、お嬢様。
倒れられてから 人が… 変わられました、よね?」
な、なんですと。
マァサ… 恐ろしい子… (冷や汗)
今日も!!
読んでいただけて 嬉しいですすすー(´・ω・`)人♡